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France Musiqueによる立て続けの音源紹介で恐縮ですが、今回は先日演奏会ライヴの放送予定でご紹介致しました、超強力音源をご紹介致します。音質に難がありますが、その点は何卒ご承知置き下さい。
ドン・ジョヴァンニ:ペーター・マッテイ 騎士長:クワンチュル・ユン ドンナ・アンナ:アンナ・ネトレプコ ドン・オッターヴィオ:ジュゼッペ・フィリアノッティ ドンナ・エルヴィーラ:バルバラ・フリットーリ レポレッロ:ブリン・ターフェル ツェルリーナ:アンナ・プロハスカ マゼット:ステファン・コチャン 合唱:ミラノ・スカラ座合唱団 管弦楽:ミラノ・スカラ座管弦楽団 指揮:ダニエル・バレンボイム モーツアルト:歌劇『ドン・ジョヴァンニ』 2011年12月7日ミラノ、スカラ座(ライヴ) ※こちらからどうぞ。配信期限はおよそ1ヶ月だと思われますのでお早めに
というわけで、メットも真っ青な豪華キャストによる期待の『ドン・ジョヴァンニ』。結論から申し上げますと、アンサンブルの精度を中心に細部における多少の瑕が認められ、もう少し磨き上げていってほしいと感じられますけれども、それも帳消しにしてもお釣りが来るくらいに、円熟の境地にあるバレンボイムの独壇場、彼のスカラ座との長期の良好な関係を予感させる素晴らしい名演であると申せましょう。彼の強烈なカリスマの下に、様々な個性が見事に纏まっている印象を受けました。実際の舞台上の演出がどうだったのかは知る由もありませんが、こと音楽に関して言えば各出演者を含めまして概ね文句のつけようがない出来映えです。バレンボイムの『ドン・ジョヴァンニ』といいますと、90年代にベルリン・フィルを中心にこれまた豪華キャストでERATOに録音されたものが名盤として名高く、私も愛聴者の一人なんですが、そこでも既に『バレンボイム節』の片鱗は見えていて、オーケストラがベルリン・フィルということもあって、非常に重厚な演奏であったことが記憶に新しいところです。今回の公演も基本的な解釈やアプローチはそのときと変わらず、昨今流行のスッキリ爽やか系の演奏とは一線を画し、とてもシンフォニックで聞き応えがあります。録音で言えば、アバド、ハーディング、ド・ビリー等の名演と比べると全く違うことがお分かり頂けるでしょう。しかしながら、以前と明らかに違うのは録音での最大の特徴の一つであったズッシリと迫ってくるような重厚さが、今回はかなり柔らかくなり、懐の深さを感じさせる部分でしょうね。テンポ的にもかなりどっしりと腰を落ち着かせているためか、スカラ座のオーケストラがかなり芳醇な歌を見せているのが特徴で、近年では非常に珍しいタイプと言えるのではないかと思います。加えて、やはりライヴならではの緊張感溢れる会場の雰囲気が見事!歌手はいずれも主役級の素晴らしい名手ばかりですので、いずれも手放しに賞賛するものでありますが、特に私が感心したのはマッテイのタイトル・ロールとネトレプコのドンナ・アンナ。特に後者は昔から近年では珍しく柔らかさと気品を兼ね備えた美声の持ち主で、トップスターの中でも私が特に評価している数少ないソプラノの一人ですけれども、人生の一大イベントである結婚→出産を経て、というわけではないでしょうが、明らかに以前と比べて一皮剥けて、渋さを伴いながら更に美しさに磨きがかかってきているのではないかと思います。その他では、プロハスカの可憐なツェルリーナを特筆しておきたいですね。容姿端麗なこともあり、将来的に必ずや世界トップの歌手に上り詰めるでしょう。これからの更なる飛躍に期待します。 にほんブログ村 クラシックCD鑑賞に参加しています |

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