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さて、生活能力の低下をもう少し詳しく見たいと思います。生活機能低下は一般的にどのような推移で起こってくるのでしょうか?
結論を述べると、一般的には、移動能力の低下→食事摂取機能の低下→心肺機能の低下→死となります。
移動能力の低下とは歩けている人が歩けなくなる。車椅子に乗れている人がベットで寝たきりになるなどです。この時期は排泄や整容などを含めた身体介護が増加する時期です。さらに食事摂取機能の低下の時期になると肺炎や脱水、低栄養などの併発になるので、点滴や抗生剤治療、補助栄養療法などの医療的介護の増大となり、その次の心肺機能低下は、在宅では人工呼吸器などの呼吸補助療法を導入してまで医療的対応することは少なく、むしろ苦痛回避と合併症予防、介護者の心理・身体的ケアと緩和的対応に切り替えることが増えます。
つまりこれら生活機能低下を介護的変化と対比して現すと、移動能力の低下=身体介護の増大化→食事摂取機能の低下=医療的介護の増大化→心肺機能の低下=緩和的対応の増大化→死となるのです。
身体介護が増大化し、介護保険のサービスだけでは不十分となったとき、一つには家族介護に頼ることになるか施設ケアへの移行が図られます。さらに医療的介護が増大化したときには、家族に医療的介護を担っていただくことになるのか、病院(療養型病院など)への移行が図られることになるのです。
つまり現在のところ、家族介護の要素こそがこの時期の在宅療養の可否を決定しているといってもいいのです。
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