グループ医療への道

いろいろしてきたけど、結局自分が目指しているのは、グループ医療なのかな!

合同研修カリキュラム

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

朝比奈完先生が運営される中野サンブライトクリニックに始めて伺ったのは、平成13年だったと思います。
当時私はグループ診療の行き詰まりを感じて、以前の医療機関(曙光会)を飛び出して一人で独立した直後でした。

中野サンブライトクリニックが参加する医療法人鴻鵠会(コウコクカイとお読みするそうです)は4診療所(中野坂上・渋谷・恵比寿・横浜)を構え、予防医療・外来医療・検診・デイサービス・臨床治験などを幅広く提供する巨大な地域医療機関でした。
しかもそれぞれが駅近隣の近代的な大きなビルに入っているばかりで、中野サンブライトクリニックも中野坂上の多くの企業がオフィスを構える駅前の超高層ビルの4階に入っていました。

地域医療機関というとどうしても泥臭いイメージがあります。しかし中野サンブライトクリニック(ひいては鴻鵠会)には、他の地域医療機関にはない高度先進性と専門性さらに総合性を感じたのです。さながら病院の専門外来が地域に分散した形です。

私が最も感動したのは、このような新しい地域医療機関としての姿と同時に全体の運営を支えるためのコンピューターシステムでした。
鴻鵠会に属している医療機関4施設はそれぞれ独立採算をとりながら、それぞれの特色を生かして運営されています。しかし臨床治験など施設間で共有化しなければ行けない業務の進捗を管理したり、忙しいスタッフ同士のスケジュールや連絡・コミュニケーションなどはすべてグループウェアによって統御されていました。

検査や外来。時には手術などに忙殺されている医師同士がコミュニケーションをとるのは簡単ではありません。同じ現場で常に顔をあわせているならともかく、別々の現場でそれぞれの業務に従事している中でスケジュール調整することでさえ実に大変な労力がいるのです。

それをいとも簡単に解決している姿を見て私は痛く感銘を受けました。これからのグループ医療には情報システムは不可欠になると感じたのです。

今では私の医療機関もすべて電子カルテですし、グループウェアなどを駆使しています。更に非常勤ですがSEが2名いるように、非常にコンピューターシステムを重視するようになったのは、ひとえに鴻鵠会とのつながりがあったからなのです。つまり私にとってグループ医療のあり方を教えてくれた医療機関といえるのです。

若い医師にとって、このような高度先進性と専門性を持ちながら、新しい試みをする地域医療機関で研修することは、実に将来の仕事のあり方などを考えるいいチャンスになることは間違いないと思います。

次の指導医師つまり、大田区で開業されているこだまクリニックの木之下徹先生のことをお話します。

高名な方ですので、お名前は存じ上げておりましたが、なかなかお目にかかる機会がなく、認知症に造詣が深い訪問診療医という程度の認識でした。
今年4月に出版された「在宅医療実践ガイドブック」(東京都福祉保健局)http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/isei/zaitaku_guidebook/zaitaku_guidebook.html
の作成に際して委員の一人として出席した準備会で、隣の席にいらしたのが木之下先生だったのでした。

もともと認知症は後期高齢者の在宅療養では常に対応を余儀なくされる重要な疾患ですが、なかなか対応に苦慮する疾患の一つです。以前は認知症に対する医学的知見も少なく,薬物療法・検査なども限られていましたが、最近急速に医療対応が出来るようになりつつある疾患の一つでもあります。

認知症医療の問題は、それ自体がすなわち後期高齢者医療の問題といえるほど、広範で奥の深い問題の一つといえます。

つまり後期高齢者において非常に有病率が高い(85歳以上高齢者の4人に1人といわれるほどです)にもかかわらず、診断をきちんと受けている人が少なく、専門医にかかったことがある人は更に少ないことから、本来進行をストップしたり改善できた認知症がそのまま放置されてしまったり、
経過の途中で生じる様々な異常行動(BPSDといいます。)に対する対応が不適切なために介護負担を強めたり、末期においては様々な身体的合併症の対応も必要になりますが、認知症があるために病院受診機会が制限される特徴がある
など実に問題が山積みなのです。
更に告知の問題や財産や人権の問題など実に様々な問題が整理されないために、隠れた社会問題となりつつあるのが実情なのです。

さて木之下先生は、まだまだ日本に非常に少ない認知症の専門医師の一人です。
認知症を専門に見てくださる医師は大学病院や老人医療センターなど特別な医療機関にはいらっしゃいますが、それでも非常に珍しい存在です。
木之下先生は認知症専門でありながら、地域で往診をしながら見てくれるという意味では更に珍しい存在といえます。

つまり専門施設で診断と治療のみに従事するのではなく、木之下先生は認知症の患者さんの診断や治療などと同時に、社会生活の問題や介護の問題、更には合併症問題やBPSD対応など実に様々な対応をする専門医なのです。
この社会生活の中で認知症の患者さんを診るという視点は実に重要な視点です。なぜなら認知症は疾患名というより認知障害全般を総称している障害病名ということができます。したがって認知症という障害が生活にどのような影を落としているのかを見る視点こそが認知症自体を見る視点と言い換えることも出来るからです。
また認知症のBPSDは社会的・精神的苦痛を増大化させ、介護負担を強めます。適切な薬物治療対応などが不可欠になりますが、BPSDは社会生活のあり方と非常に深い関係を持っている症状なのです。木之下先生はそちらの対応にも非常に造詣が深い医師です。
しかも様々な社会活動を行なっている姿も今後の地域認知症対応のあり方を語る上では欠かせません。

今後地域医療・高齢者医療を志す若い医師には、かならず一度木之下先生の下で認知症対応を学んで欲しいと感じる次第です。

最初は
リハビリ医の妻が脳卒中になった時 日本醫事新報社
あせらずあきらめず地域リハビリテーション  岩波アクティブ新書

などの著書で有名な、桜新町リハビリテーションクリニックおよび長谷川 幹先生を御紹介します。

先生と始めてお目にかかったのは、たしか1998年ごろ。
当時私たちが行なっている勉強会に来ていただいて、お話を伺ったのが最初だったと思います。
介護保険制度はなく、まだ地域リハビリテーションという言葉さえ殆ど聞かれない時代でした。

そんなときに大きな体躯・ややこわもてする(失礼)顔貌の長谷川先生が少年のように眼をきらきらさせながら、一人一人の障害者が如何にして社会復帰したのか。集会や旅行やイベントを行ないながら、社会参加機会が如何に重要なのか。楽しそうにお話されました。

それまで何となく障害を持った方の人生の再出発についてはあきらめ程ではないとしても、無力感を持っていた私は、それこそ<ガツン>と衝撃を受けたのでした。

「あきらめない。楽しく障害者と接し合いながら、信じること。」

その当時、地域リハビリテーションという言葉さえ確立していない時代でした。その中で更に長谷川先生は高次脳機能障害という最もリハビリになじみづらい障害をターゲットにした活動には、あまりの先駆性に感銘というより畏怖さえ感じるほどでした。
そしてその活動をずっと続けてこられていることに更に敬意がつのるのです。

著書のタイトルにもあるように「あせらずあきらめず」・・・
おそらく一度会ったら誰もが魅了されること間違いない大人物です。

この長谷川先生が運営されている新町リハビリテーションクリニックは世田谷区にあります。広いフロアには近隣から歩いて・車椅子で押してもらって、車で送迎されて、デイサービスにいらっしゃる障害をお持ちの方であふれています。
いつも笑顔を絶やさないスタッフと心地よい交流の場になりながら、壁面などにはハイキングや旅行・イベントの案内や写真などが貼られており、それこそ施設内部を見るだけで、地域全体のリハビリ活動になっている姿を感じることが出来ます。
このような活動は、昨日今日始めたリハビリの施設ではありえません。先生の長年の実績があればこそなのです。

先駆性と継続性・・地に足の着いた地域リハビリテーションのあり方を、地域医療を志す若い医師には是非勉強して欲しいと思います。

来年4月より実施を計画している、4医療機関合同の医師研修プログラムについてです。

各々の診療所は非常に有名で特色もある、都内でも有数の在宅医療機関ばかりです。
私はともかく、参加されている木之下先生や長谷川先生はその分野のオーソリティーです。

NHKはじめとしてテレビなどにも出演されている先生方の診療所で実際の研修を受けられる。
しかも認知症はじめ精神疾患・悪性腫瘍はじめ超高齢者のターミナル医療・リハビリテーション医療・施設医療や検診など今後の高齢者地域医療に不可欠な臨床能力を身に着けながら、給料ももらえるプログラムとなっています。

しかしこれもまた全国的にも例がない研修プログラム・・・

まだ参加希望者はいらっしゃいません。

今後の動向をお伝えしていきます。

全1ページ

[1]


よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
11/30まで5周年記念キャンペーン中!
Amazonギフト券1000円分当たる!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事