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親の過剰な期待 子に取り返しつかない弊害もたらす

4/15(月) 12:00配信 日経DUAL

子どもに幸せな人生を歩んでほしいと願うのは、親としての当たり前の感情です。
ただ、「よりよい将来のため」という意図であったとしても、
過剰な教育を子どもに強いてしまうと、健やかな成長につながりません。
それどころか、青年期や大人になってから不安障害やうつ病といった
精神疾患を発症してしまうことすらある、と専門家たちは指摘します。

【関連画像】Qあなた、またはあなたの家族は子どもに対し、教育虐待をしたことがありますか?

「教育虐待」などと呼ばれ、近年、社会的に注目されるようになってきたこの問題、
子育て中の親なら誰もが無関心ではいられないはず。
本特集では、教育虐待の定義や、起こる理由、予防策や解決策まで、
複数の専門家に幅広く取材しました。
「実際に子どもに教育虐待をしてしまった」という当事者たちの声も紹介。
「共働き家庭ならではのリスク」についても、深掘りしていきます。

第1回は、教育虐待がもたらす「取り返しのつかない弊害」について紹介します。


【これって教育虐待ですか!?】特集


(1) 親の過剰な期待 子に取り返しつかない弊害もたらす ←今回はコ

(2) 「教育熱心」と「教育虐待」線引きはどこに!?

(3) 教育熱心な親の NGワード&NG行為

(4) 当事者は語る「私はこうして抜け出しました」

(5) 被害者から加害者へ「負のループ」を断ち切る

●自分ではセーフと思っていても、実は度を越している可能性も

 宿題をせずに遊んでいる子どもに「ちゃんと宿題しなさいよ」と注意したり、
「もっと頑張ろうね」とはっぱを掛けたり、というのは、子育て中の家庭ではよくある光景です。
子どもにきちんと教育を受けさせることは親の義務。
その責任を果たすために、適度な範囲で適切な声かけをすること自体は、
問題はないと言えるでしょう。

 ですが、人はいつも同じように子どもに接することができるわけではなく、
つい厳し過ぎる言い方になってしまうことはあるはず。
また、「適度」「適切」と感じる度合いは人によって異なるので、
自分ではセーフと思っても、実は世間的には度を越した言動に
なってしまっている可能性もあります。

 例えば、

・ 難関中学を受験させるため、小学校低学年のうちからいくつも塾や家庭教師を掛け持ちし、
 夜遅くまで勉強させる

・ 将来、偏差値の高い大学に行き、社会的地位の高い仕事に就くことを家庭内での前提にする

・ 「何事も一番であれ」と発破を掛ける

・ きょうだいのうち、成績のいい子どもばかり大事にし、そうでない子どもと差をつける

・ 「一度でもレールから外れたら、転落人生を歩むことになる」などと脅す

……といった行為は、教育虐待に当たるといわれます。

 スポーツや音楽といった「習い事」関連も対象外ではありません。
例えば「まだ保育園児なのに、土日を習い事で埋め尽くし、自由に過ごす時間を与えない」
といったことも問題行為だと専門家は見ています。

 教育虐待の「定義」や、「教育熱心」との線引きについては、
2回目の記事で詳しく解説しますが、まず、目を向けたいのは、その弊害。

 「親の要求や期待に応え続けるということは、子どもにとって、
本来の自分を否定され続けることに他なりません。
そうした経験を積み重ねると、子どもは精神に変調を来しやすくなります。
児童や思春期の子どもというのは、実は精神疾患を最も発症しやすい時期。
すぐに異変が出なかったとしても、精神疾患を発症する下地がつくられます。
すると、進学や就職など、環境が激変するタイミングなどで変化に対応できなくなり、
不安障害やうつ病を発症してしまう、といったことは少なくありません」。
青山学院大学教育人間科学部教授で、神経・精神疾患を専門とする
小児科医の古荘純一さんはそう説明します。

 たとえ親の期待通りに、偏差値がトップレベルの大学に入学できたとしても、
その後すぐに授業に出られなくなったり、就職できずにそのままニート生活に入ったりしてしまう、
ということは珍しくないようです。

次ページは:不登校やひきこもりより心配なのは、ひたすら我慢し続ける子ども

不登校やひきこもりより心配なのは、ひたすら我慢し続ける子ども
 不登校やひ引きこもり、非行といった問題につながるケースもあります。
「ただし、子どもがそうした行動に出るのは、SOSのサインを
しっかり出せているということなので、まだ安心です。
一番怖いのは、子どもがSOSを全く出さず、ただひたすら我慢して親の要求に従い続けること。
要領よく結果を出せる子ならいいですが、そうでない子どもの場合、
自分の存在意義を見だせなくなり、リストカットをしたり、他人を傷つけたりしてしまう、
といった事態につながることもあります」。
東京成徳大学教授(心理・教育相談センター長)で、長年、小・中学校の
スクールカウンセラーを務めてきた田村節子さんはこう指摘します。

 そうした重大な事件にまでは至らないとしても、学校で自分より弱い友達を
いじめてストレスを発散する、といった問題行動につながるケースは多々あるようです。
世の中で子どものいじめ問題が根絶しないことと、決して無関係ではないでしょう。

●100年時代を生き抜く強さが身につかない弊害も

 2011年に日本子ども虐待防止学会第17回学術集会で「教育虐待」の問題を報告し、
教育虐待という言葉が社会的に大きく広まるきっかけをつくった武蔵大学教授
(教育心理学)の武田信子さんは、子どもが過度の教育を強いられ、
偏差値社会を勝ち抜くよう強要されることによって、
「他人を蹴落としてでも上にいけばいいといった偏った価値観を
植え付けられてしまう弊害もある」と指摘します。

 「学びというのは、自分の生きている世界に自分なりに対応していく力を
身につけることです。
たとえ失敗したり痛い目にあったりしても、自分で納得できれば先に進む力になりますが、
他者による理不尽な強制や比較は、傷を深くするばかりです」(武田さん)

 人生100年時代を生き抜くためには、その時々の環境の変化に合わせて、
一生を通じて学び直し続けていく姿勢が不可欠です。
幼少期に過度な教育を強いた結果、子どもたちが、
学び続ける意欲を失ってしまったら元も子もありません。

 子どもの能力や感じ方は千差万別なので、同じように親が期待をかけ、
教育を強要したとしても、それほどダメージを受けない子どももいるでしょう。
ですが、子どもによっては、取り返しのつかない弊害をもたらし得るリスクも
あるということを、ぜひ心に留めておきたいものです。

 次回以降の記事で、教育虐待をしてしまう親の心理や、社会的背景、
共働き家庭ならではのリスク、教育虐待につながるNGワードやNG行為、
自分自身が親から教育虐待を受けてきた人向けに、
虐待の連鎖を断ち切るための方法などをお伝えしていきます。

 また、次のページで、教育虐待についての読者アンケートの結果をご紹介します。
ぜひお読みください。

(登場順)

古荘純一 (ふるしょうじゅんいち)

小児科医、小児精神科医、医学博士。青山学院大学教育人間科学部教授。1984年昭和大学医学部卒業。昭和大学医学部小児科学教室講師、青山学院大学文学部教育学科助教授を経て、現在に至る。日本小児精神神経学会常務理事、日本小児科学会用語委員長、日本発達障害連盟理事、日本知的障害福祉協会専門委員などを務めながら、医療臨床現場では神経発達に問題のある子ども、不適応状態の子どもの診察を行っている。青山学院大学では、教育、心理、保育などで子どもに関わる職種を目指す学生への指導を行っている。4月に『「いい親」をやめるとラクになる』(青春新書)を出版。この他『教育虐待・教育ネグレクト』(共著)、『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』(共に光文社新書)、『発達障害サポート入門』(教文館)など著書多数。

田村節子(たむらせつこ)

東京成徳大学心理・教育相談センター長・教授、臨床心理士、学校心理士スーパーバイザー 筑波大学大学院出身。博士(心理学)。3人の男の子を育てながら、長年、小中学校のスクールカウンセラーとして活動。親と教師が一体となって子どもを援助する“チーム援助"を提唱している。カウンセリング活動の過程で開発した「石隈・田村式援助チームシート」は、全国の教育現場で活用されている。多くの親子の悩みに触れるうちに発見した子どもの自立を促進する・促進しにくい親と子の関わり方の法則「親と子が幸せになるXとYの法則」はテレビでも話題に。著書に『親と子が幸せになる「XとYの法則」』(ほんの森出版)など。

武田信子(たけだのぶこ)

武蔵大学人文学部教授。
1962年名古屋市生まれ。
東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。
臨床心理士。2児の母親。
養育・生活環境を整える中で心の問題を予防・改善する仕事に取り組む。
1999〜2000年トロント大学大学院客員研究員として、ソーシャルワーク教育、
コミュニティーワーク、子育て支援等を研究。
2011年日本子ども虐待防止学会第17回学術集会で
「子どもの受忍限度を超えて勉強させること」の弊害について問題を提起。
「教育虐待」という言葉が社会的に大きく広まるきっかけをつくった。

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 今回、日経DUALが実施した「教育虐待」に関しての読者向けアンケートで、
驚きの事実が判明しました。
「あなた、またはあなたの家族は子どもに対し、教育虐待をしたことがありますか?」
という質問に対し、小学生の子を持つ回答者の何と50%が、
現在、または過去に軽度、または重度の教育虐待をしてしまった、と答えたのです。

 さらに、未就学の子を持つ親でも0%ではなく、17.6%が
「教育虐待をしている(した)経験あり」と答えています。
これは教育虐待が決して一部の特殊な家庭で起こっているものでなく、
実は非常に身近な問題である証しと言えるでしょう。

●「ぼく、じゆうな日が一日もないね…」

 「その教育虐待が何について行われたものか」を尋ねた質問では、
最も多かったのが「習い事」(42.9%)、次いで「中学校受験」(35.7%)でした。

 教育虐待というと、無理矢理机にしばりつけて勉強させる、
学力テストの成績が悪いと厳しく叱るなど、勉強面で行われるもの、
という印象が強いですが、実際は「習い事」に関する教育虐待が最も多い、
というのも驚きの結果と言えます。
「子どもにどのような教育虐待をしてしまっている(した)のか」を聞いた質問でも、
「年長から小2まで、土日に囲碁と剣道の稽古を入れ、夏休みはスイミングの集中レッスン。
ある日、風呂の中で子どもから『ぼく、じゆうな日が一日もないね…』と言われ、
ハッとした」「『プールお休みしちゃった』と言われるたびに、
『振り替えはいつ行くの!』と詰問調で問い詰めているうちに、
休んだことを隠すようになった」など、習い事に関する多くの回答をいただきました。

 王道ともいえる「勉強に関する教育虐待」についても、
「残っている課題・宿題が発覚したときに、冷静になれず、激怒することが多々あった」
「テストの結果が悪いと罵声を浴びせることもあります」など、
数多くの赤裸々な告白が寄せられています。

 教育虐待をしてしまった結果、「かえって本人のやる気をそぐ結果になった」
「テンションが常に低く、学校でもけんかが多い」
「子どもが新しいことをやりたいと言わなくなってしまった」などと、
さまざまな悪影響が生じていることも明らかになりました。

 ただ、1〜2ページ目の記事でもご紹介したように、こうしたSOSのサインを
子どもが出し、それに親も気づいているということは、
取り返しのつかない事態に発展する手前で親子共に引き返せる余地があるとも言えます。

 「うちは教育虐待なんて、全く無関係」と思う方も、一度立ち止まって、
専門家の警告や、当事者たちのリアルな声に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
本特集が、共働き子育て中の皆さんの教育方針や考え方を
点検するきっかけになれば幸いです。

Qあなた、またはあなたの家族は子どもに対し、教育虐待をしたことがありますか?

次ページは:新しいことに挑戦しない、学校でけんかばかり…さまざまな弊害が明らかに


新しいことに挑戦しない、学校でけんかばかり…さまざまな弊害が明らかに
Qその教育虐待の具体的内容などについて教えてください。

・虐待という言葉は使いたくないが、小学校受験を控えており、
土日に4つの塾を掛け持ちしている。
平日もよく勉強時間に怒鳴ってしまう(年中=子どもの年齢や学年、以下同)

・長男が4年生になるタイミングで、本人とも話し合って中学受験のため
受験塾に通い始めた。
しかし、5年生に上がってカリキュラムが厳しくなり、
成績もだんだん振るわなくなってきたので、「このままでは乗り切れないよ!」と、
塾の宿題やテストの準備を親が率先してやらせた。
それがますます本人のやる気を削ぐ結果になり、
最終的には受験そのものを断念する事態に。(小5)

・中学受験専門塾に入れた。
これまでは毎日、学校の宿題と公文の宿題数枚をやっていただけだったのに、
今では週末もほとんど遊ぶ時間がなく、塾の宿題に追われて子どもは泣いている。
年齢的なこともあると思うが、子どもはテンションが常に低く、学校でけんかも多いようだ。(小3)

・子どもの希望でサッカー、空手、バスケをやっていました。
疲れたり足が痛いから行きたくない、と言うときもありましたが、
夫は一度休むとさぼり癖がつくと考えていて、無理にでも行かせていました。
(中略)一度やりたいと言ったらなかなかやめさせてもらえないことを子どもなりに感じたようで、
新しいことをやりたいと言わなくなってしまいました。(小3、小5)

・年長から小2まで、土日に囲碁と剣道の稽古を入れ、通信教育もさせていた。
夏休みはスイミングの集中レッスン。
月に一度は里山探検や昆虫採集に出かけ、スケジュール管理で大変だった。
ある日、風呂の中で子どもから「ぼく、じゆうな日が一日もないね…」と言われハッとした。
(中略)現在は、宿題が100点でないと、父親がきついダメ出しをするのが気になっています。(小3)

・最初は子どもが希望し、習い事を始めたが、種類が増えていき、
子ども自身が負担を感じてやめたがったにもかかわらず、
「あなたがやりたいと言ったんでしょ」とやめさせてあげなかった。
結果、腹痛など身体に症状が出てきて、カウンセリングを受けることになり、
担当医の指示により本人が希望するものはすべてやめさせることになった。(小6)

・5年生の上の娘に、空手週3回、ピアノ週2回、英語隔週、といった感じで
習い事をさせているが、さらに、中学受験のために週3回塾に行かせることになりました。
本人はしんどがってるのですが、やめるかどうかを聞くとやめないと言います。
親としてはせっかくここまでやってきたことを無駄にしたくなくて、
やめてもいいと言いながらも、子どもに続けるように
無言の圧力をかけているような気がします。(小5)

・中学受験のため塾に週3回、国語塾に週1回、家庭教師週3人、英語週1回。
そのために子どもが好きだったエレクトーンと体操をやめさせた。
家にいる時間がストレスなんだろうと思うが、親に八つ当たりをすることも増え
小学生にこんなことをさせていいのかと思いながら過ごしている。(小6)

・小学校入学直前にプレ講座に通わせました。
机に座って授業を受ける訓練をさせるつもりが、「文章に句読点を打て」、
といった具合に、想定以上にハードな宿題が。
本人が分からないというから自宅でフォローしていたが、何度教えてもできず、
あまりのひどさに「何で分からないのよー!」とキレてしまいました。
泣きながら謝り続ける息子を見てハッと我に返りましたが、
今思えば、年長さんで句読点を打てる必要はないし、
明らかに本人の能力を超えた課題でした。
当時の私は、小学校に入学したあと、ちゃんと授業についていけるかどうかと、
焦っていたのではないかと思います。(中1以上)

日経DUAL が2019年3月8日〜3月25日にかけて実施。94人から回答を得た。
回答者の内訳は女性が88.3%、男性が11.7%。就業形態は正社員が78.7%、
契約社員と経営者が各2.1%、フリーランスとパート・アルバイトが各3.2%。
子どもの数は1人が40.4%、2人が45.7%、3人が9.6%、4人以上が1.1%。

取材・文/蓬莱明子 取材/武末明子、福本千秋 イメージ写真/PIXTA

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190415-39616830-nkdualz-life&p=1

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教育虐待のことを取り上げて下さってありがとうございます。
本当にこれは深刻な問題ですね。
これは僕も昔から取り上げ続けて来ていたので。
本当、教育は決して「すればするほど良い」ものではないですよね・・・
現代日本では教育は明らかに過剰だと思うので。
教育は、子供が求めたら、求めた分だけを、与えればよいものだと思います。

2019/4/16(火) 午後 10:40 [ しらさぎ ] 返信する

> しらさぎさん
身体や心を壊すのはやりすぎですよね。
本人が楽しくやっている位で
親が欲を出し過ぎないのも 難しいのかな〜?

2019/4/17(水) 午後 3:07 くすのき 返信する

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