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5月28日愛・地球博の市民パビリオンで行われた「地域通貨サミット in EXPO 20005」に参加してきました。
日本各地で地域通貨を実践している人たちが集まってさまざまな発表がありました。
テーマは,“Change Your Money, Change Your World”
このサミットでは,ゴミ掃除のNPO「green bird」の代表で,渋谷区議会議員の長谷部健さんをコメンテイターとして迎え,「地域通貨」を書いたアースディマネーの代表,嵯峨生馬氏の司会のもとに行われました。
発表された事例は,三重県で三重銀行と提携して金融商品まで発売したJマネー。
地元の特産物「わらび」を通貨単位とした,岩手県の地域通貨「わらび」。
遊休耕地を活用して,大豆を育て,みそやとうふなどを作って「種大豆本位制」を実践している,千葉県を中心とした「トージバ」。東京のアースディマネーと相互交流をはじめた伊東の「温銭(おんせん)」。
このほか,韓国での地域通貨のハンバっLETSや,ご存知「アトム通貨」の紹介もありました。
実にバラエティーに富んだ発表でしたし,地域通貨の草分けとして,20年前カナダでLETSを創設したマイケル・リントンさんも,ゲストスピーカーとして,プレゼンテーションを行い,これからさらに地域通貨の種類が増えていくことを予言しました。
「今は,日本国内だけで400種類,それは1万,10万と増えていくだろう。地域通貨の種類が増えると,いい意味での淘汰が始まる。
それはインターネットの広がりと同じだ。一昔前まではインターネットは限られた人しか知らなかった。メールアドレスを持つ人もごくわずかだった。それがどうだろう。この会場の人のほとんどがメールアドレスをもっているように,複数のアドレスを持つ人も数多く出てきた。それと同じで,インターネットの仮想空間のように,仮想マネーのスペースが大きく広がるだろう。その中で,人々は,一人ひとり,自分のマネーアドレスを持つようになる(たとえば,[asakawa@reborn.money]のようなアドレス)。このように,マネーアドレスをもつ人々が集まって,マネーリングリストなどや,マネーコミュニティーも出来るようになる。つまり,地域通貨同士の連携や協働が生まれるはずである。今はまだまだそれぞれの地域通貨が孤立していて,それぞれを進めていく(ドライブする)目的意識がまだまだ薄い。さらに言えば,日本人は考えすぎている。地域通貨をいかにその地域で普及させるか,とか,いかにして商店街や地域の産業や金融機関と結び付けるかといったことにだけ腐心しているような気がしてならない。
今,アフリカでは(マイケル・リントンさんは,指をゆっくり4回ならして),4秒に一人死者が出る。この状況をよく考えてほしい。
私としては日本の女性に期待したい。」
そう言って,マイケル・リントンさんは自分の話を終えました。
彼の発言を聞いて,実は,私もまったく同感でした。
というのは,5月15日(土)に世界フェアトレードディがありました。私もシンポジウムを聞かせていただきましたが,フェアトレードのお店を経営している皆さんの発言を通して,それぞれの実践
者の必死さが伝わってきました。
「われわれのがんばりで現地に仕事が広がっていくと思うと,どうしても長時間労働してしまう。。」
そう,現地の人々の生活を我々が支えているんだという気概がありました。
今回の地域通貨サミットには,フェアトレードと地域通貨を結ぶ付けることができないかという自分勝手なテーマを持って臨んだのですが,私が会場で感じた違和感はまさにマイケル・リントンさんの言葉の通りでした。
このようにいうと,本当に申し訳ないし,物議をかもすことを覚悟で言いますが,地域通貨を実践している皆さんの必死さが感じられないのです。
それは当たり前です。自分たちの地域通貨が普及しなくても,日本という国で死人がでるようなことはないんですから。これは地域通貨とフェアトレードを比較することさえ,無理なことです。でも,根っこは同じはずなんです。
もっと言うなら,貧しい国や地域を救うためにできた地域通貨が,裕福な国で「はやって」いる現状を見ると,地域通貨はともすると,裕福な国の「知的な遊び」に陥っているケースもあるのではないか。
マイケル・リントンさんが言いたかったのはこのことではないでしょうか。
でも,フェアトレードと地域通貨を結びつけるヒントが,当日の議論をあとで振り返ってみるとありました。
というのは,以前,クラフトリンク南風のHPからエコレジバッグを買いました。ジュート(黄麻)エコレジバッグです。
「クラフトリンク南風を運営するシャプラニールが現地の生産団体を通じて支援をしている生産者は女性であったり、少数民族、文化的少数派であったりして社会的地位が低く、経済状況の厳しさから教育を受ける機会が限られています。そのため、身近な素材や技術で取り組める手工芸品生産は現金収入をもたらす貴重な仕事です。仕事によって得た収入で、生産者は日々の食糧を買ったり、子どもの教育費をまかなったりしています。また、収入を得ることで生産者は自分に自信を持ち、家庭やコミュニティでいきいきと暮らせるようになります。」
(http://www.rakuten.ne.jp/gold/craftlink/fairtrade.htm)
このエコレジバッグを買うと,10馬力のアトム通貨がもらえます。つまり,フェアトレードの製品を買うと,地域通貨がついてくるのです。
地域通貨サミットで指摘された地域通貨の現在の問題点は,「地域通貨が提携する商店に滞留して,それが循環していかないこと」です。地域通貨に協力してくれる,多くの商店がご自分のお店で地域通貨を死蔵してしまうのです。これでは,地域通貨の意味が半減してしまいます。
そこで,この滞留している地域通貨をフェアトレードの店に寄付してもらうのはどうでしょう。フェアトレードのお店でショッピングした人に,その値段の何割かの地域通貨をお礼として渡したり,宅配便で送る商品に同封するのです。
たとえば,渋谷の「ぐらするーつ」でヘンプの上着を買うと,10馬力のアトム通貨がもらえるとか,100温銭がもらえて,伊東の温泉に入れるとかするのです。
そうすると,滞留していた地域通貨が流通し出します。しかも,今,フェアトレードは売り上げが着実にぐんと伸びています。
(http://blogs.yahoo.co.jp/hiroasakawajp/2822709.html参照)
社会がやっとフェアトレードに追いついてきたといった感があります。
このフェアトレードに吹いている風を味方につけて,地域通貨の活用の幅をさらに広げるのです。
これは面白いと思いますが,皆様,いかがですか?
参考URL:
http://www.changeyourmoney.net/program.html
(地域通貨サミットin EXPO 20005)
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