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現状、毎日のライヴ放送予定をチェック出来ないため、当面はネット音源のご紹介にフォーカスします。

書庫殿堂入りの名盤(ドヴォルザーク)

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久々にドヴォルザークを取り上げようと思いますが、今回は交響曲第5番ズデニェク・コシュラー指揮、チェコ・ナショナル交響楽団による演奏でご紹介致します。
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 ドヴォルザークは9つの交響曲作品を残していますが、8番、9番が断トツ人気、演奏会でも数多く取り上げられるのに対して、『最もドヴォルザークらしい』と言われる7番を除く他の5曲は、全集でもない限りは滅多に録音されることもなく、ステージにかけられることも稀なのが現状。よほどのドヴォルザーク・マニアの方でもない限り、各々がどんな曲だったか思い浮かべることの出来る人は極めて少ないでしょう。私も思い浮かべられません(苦笑)ときに『牧歌的』とも称されるこの5番は、恐らくそのへ長調という調性から勢い『田園』との類似点の1つとしてそう言われるんだと思いますが、ドヴォルザークの交響曲作品の中でもターニングポイントとも言えるもので、第1楽章や第2楽章等のような単にのどかで柔らかい雰囲気を持つ牧歌的な側面だけでなく、リズミカルな舞曲が堪能出来る第3楽章や、終楽章等は7番の終楽章を思わせる重厚で勇壮な音楽になっており(ラストの盛り上がり方も実に素晴らしい!)、非常に充実した内容であると言えるでしょう。全体的に非常にコンパクトに纏まっている印象で、約40分かけて演奏される時間もあっという間に過ぎてしまう感じですね。ドヴォルザークの音楽に独自性をもたらしている民族舞曲や民謡調の楽想、『土臭い』リズム感等がかなり濃く出ていて、後期の3大交響曲同様、もっとステージにかけられてもおかしくない名曲の1つであると認識しています。

さて、ズデニェク・コシュラーですが、全く商売っ気がなかったせいかどうか分かりませんが、我々が正当に彼を評価しようにも評価のしようがないというくらい、実に寂しいディスコグラフィ(苦笑)ただし、ナクソスやスプラフォンにはいくつかの録音があり、もしかしたらそちらの方面で親しまれてきた方もいらっしゃるかも知れませんね(私は未聴ですが…)。私も今後きちんとこうしたアイテムを集めて聞いてみないといけないな、と思っています。個人的には名手フッフロをソリストに迎えたマルティヌーのチェロ協奏曲が聞きたかったんですが、どこかの店頭で見かけて持ち合わせがなく、購入を見送ったらあっという間に市場から消えてしまって悔しい思いをしたことも(苦笑)余談ついでで恐縮ですが、私がクラシック音楽に親しみ始めた約25年前だったと思いますが、当時音楽を聞く主流媒体の1つとして『カセットテープ』がありましたけど、私もご多分に漏れず市販の『名曲集』の類のカセットテープには大変お世話になりました。その中の1つ、確かモーツアルトの名曲集だったと思いますがコシュラーの名前があって、『ズデニェクなんて変わった名前だなぁ』なんて思ったものです(笑)話を元に戻しますと、東京都交響楽団には度々客演したこともありますので、恐らく録音よりもそういった実演でお馴染みの方が多いかも知れませんね。都響とは『我が祖国』の大変な名演奏が残されており(フォンテック)、多分まだ入手可能だったように思います。今回ご紹介するドヴォルザークは晩年にビクターに入れた2枚組のアルバムに含まれているもので(元々は単売?)、他に7〜9番の名演が収められています。

ここで、ズデニェク・コシュラーの簡単なプロフィールを。1928年プラハに生まれ、95年に67歳で同じくプラハに没したこの名匠は、生きていれば82歳でサヴァリッシュ先生やマズア先生、プレートル等よりも若かったですから、恐らく現在のチェコ音楽界を背負って巨匠扱いされていたであろうことは容易に想像出来、早逝が残念でなりません。プラハ音楽院で作曲、ピアノ、指揮を学び、48年にはプラハ国民劇場の練習指揮者となります。51年の音楽院卒業と同時に『セビリアの理髪師』を指揮して、正式にこの劇場の指揮者に就任したそうです。同年にはプラハ交響楽団にコンサート指揮者としてもデビュー。56年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝し、一躍注目を浴びる存在に。58年にはオロモウツ歌劇場の音楽監督に就任し、62〜66年まではヤナーチェク歌劇場の指揮者も務めているようです。そして、63年に行われたミトロプーロス国際指揮者コンクールでの優勝。その後、プラハ交響楽団の首席指揮者(66〜67年)、ベルリン・コーミッシェ・オーパーの首席指揮者兼音楽監督(66〜68年)、スロヴァキア国立歌劇場の音楽監督(71〜76年?)、76年からはチェコ・フィルの常任指揮者に就任しました。上述の通り、日本との関係も少なからずあり、78年からは都響の首席客演指揮者となって83年以降はほぼ毎年客演していたとのこと。最晩年は80年以降、プラハ国民劇場の音楽監督に就任しています。もちろん、ウィーン・フィルやウィーン国立歌劇場への客演も果たしており、華々しい派手なポストこそなかったものの、オペラハウスを中心に非常に充実したキャリアを過ごされたと言えましょう。


第1楽章

それでは、早速第1楽章から見てみることにしますが、『アレグロ・マ・ノン・トロッポ』の指定を受けたこの楽章、いきなりクラリネットによって吹かれフルートに受け継がれる、明るくて何とも流麗で爽やかな第一主題aが、この曲の全体の雰囲気を特徴づけると言って良いかも知れませんが、コシュラーの根底にあると思われる『天性の明るいキャラクター』のようなものがこの曲のイメージにピッタリでして、何とも言えない幸せな気持ちにさせられるのが実に心地良いです。テンポ設定も慌てず騒がず、妥当にして理想的なもの。このクラリネット→フルートの流れの中で差し込まれたヴァイオリンの経過句の音型が実は重要でして(12秒〜18秒にかけて)、この中にさりげなく舞曲調のメロディ(これが後で第一主題bの中に織り込まれていく)が隠れているんですが、この部分がやはり東欧の指揮者ならではと言いましょうか、間の取り方や音量バランス等が絶妙という他にありません。50秒からはその第一主題bがトゥッティによって華やかに提示されますが、ティンパニのリズムや壮麗な金管の鳴らし方等も『お国物』を演奏するコンビですから、ノイマンやクーベリック等と同様、やはり独特のリズム感や間合い、ノリが感じられますね。1分52秒からはヴァイオリンによる第二主題の提示。これもまた柔らかい旋律で伸びやかに歌われており、チェコ・ナショナル響の弦楽セクションの優秀さを見せ付けてくれます。余談ですが、私はこのメロディを聞くといつもフランクの交響曲のテーマを思い浮かべるんですが、どことなく似てると思いません?そして、この演奏では提示部の繰り返しはなくそのまま展開部に入っていきますが、さらにここでもまた別の曲を頭に思い浮かべることになるでしょう。時おり顔を出す弦楽器の音型や、森の中を飛び回る鳥達のさえずりを思わせる木管楽器、力強く合いの手を入れる金管楽器等…そう、ブルッフの交響曲第1番にかなり似てるんですねぇ。6分11秒からの再現部はクラリネットとフルートではなく、ホルンによって開始されます。このホルンがまた柔らかくて美しい。そして、第一主題bが再度トゥッティによって高らかに奏されるところは非常にたっぷりと恰幅が良く、スケールの大きさも充分に感じられます。8分59秒からのコーダでは第一主題aがトゥッティで高らかに奏され、最後はホルンによる印象的なフレーズによって静かに閉じられます。

第2楽章

第2楽章は『アンダンテ・コン・モート』。第1楽章とは打って変わり、冒頭から哀愁を含んだテーマがチェロによって提示され、ヴァイオリン→フルートと受け継がれていきますが、これもコシュラーの気質の証左でしょう、あまり悲しみの情を感じさせることなく、ことによると楽しい音楽にさえ聞こえるほどです。この辺が彼の長所でもあり、『深みが足りない』とか『表現が平板で単調になりがちである』という短所にもなるのかも知れません。2分29秒からの中間部はそのコシュラーの『明るさ』が実に良く生きていて、その幸福な表情が何とも言えず美しく、やはりここでも弦楽セクションの素晴らしさに耳を奪われるでしょう。特にズシーンと来る低弦の響きには注目。5分10秒過ぎからの再現部の注目ポイントは、大きく盛り上がった後のラストにおける静謐な表情でしょうか。多分、コシュラーはここに全神経を集中させていたとしか思えず、特に変わった聞こえ方というわけではありませんが、こういう表現は『体に染み込んだもの』という以外に言いようがないものでしょう。

第3楽章

第3楽章は珍しく『アンダンテ・コン・モート、クワジ・リステッソ・テンポ』という指示を受けた序奏をもち、主部は『アレグロ・スケルツァンド』のスケルツォ。中間楽章での序奏は非常に珍しく、しかも第2楽章中間部の旋律を素材としており、チェロによってテーマが歌われますが、ここでのチェロの歌い方も良いですね、粘るような感じで。52秒から主部に入り、フルートによってスケルツォ主題が提示されますが、軽やかでキビキビとしたリズム感と相俟って、実に楽しい舞曲を聞かせてくれます。この楽章にのみ出てくるトライアングルの合いの手がここぞとばかりに活躍し、こちらも踊り出したくなるくらい、楽しさの限り。コシュラーの棒は若干緩やかなテンポ設定と言えるかも知れませんが、それがまた『緩い』雰囲気を強めていて良い感じです。1分30秒過ぎから途中に休符を交えながら、テーマが目まぐるしくパート間を掛け合い、徐々に音量を強めながら2分17秒で再びトゥッティによる主題提示に至ります。この辺りの千変万化の色彩感は実に素晴らしいですね。中間部の優しい音色も、ドヴォルザーク独特の音階やリズム、メロディの魅力を最大限引き出しており、郷愁を誘います。

第4楽章

さて、『アレグロ・モルト』のフィナーレですが、冒頭に述べましたように後の7番の交響曲に通じるような『ベタに』ドヴォルザークらしいと言える荒々しさと繊細さが同居した極めて魅力的な楽章ですけれども、コシュラーの棒は実に堂々たる指揮ぶりで、躍動感とスケールの大きさを併せ持ち、曲の魅力を最大限に引き出しています。曲中で執拗に現れる、冒頭で弾かれるチェロの特徴的な動機の力強さ、ヴァイオリンの輝かしく瑞々しい音色、随所に散りばめられた木管の軽いフレーズ、繊細な弱音部の表現。実に多彩なパレットで描き出していきます。2分を過ぎた辺りで曲想が落ち着き、憧れに満ちた第二主題がヴァイオリンに現れる辺りの場面転換がまた見事で、ハッと息を飲む美しさ!直後の3分57秒で出てくるホルンの強烈なシグナルとの対比もズバッと決まっていますね。続く急速な箇所ではティンパニをもう少し前面に出しても良いかな?とは思いますが、金管群の咆哮は痛烈の極み。この辺りからコーダに至るまでは聞き所満載で決して飽きさせることはありません。聴衆の反応はイマイチ?ですが(呆気に取られているのかも…)、ラストのアッチェレランドや金管のファンファーレ、ティンパニのロール等もズバッと決まり、白熱のクライマックスを築き上げます。


総括

知名度はマズマズですが、それに比して決して正当な評価を得ているとは言い難い名匠コシュラー。こういった渋いながらも実に味わい深いマエストロの演奏も、我々は後世に伝えていくべきでしょう。ビクターというメーカーの特質上、今後も頻繁に再発売されるとは思えませんが、ご興味をお持ちの方は是非、中古市場を当たってみて下さい。

詳細タイミング

ドヴォルザーク:交響曲第5番ヘ長調作品76
第一楽章:9分55秒
第二楽章:7分48秒
第三楽章:7分37秒
第四楽章:11分20秒(うち約15秒終演後の拍手)
合計:約36分

オススメ度

解釈:★★★★★
オーケストラの技量:★★★★☆
アンサンブル:★★★★☆
ライヴ度:★★★★☆
総合:★★★★★

録音データ

ズデニェク・コシュラー指揮チェコ・ナショナル交響楽団
1994年4月9日プラハ、ルドルフィヌム・ドヴオルザークホール(ライヴ)
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今回は久しぶりにドヴォルザークを取り上げます。しかも、私には珍しく『多分今も廉価盤が入手可能な』音源(笑)クルト・マズアがニューヨーク・フィル時代にテルデックに録音した、交響曲第8番です(カップリングはヤナーチェクの『シンフォニエッタ』)。マズアのドヴォルザーク?と訝る御仁もいらっしゃるかも知れませんが、世の中の風評に騙されてはなりませんぞ。必ずご自分の耳で確かめられるまでは、『マズア=ダメ指揮者』というレッテルを貼るのはお待ち下さい。

先日の『指揮者ベスト10』やベートーヴェンの第九の記事で、私は散々マズアの素晴らしさについて訴えてきました。私などが訴えるまでもなく、耳の肥えた方々には既に彼の素晴らしさはご存知だとは思いますが、そのマズアの魅力が最大限に表れているのが、このドヴォルザークやメンデルスゾーン、あるいはシューマン等の交響曲のような気がします。もちろん、ベートーヴェンやブラームス、チャイコフスキーも素晴らしいんですが。

ある方と激論を交わしたことがありますけど、どうも日本の方々は権威やブランドに弱いような気がします。かくいう私も、昔は宇野先生や許(光俊)先生の著作を散々読みあさり、感嘆の声を上げて彼らの推奨している音源を集めて回ったものです。まぁ、若気の至りとでも言いましょうか(苦笑)確かに、クラシック音楽のこの『大海原』への終わりなき航海は、何らかの道標がなければ漂流してしまいます。だから、私が先生方の著作を読ませて頂いたことは後悔はしてませんし、今の私の知識は彼らから頂いたものであると、心から感謝しています。もし若い人達の中に、このような『指針』というか『ガイドブック』のようなものを参考にされている方がいるならば、私は以下のことを助言したいと思います。彼らの『良いと思うもの』だけを信じなさい、逆に『悪いと思うもの』はもっと良い可能性がある、と。彼らが悪いと書くのにはそれなりの理由があります。本当に悪いものというのは、実は話題にすらされないもの、のことが多いのです。そして、自分の耳で確かめる以外には、自分の感性を満足させてくれる演奏に出会うことはない、ということです。幸いにも、今の時代はインターネット環境が普及し、有線放送やFM放送でも手軽に音楽を楽しめるようになりました。私も文句は沢山言ってますけど、こんなの30年前に比べたら雲泥の差です。私も諸先輩方に比べたら恵まれていますが、今の若い方々の方がもっと恵まれています。その環境を徹底的に活用して、無心に自分の耳と感性を磨いて下さい。恐らく、『食わず嫌い』の演奏家も沢山いることでしょう。しかし、宇野先生や許先生が何と言っていようが、ついでに言うと私がこのブログで何と書いていようが(笑)、とにかく片っ端から試聴してみることです。

話が大幅に脱線してしまいました(苦笑)元に戻しますと、今回再びご紹介するクルト・マズアは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管やニューヨーク・フィルハーモニック、国立パリ管、ロンドン・フィル等を長年に渡って統率してきた尊敬すべき大巨匠でありながら、日本で声を大にして『俺はマズアが好きだ!』という声を全く聞かないのは、一体どういうことなのでしょうか?こんなに素晴らしい音楽を聞かせてくれているのに…誰も言わないなら、敢えて私が言いましょう。I love you, maestro Masur!

そう言えば、先生の膨大な不遇の録音群の中でも、特にニューヨーク・フィル時代の録音が一番不評のような気がしますけど、私はオーケストラの独特の魅力も加味して、いずれ劣らぬ作品ばかりだと思います。マズアと言えばゲヴァントハウスですけど、その時代と比べても甲乙付け難い名演ばかり。それどころか、ニューヨーク・フィル時代になってから、より一層解釈に激しさを増したような気さえしてしまいます。今回ご紹介するドヴォルザークの8番もそうです。またもや余談ですが、今年の暮れに先生はN響の第九を振りに単身、来日なさいます。もちろん、チケットは取りました。この情報はこのブログに貴重な書き込みを沢山下さいますHIDEさんにご提供頂くまでは、全く知りませんでした。HIDEさん、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。誠にお恥ずかしい話ですが、これだけマズア先生を持ち上げておきながら、録音では数知れない沢山の演奏に接してはいるのですが、実は私にとっては初めての実演なのです。恐らく、最初で最後になるであろうその勇姿をしっかり目に焼き付けてこようと思います。もし足をお運びになれるのであれば、絶対にお聞きになって下さいね。

前置きが長くなってしまいましたが、早速細部を見てみることにします。第1楽章は『アレグロ・コン・ブリオ』という指定がありますが、主部の前に短い約40秒ほどの序奏がついてます。この序奏部分、主部とテンポ指定は変わらないみたいなんですが、聞こえてくるのはゆったりと感じられる郷愁を誘う魅力的な旋律。この部分も主部とテンポ指定が同じであるということは普通は気付かないでしょう。第一主題もフルートによって導入される何とも可愛らしい旋律であり、ドヴォルザークの仕掛けに冒頭から意表をつかれるばかりです。マズアの解釈ですが、基本的に全てに渡って大変良く歌うものです。また、ニューヨーク・フィルの機動力と合奏力、テクニックの上手さには舌を巻くこと必至。例えば序奏のチェロはスケールが大きく、伴奏のピッツィカートも柔らかく、全体的に深い呼吸が印象的。主部の推進力を増すためか、序奏ラストでリタルダンドする辺りが絶妙。第一主題(40秒過ぎ)のフルートは若干線が細いような気がしますが、とても繊細で美しい音色に魅了されるでしょう。1分過ぎから徐々にアッチェレランドをかけてジワジワと音量を増していく部分も、大変素晴らしい高揚感に満ちています。そして、チェロによる第一主題からの派生動機直前(1分18秒辺り)の、切れ味鋭いティンパニの強打。その後も魅力的なホルンや木管のフレーズ等細かい聞き所が多いですが、2分31秒からの第二主題がやはり印象に残ります。テーマを吹く木管の哀愁だけを殊更強調することなく少しアッサリ目に吹かせて、弦楽器の伴奏音型を割と浮き立たせているのが興味深いところ。4分3秒からの冒頭再現を経て5分38秒の辺り、ここでは低弦がメロディを奏する上をフルートが鳥がダンスを舞うような情景がステキな箇所ですが、大変美しいハーモニーを聞かせてくれています。あと、この演奏ではニューヨーク・フィルの金管セクションの優秀さが特筆すべきもの。どのシーンでも、その圧倒的なパワーが炸裂していますが、特にそれが明確に表れているのが6分13秒過ぎから6分40秒くらいにかけてでしょうか。特にトロンボーンの咆哮は大変迫力があり、また6分58秒からのトランペットのソロも万全の上手さ。嵐が過ぎ去って7分35秒辺りから、Vnのピッツィカートの中を木管楽器が掛け合う箇所の静寂が非常に生きているのが魅力的。ラストのトゥッティも切れ味鋭く、重戦車のように迫ってくる迫力が素晴らしい。

第2楽章の『アダージョ』はテンポ感に不満がある演奏が最近は特に多いように感じますが、マズア先生のこの演奏は意外と言っては失礼ですけど、慌てず騒がず、実に的を得た素晴らしい理想的な『アダージョ』と言えます。冒頭の弦楽アンサンブルによる序奏からその効果は明白で、寄せては返す波のように非常に大きな音量の幅を持たせた効果も相俟って、大変美しい演奏に仕上がっています。深々とした呼吸と柔らかい音色が大変魅力的ですね。私なんかは特に管楽セクションに特徴があるオーケストラだと思っていただけに、最近のニューヨーク・フィルの弦楽セクションがこれほどのレベルを有しているとは正直驚きました。47秒辺りからのフルート、クラリネットが鳥の鳴き声を模したような音型もたっぷりと歌われていきます。それから3分23秒辺りから、低弦による伴奏音型をサインに、長調に転じた新しいメロディが現れてきますけれども(いわゆる中間部)、この部分でも適切なゆったりしたテンポは相変わらずで、ヴァイオリンソロも大変豊かな表情で音を鳴らしてくれています。また、ティンパニや金管の鳴りの良さが誠に素晴らしい。そして、また前半で繰り返された音型が再現する部分(5分20秒過ぎから7分10秒くらいまでの間)に至って感動的な静寂が我々を包み込み、その強弱の鮮やかなコントラストにも驚かされることでしょう。特にフルートとクラリネットが作り出す、幻想的とも言える魅惑的な音色は特筆物ですね。そこからまた金管をサインに表情が一変し、マズア先生の鋭い眼光が見え隠れしますけれども、この辺りの迫力とラストに向けての盛り上げ方及び収め方に、私はいつも感心させられてしまいます。この楽章の白眉とも言える素晴らしい瞬間です。

さて、第3楽章の『アレグレット・グラツィオーソ』はドヴォルザークの数ある旋律の中でも、最も有名でロマンティックなものの一つでありますが、私としてはここは存分に歌い、そして『演歌ばりに』泣いて欲しいものですが、マズア先生の棒は充分にその欲求を満たしてくれるものです。先生の何とも言えぬ絶妙な気品を湛えた音楽作りと相俟って、ニューヨーク・フィルの大変優秀な弦楽セクションの滑らかなボウイングと木管楽器群の艶やかな音色が、この演奏を更に極めて魅力的なものにしてくれています。恐らく、マズア先生の演奏を普段からあまり聞かれない方が聞いたら、先生の演奏であるとは到底分かりますまい。冒頭の素晴らしさは言うに及ばず、1分44秒から始まるトリオに当たる部分でのフルートとクラリネットのハーモニー、そしてそれを支える弦楽器の伴奏音型がこれほどまでに息づいている演奏を、残念ながら私は知りません。巷に『ニューヨーク・フィル時代のマズアは全然ダメ』的な評論を目にするにつけ、私は怒りすら覚えますね。まぁ、好き嫌いですから仕方ないですが(苦笑)ホントにこれが悪い演奏なんですかね?甚だ疑問。

第3楽章コーダの勢いそのままに雪崩れ込む第4楽章、『アレグロ・マ・ノン・トロッポ』の指定を受けたフィナーレは、例の『黄金虫のテーマ』のせいで不当に低く評価されていると私は常々感じてきました。私にとって、これほどワクワクさせられる『変奏曲』も珍しいです。冒頭のトランペットのファンファーレは、そのワクワク感を増幅してくれるかどうかを決定する極めて重要な役割を与えられていますが、この演奏は実に見事!大変輝かしく音量が豊かであり、終始余裕を感じさせる大変な名演です。私はオーケストラが大好きなんですが、実は個々のパートの個人名まではあまり興味がないんですけれども、これを吹いてるトランペットは誰なんでしょうね?34秒から導入される低弦によるテーマも、実に滑らかに歌われ、着実な歩みを進めていきます。トウッティのボリューム感も、前3楽章同様素晴らしいとしか言いようがない、小細工のない正攻法の名演です。2分36秒からのフルートの『曲芸』も絶妙なテクニック、そして直後のトウッティの部分でマズア先生はとんでもない大見えを切った『大ブレーキ』を効かせます。この部分を聞くだけでも価値があるでしょう(笑)


マズア先生の話題ということでつい、熱くなってしまいましたが(笑)、今回はどうかご勘弁下さい。それもこれも、是非皆さんにご自分の耳で聞いて頂きたいという一心ですので…

【詳細タイミング】
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調作品88
第一楽章:10分2秒
第二楽章:11分1秒
第三楽章:6分13秒
第四楽章:10分42秒
合計:約38分
【オススメ度】
解釈:★★★★★
オーケストラの技量:★★★★★
アンサンブル:★★★★★
ライヴ度:★★★★★
総合:★★★★★

クルト・マズア指揮ニューヨーク・フィルハーモニック
1993年1月1日〜4日ニュー・ヨーク、エイヴリー・フィッシャー・ホール(ライヴ)

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今回は久しぶりにコンチェルトを取り上げようと思います。新譜でも話題盤でも何でもありませんが。というか、むしろ今回の音源はその存在を殆ど知られていないかも知れません(苦笑)フィリップスというメジャーレーベルから出ていたにもかかわらず…ノイマン・フリークは知ってるかも知れませんけど、かなり『知る人ぞ知る』存在かも知れませんね。知ってる方いらっしゃったら、あなたは私同様かなりの『クラシック馬鹿』です(笑)

ドヴォルザークのチェロ協奏曲を取り上げようと思いましたのは、N響アワーのビデオを見てたんですが、ミクローシュ・ペレーニが2月だったかの定期で弾いた全曲の映像を見まして、その相変わらず素晴らしい音色を存分に堪能させて頂いたからです。ペレーニは確かフンガロトンにドヴォルザークのコンチェルトを入れていたような気がしますが、ちょっと手元にないのと記憶が定かではないので、あまり余計なことは書かないようにしますね(苦笑)

今回取り上げますジュリアン・ロイド・ウェッバーの録音は、実は私がこのドヴォルザークのチェロ協奏曲に初めて接した思い出のディスクでもありまして、録音もかなり優秀でスケールが大きく、私が頻繁に手に取るものでもあります。従いまして、本来であればペレーニの録音を取り上げるべきではありますが、私の思い出に免じてどうかお許しを。私も皆さんのお好みを知りたいので、皆さんの『ドヴォルザークのチェロコンチェルトと言えばこれ!』というアイテムを教えて下さい。定番の名盤はもちろん、隠れ名盤に至るまでどうぞ。

さて、ジュリアン・ロイド・ウェッバーは『ロイド・ウェッバー』という名前に、もしかしたらご記憶がある方もいらっしゃる知れませんね。そう、『オペラ座の怪人』等の有名なミュージカルを書いた名作曲家、アンドリュー・ロイド・ウェッバーはジュリアンの兄に当たるとのことなんですが、ジュリアンの公式ホームページを見ても1951年の生まれでピエール・フルニエの薫陶を受けている、ということ以外はあまり目立つ情報が掲載されてないんですよ。あと、実は私は彼のディスクはこのドヴォルザークしか持っておりませんので詳しいことは分からないのですが、この公式ホームページによればメニューイン指揮のロイヤル・フィルのバックでエルガーのチェロコンチェルトとか、マリナー&アカデミー室内管とのウォルトンのチェロコンチェルトとブリテンのチェロ交響曲とか、ブリテンとショスタコーヴィチのソナタとか、ハイドンのチェロコンチェルトの弾き振りとか、マキシム・ショスタコーヴィチとのチャイコフスキーのロココ・ヴァリエーションとか、かなり興味深いCDが何枚か出てるみたいですね。レーベルは主にフィリップスみたいです。もし他にご存知の情報がありましたら、是非お寄せ下さい。ちょっと今更ですが、久しぶりに中古市場を当たってみたくなりました(笑)

というわけで、私がチェロそのものに当時はあまり興味を持っていなかったということもあって、このCDからロイド・ウェッバーのディスコグラフィ開拓には至らなかったんですが、このCDにおけるドヴォルザークのコンチェルトは、いわゆる土臭さを感じる『豪快な快演』というよりも、『バランス感覚に優れた、優しく穏やかな』という言葉が当て嵌まり、恐らく録音当時は30代後半だったと思われるロイド・ウェッバーの、気力に満ち溢れた名演になっています。また、ノイマン指揮するチェコ・フィルのシンフォニック極まりない、極めてカロリー高く情報量の多いバックも大変充実した音楽を聞かせてくれていますので(サードロと組んだスプラフォン盤よりも素晴らしい)、私の中ではこの曲を聞くなら真っ先にこの名盤が頭に浮かぶわけです。

それでは、早速細部についてレビューしたいと思います。皆さん、お気に入りの『ドヴォコン』の準備は宜しいですか?(笑)第一楽章の冒頭は非常に長大なオーケストラの主題提示の部分が書かれていますが、時間にすると約3分半くらいですかね、チェロ独奏が現れるまで。この第一主題の提示はこれ以外にない!というくらいにクラリネットソロが完璧にフィットしていますが、このクラリネットからして雰囲気満点。ノイマンは中庸から幾分速めのテンポで導入していきますが、徐々にクレッシェンドしてトゥッティのフォルティッシモに至る(38秒)部分の迫力は、派手ではありませんが充分にボリュームのある素晴らしいもの。定評あるチェコ・フィルの弦楽セクション、特にチェロ&バスの下から沸き上がるような伴奏が素晴らしく、非常にシンフォニックな分厚い響きに一役買っています。トゥッティの鳴り方も大変充実したスケール大きなもの。そして、恐らく交響曲第9番の第二楽章のあの有名なテーマと並び、間違いなくドヴォルザーク屈指の郷愁を帯びた名旋律と言える第二主題がようやく2分11秒に現れますが、ノイマンはここで微妙にテンポを緩め、第一ヴァイオリンの伴奏を少し強めに弾かせて、しかしホルンソロには充分な柔らかさと優しさをもって吹かせていて、『やっぱりノイマンのドヴォルザークいいなぁ、安心して身を任せられるなぁ』という感想を改めて持たされますね。3分2秒のトゥッティの部分は余裕のある力感が素晴らしく、シンフォニックなことこの上なし。そして、3分30秒ジャストでようやくロイド・ウェッバーが満を持してテーマを導入しますが、滑らかなヴィブラートがかかった美音と、しなやかで躍動感溢れるボウイング、どちらかというと『粘る』たっぷりとした歌い回し、そして柔らかいながらも良く響き渡る重音の素晴らしさが相俟って、ドヴォルザークのこの大作を奏するに相応しい大変魅力的なソロを実現しています。哀愁を帯びた中にも男性的な力強さ、そして『背中で語る』ようなダンディズムを湛えていて、改めて聞くとやはり大変な名演だと思いますね。5分45秒からは、そのロイド・ウェッバーの魅力が最大限に生かされた第二主題。非常に美しくて、まさしく『泣かせ所』ですねぇ。この部分を支えるノイマン&チェコ・フィルも出色の出来栄え。フルートはキラキラとチャーミングに輝き、クラリネットはふくよかで優しく響き渡る。これしかない!という絶妙なバランスと間合いでロイド・ウェッバーをサポートする。あんまりこういう言い方は好きじゃないんですが、ノイマンとチェコ・フィルにしか出せない『チェコの香り』が、確かにここにあるような気がします。7分34秒からのロイド・ウェッバーとホルンの掛け合いや、7分58秒からのチェロの上昇音型と直後のボリューム感溢れるトゥッティとの対比。また、9分33秒からの短調によるテーマを、ロイド・ウェッバーとノイマンは実に悲しげな悟り切ったような表情で、見事に描き切っています。あるいは、10分43秒からの管楽器との細かい音型を奏でるときのテクニックにも終始余裕に満ち溢れており、破綻がありませんね。この辺りからラストのクライマックスにかけて、ロイド・ウェッバーの確かな技巧と管楽器群、厚みのある弦楽器との見事な対話に耳を傾けたいですが、やはり15分1秒からのコーダはノイマンの真骨頂でしょう。トランペットを壮麗に鳴らし、和音の充実感も他に代え難い名演。

続く第二楽章もドヴォルザークの魅力全開、極めて充実した響きと郷愁に満ちた名演に仕上がりました。まず、冒頭のクラリネット、ファゴット、オーボエのアンサンブルによる第一主題がまろやかとしか言いようのない音色で美しさの極み!33秒からのソロは、それを受けて心からの共感を込めて歌い上げられ、短調の部分はロイド・ウェッバーの『泣き』が見事に楽器を震わせていて、我々を深い感動に導きます。日本人なら誰しもが持つ郷愁の情を、あまり演歌調に陥ることなく粘り過ぎずに再現してみせた手腕は圧巻の一言。ノイマンも柔らかな弦楽器の絨毯を敷き詰め、管楽器の何とも言えず素朴で、木質の暖かさを持った魅力的な音色を最大限に引き出す絶妙の棒。また、特筆すべきは3分26秒からのフルートとチェロの美しい対話。6分21秒からのホルンによる冒頭主題の回帰と、オーケストラのチェロパートの雄弁な伴奏。7分20秒からのカデンツァは、まさにロイド・ウェッバーの独壇場。重音の美しさが炸裂します。バックのフルートも相変わらずチャーミングの極み。

いよいよ、待望のフィナーレ。この楽章はソロもそうなんですが、オーケストラ音楽を聞く魅力に富んだ豊かな響きと各楽器の技巧が随所に聞ける素晴らしい音楽。私は特に、コーダに入る前のエキサイティングな部分にいつもワクワクさせられ、心躍らせてその箇所が来るのを待ちわびてしまいますね。まず、低弦による特徴的なリズムに乗せて、威厳を湛えたホルンによるテーマ断片の提示。そして、チェロが舞曲風のテーマを奏した後のトゥッティによる充実したフォルティッシモ。やはりノイマンの棒は豪快というか、あの優しげな表情からは想像出来ないくらい迫力がありますね。1分38秒からのトゥッティにも耳を傾けてみて下さい。2分4秒からのロイド・ウェッバーに応える木管群のチャーミングなこと!3分30秒辺りから、チェロが木管と掛け合いつつ、徐々にクレッシェンドしながらスピードを速めていく、この相当難しいテクニックを要求される部分も一切破綻せず、それでいてある種の『機械的な冷たさ』を全く感じさせないのが実に素晴らしい!6分36秒からの新しい第三主題(とでも言えば良いか?)、やはりこの辺りの歌わせ方なんかは、ロイド・ウェッバーの一番の魅力と言えるのではないでしょうか。非常に美しく歌い上げられていますね。あと、私が最初に大好きな部分と書いた、この演奏で言う8分9秒からの、チェロソロとヴァイオリンソロが掛け合う部分。何とも言えない大変魅力的な部分ですが、ノイマンとロイド・ウェッバーのコンビはここからラストまで息をつく暇もなく一気に聞かせてくれます。ラストの後ろ髪引かれるような、静寂の中で奏でられる美しいチェロの旋律。そして、その静寂を破って一気にクレッシェンド、最後の最後に頂点を築いた、最後まで気迫溢れるノイマンの棒。ラストはまさに『宇宙的な広がり』を感じさせる圧倒的な高揚感で、素晴らしい名演が達成されました。

この演奏を改めて聞いて、ローカリズムというものの意味を考えさせられ、チェコをはじめとする東欧諸国には間違いなくこのローカリズムの香りが脈々と受け継がれているということを思い知らされました。そして、これこそが私がチェコ・フィルハーモニー管弦楽団というオーケストラに、ウィーン・フィルやベルリン・フィル以上の魅力を感じる一番大きな理由でもあります。個人的には海賊盤で恐縮なんですが、そのオーケストラ部の雄大なスケールにおいてノイマン同様、宇宙規模の圧倒的な感銘を与えるチェリビダッケ&ハインリヒ・シフによるAUDIOR盤も素晴らしいと思うんですが、シフのソロが落ちる。このロイド・ウェッバー盤はソロのバランス感覚と美しい音色の秀逸な点において明らかに上回り、是非皆さんにも広く聞いて頂きたく、推奨致します。

※併録の『ルサルカ』のポロネーズ、序曲『謝肉祭』がまた圧倒的な感銘を与える名演!

【詳細タイミング】
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調作品104
第一楽章:15分34秒
第二楽章:12分11秒
第三楽章:13分23秒
合計:約41分
【オススメ度】
解釈:★★★★★
ソリストの技量:★★★★★
オーケストラの技量:★★★★★
アンサンブル:★★★★★
ライヴ度:★★★☆☆
総合:★★★★★

ジュリアン・ロイド・ウェッバー(チェロ)
ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
1988年9月プラハ

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