第2思春期レコ買い日記・旧館

2010年4月にブログお引っ越ししました!

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1977年発表のフランスのエクトール・ザズーとジョゼフ・ラカイユによるデュオZNR(Z&R=Z'n'R)のファーストアルバム。
イギリスのレコメンデッドからの再発盤が広く出回っている。再発盤の方はシングルジャケットで色違い(見たことがあるのが赤・青・緑)のものが金インクによるシルクスクリーンで印刷されている。もう手放してしまったが、オリジナルの見開きジャケットの内側部分のデザインをインサートという形で付属させていたと記憶している。再発は再発で悪くない感じ。昨今はその再発盤の方にもプレミア価格がつき始めている。

オリジナルはフランスのイサドラ・レーベルからのリリース。
この見開きタイプのジャケットがクセモノ。
マットコーティングされいてるジャケットの多くがそうであるように、コーティングの「浮き」が発生しやすく、さらに劣化すると「剥がれ」が発生してしまう。
ヨーロッパ盤のなかにはこのマットコーティングジャケットアイテムがよくある。思いつくところではドイツのAsh Ra Tempelの「Schwingungen」などはその代表的なアイテムと言えるだろうが、たまにコーティングをすべて剥がしたものさえ見かける。
さらにこのジャケットのやっかいな点はすぐ褪色というか黄ばみが発生することだろう。レア盤なのでそんなに頻繁に見ることはないのだが、その数少ない盤のすべてがジャケットの背が灼けて黄ばんでいた。ジャケット背どころか表面の半分以上が茶色くなってしまっているものも多く、背ヤケだけで終わっているものが良好な方だ、
日光の下だけでなく蛍光灯の下でも褪色するようで、レコード棚に収納した状態で背が棚から見える保存状況ではヤケてしまう。全く、どうすりゃいんだ。やっかいなレコードだ。
今まで何度か見かけたときにもこの褪色の為に購入を見送ってきたが、今にして思えば内容が好きなんだからそのとき買っておけばよかったのかもしれない。なんだかんだで美品待ちしていたら購入が今になってしまった。
今回の品は、待っただけあり、また少々値が張ったこともあるのだが、本アイテムにしては奇跡的はコンディションだ。
背ヤケがやむを得ないが、ヤケはジャケット表にまでは及んでおらず、表側はほどんど黄ばんでいない。そうか、もともとこんなに白いジャケットだったのか。
ジャケットを見開いた内側にはDon Van Vliet(キャプテン・ビーフハートの本名)の手によるイラストが印刷されている。よくみると白黒のドローイングの写真を撮ったもののようだ。「Van Vliet75」という署名があるので75年の作品なのだろう。ビーフハートとZNRが交流があったことは驚くべきことだ。ZNRの母体でもあり、タイトルの由来ともなったグループ「Barricade」はビーフハートの影響を受けた音楽だったそうなので、ZNRからビーフハートへなんらかのコンタクトがあったとのだろう。
本アイテムを手にして調べてから初めて知ったのだが、このジャケット、ALDO CICCOLINIの1965年発表の「PIANO MUSIC OF ERIK SATIE」というLPのジャケットのパロディになっているそうだ。元ネタとなっているレコードはかのピカソの手によるもので、サティが椅子に腰掛けているデザインとなっているそうだ。
ちなみにジャケットに記載されている文字は曲名を書き連ねたもの。あまり深い意味はないようだ。
もうひとつ変わっているのは、写真はラカイユが椅子に座っているデザインで、ジャケット反対側はザズーが同じポーズをとっているのだが、そのデザインは倒立している点。さらにフランス盤特有のプライスコード「Y」もジャケット両面についているので、どちらが表面がわからない。ご丁寧にジャケット内側まで反対側が倒立している。盤面の方もA面、B面表示ではなくRAT面(ザズー)、SERPENT面(ラカイユ)となっている。対等であることに拘ってでもいたのだろうか?

さて音楽の方に話を移そう。
ジャケットのパロディでもわかる通り、サティ的な室内楽にホームメイドなアヴァンギャルド的アプローチが組み合わさったものと言える。ジョゼフ・ラカイユの弾くアップライトのピアノは耽美で退廃的だ。そこにザズーのエッセンスである懐かしのアナログシンセVCS3を使った乱暴な感じの「ちゃちゃいれ」が単なるサティのフォロワーに終わらない部分を担っている。全般的にはチープな感じだが、そのチープな卑近さと耽美性がフランス独特の皮肉、ユーモア、アンニュイさに満ちた独特な作品を生んだ。次作「Traité De Mécanique Populaire」では緻密さが加わりこれまた大傑作に仕上がるのだが、ZNRの持つ音楽性という意味では本作の方がストレートにその良さを表現していると思う。
次作「Traité De Mécanique Populaire」については下記をご参照ください。
http://blogs.yahoo.co.jp/hiro_eurasia/17883861.html

同じくこの購入を機に知ったのだが、2008年9月8日にエクトール・ザズーは他界していた。
ごく最近まで精力的な活動をして世界的な名声を得ていた人だった。記憶にあるのはフランスワールドカップの開会式の音楽を担当していたことかな。黙祷。

念願の準美品を手にしたにもかかわらず、そのジャケットはうかつに飾ると褪色してしまう。普通にレコード棚にしまう事もできない。
というわけで紫外線防止のため、黒ビニール袋に入れて大切にしまっておこう。
ってそれじゃせっかく状態のいいジャケット買った意味ないじゃないか・・・・


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