くすのき家の人たち

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 同プロジェクトは、テミルの呼びかけに応じた有名パティシエが、
オリジナルスイーツのレシピを施設ごとに提供する新商品開発
プロジェクト。
筒井代表によると、「hanaのスイーツは、船橋市の有名パティシエ、
高木康裕さんが障害のある人でも味、品質を管理しやすいやさしい
レシピを考案してくれたもの」だそうで、「素材には、地元のマザー牧場
の乳製品を100%使用しています」とPRに余念がない。
 
 「これからも1つひとつの仕事を丁寧にやっていきたい」と静かに
闘志を燃やす筒井代表。
“第2の故郷”となった木更津を愛し、「両親はおかげさまで地元の
横浜で元気に暮らしていますが、将来はこちらに呼び寄せ、面倒を
見たいと思っています」と、この地に骨を埋める覚悟を語っている。
 
 一方の青山・NEWSED PROJECT副理事は、NEWSEDブランドの
経営基盤の強化に向けて全力投球を続けている。
NPO法人として独立した初年度の年間売上高はおおむね3000万円
程度を達成する見通しで、「次年度は少なくとも1.5倍くらいに伸ばしたい」
とさらなる新商品開発や販売網の拡充に意欲を見せる。
 
 自前で販売するオリジナル商品に加えて、ノベルティーグッズなど
大手企業とのコラボ商品の開発にも力を入れていく構え。
すでに大手ワインメーカーからワインボトルを入れる縦長の
新聞バッグを大量受注するなど、営業活動の成果も現れ始めている。
エコと障害者支援とデザイン性を同時に実現させたNEWSED商品は、
CSR(企業の社会的責任)活動を推進する大手企業がタイアップ
するのにうってつけの“高付加価値商品”と言える。
それだけに、青山さんは「NEWSEDには、商品が勝手に突き抜けて
くれるようなポテンシャルがあると確信しています」と言い切る。
 インタビューの最後に「これからもずっと、この仕事で楽しませてもらいます」。
そんな独特の表現で、将来への夢と決意を語ってくれた。

被災地の施設を応援する「ミンナDEカオウヤ」

 東日本大震災で被災した障害者を支援する様々な取り組みが、
全国各地で続けられている。
その中には、「NEWSED」と同じように企業やNPO法人などが連携して
支援スキームを作り、被災地にある障害者施設を応援しようという
大型プロジェクトも生まれている。2011年5月に本格的にスタートした
「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトである。
持続可能な被災地支援を目指して「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトを立ち上げた関原深・インサイト社長(写真提供:インサイト)
 仕掛け人は、2007年9月創業の障害者雇用関連の
調査・コンサルティング会社、インサイトの関原深社長だ。
1971年兵庫県伊丹市生まれの40歳。
神戸大学大学院自然科学研究科修了後の97年に三和総合研究所
(現・三菱UFJリサーチ&コンサルティング)に入社。
主にMOT(技術マネジメント)面でのインキュベーション事業を担当
していたが、たまたま受け持った厚生労働省の受託事業で障害者施設の
経営の実情を知ったことが人生の転機となった。
 
 「作業所で働く障害者は悲惨なほどの低い賃金水準に置き去りに
されていますが、マーケッターの目で見ると、その要因は障害者施設の
多くがマーケティングを知らないから。
障害者福祉にヒトの流れ、カネの流れを付け加えることができれば
大きく伸びる余地があるはず、と考えたんです」と、インサイトを
起業した動機を語る。
 
 つまり、障害者福祉サービスにビジネススキームを持ち込むことで、
障害者施設の経営改善やそこで働く障害者の収入増を実現できると
考えたのである。
「シンクタンクには私以外にもMOTやIPO(株式公開)の専門家は
たくさんいます。
自分には社会起業支援のほうが向いていると感じたんですね」と笑う。
 
 
 そんな関原社長は仕事柄、障害者やその家族・支援者の置かれた
状況をよく知るだけに、震災発生直後から「平時にも増して支援が
必要なことはわかっているが、いったい自分には何ができるだろうか」と
思い悩む日々が続いたという。
そんな時に、愛知県半田市の社会福祉法人「むそう」の戸枝陽基(ひろもと)
理事長が「このままでは被災地の障害者の仕事がなくなってしまう。
障害者の困窮を救うためにも、今こそ授産製品を全国で売っていく
仕組みが必要なのではないか」とヒントをくれた。
この言葉に触発されて企画したのが「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトだ。
 
 販売先や仕事を発注してくれる元請け企業を失った被災地の
福祉事業所と、店舗やイベント会場などで被災地の製品を売りたいと
考えている全国各地の企業・団体、NPO法人、市民グループなどを
それぞれ募り、その間の営業、仕入れ、資金回収などの業務を簡潔な
「販売パッケージ」にしてインサイトが仲介・代行するというのが基本スキーム。
関原社長らの呼びかけに対して、まず積水ハウスCSR室、
NPO法人み・らいず、授産品セレクトショップのロハス王子など
大阪、愛知、東京の7つの企業・法人が協力を表明。
2011年5月、積水ハウスが提供した大阪・梅田スカイビル地下1階の
店舗スペースに“第1号店”をオープンし、本格的な販売支援活動が始まった。
 
「ミンナDEカオウヤ」プロジェクトが参加したイベント会場の仮設店舗での販売風景(写真提供:インサイト)
 
 その後、同プロジェクトに参加する被災事業所、支援企業は
右肩上がりで増え続けており、現在では60の被災事業所の
計313アイテムを取り扱う一方、販売支援者は全国28店舗に広がっている。
販売活動を行ったイベントも累計210を数える。
「ミンナDEカオウヤ」のホームページにはその日までの売り上げ総額が
大きく掲示されており、1月22日現在で「3221万1425円」に達している。
 
 本格的な立ち上げからわずか半年強でこれだけの売上高を
達成したことは、経営規模が総じて零細な福祉事業所にとっては
絶大な支援効果をもたらしていると言って差し支えないだろう。
関原社長は「趣旨に共鳴した人が参加しやすいビジネスモデルを
作ることができたのが成功の要因」と分析する一方で、「線香花火で
終わらせてしまっては、一時的な義援金と同じことになってしまう。
少なくとも3年間は続けて、持続的なビジネスに仕上げることが
私たちの使命だと自覚しています」と継続支援への決意を表明している。

「定着率の向上」と「親亡き後の生活支援」が課題

 ところで、関原社長は自身も社会起業家であると同時に、
障害者支援を志す起業家やNPO法人、社会福祉法人の経営を
指導・支援する“社会起業家for社会起業家”という立ち位置にいる。
 
 そんな専門家として、若い社会起業家による新しいタイプの
障害者支援ビジネスが台頭しつつある現状をどう見るかを
尋ねたところ、「やはり、私の世代やそれ以下の若い世代の間には、
社会の中につながりや絆を求める傾向が強まっていることが
大きな背景になっている。
この世代には『みんなが等しく、楽しく生きられるように』という感覚が
確かにあると感じています」という答えが返ってきた。
 「実際、『ミンナDEカオウヤ』の店舗運営を手伝ってくれている
有償ボランティアの中にも、被災地でボランティア活動を経験し、
東京や大阪に戻ってきた大学生が多数参加していますし、
自ら支援活動を実践する参加型の取り組みは今後ますます活発に
なっていくのではないでしょうか」と見る。
 
 その一方で、今後の課題としては「継続的に支援していく息の長い
仕組み作り」の必要性を指摘する。
「例えば、就労支援について言うと、企業に就職した障害者の定着率を
いかにして引き上げていくか。障害者雇用数は年間7000人ほど
増加していますが、内訳を見ると、3万人の新規雇用者に対して
2万3000人の離職者がいる。定着率は未だに高くはないのが現状なんです」。
 
 さらに、「より長期的には、将来の離職後の生活をどうやって
支えていくか。特に懸念されるのが『親亡き後の生活支援』です。
ここは福祉政策のエアポケットになっているところで、国、企業、
福祉事業所が連携してサポートしていく社会システムを早急に構築する
必要がある。若い社会起業家にも是非取り組んでもらいたい大きな
起業テーマだと考えています」と語っている。
 

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私の友達の小舅さんのケースでは、共同作業所に通って、内職(ボールペンの組み立て)をして、月に7000円ほど貰って帰るのだけど、家族が施設の方に「10000円」を支払うのだそうな。
スタッフさんの時給などに充てられるらしい。
彼女は「行き先を作る、という意味はある」と言っていたけれど、姑が「だったら1万小遣いやる方が息子も儲かるし」と止めさせたんだそうな。

きちんと働きに見合うだけの賃金が保障される「働く場」がほしいよね

2012/5/11(金) 午後 5:35 こみち 返信する

こみちさんへ
マイナスになるっていう話も聞きますよね。
私の知人は こどもの作業所に 親がボランティアで
毎日のように仕事しに行くって話でした。
こどもの作業が進まないと 親がフォローするんだそうです。
親御さん 大変そうです…

2012/5/11(金) 午後 5:40 くすのき 返信する

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