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この間久し振りに聴いたスヴェトラーノフの同曲に感動して、今度はドラティを聴いてみました。
懲りずに「また」です。クラシック音楽の醍醐味の一つに聴き比べがあります。皆さんも凝ると
同じ曲を色々な指揮者による演奏で聴いてみたいと言う衝動に駆られますでしょ。これにハマって
しまったら、もうクラシックファンから抜け出せなくなります(笑)
1曲目、ファゴットのソロは「冬の日の幻想」とかを彷彿とさせるロシアの大地が目に浮かぶ
感じの寒くて暗い序曲です。それが終わるとフーガが始まります。弦と金管の織り成す
とてもシンフォニックなフーガで、ドラティの演奏は堂々としていて響きも艶やかです。
2曲目のディヴェルティメントは楽しく明るい娯楽音楽ですが、可愛さと力強さがミックスされた
何とも面白い曲です。明るさの中にもロシアの旋律が入ると少々哀愁を帯びていて素敵です。
木管の扱いが上手なチャイコフスキーですから、聴いていて心地良いです。
3曲目の間奏曲は最初が暗いズンズン系です(聴くと判ります)。ズンズンが終わると目の前が
開けて来て、哀愁を帯びてますが非常に美しいメロディが待ってます。この高揚感は何でしょうか!
とにかく聴くと幸せな気分になれます。本当にうっとりしちゃいますが、よく聴くと、リストの
交響詩にもこんな曲想の作品がある事を思い出した次第です。
4曲目、小行進曲と言うくらいですから冒頭からミリタリーな曲です。木管の上をトライアングルが
可愛らしく鳴ります。トライアングルの効果は小粋な感じがします。
5曲目のスケルツォはいかにもロシア風で、曲の素材にしようと各地方の民謡集めをしていた
チャイコフスキーならではの曲です。溌剌としていて弾ける感じがいいですね、ドラティの上手さは
こういう所でも感じます。
6曲目のガボットは舞曲ですから聴いていて踊りたくなるようでなければなりません。フランスが
起源のガボットですが、チャイコフスキーの手に掛かるととても力強く堂々としてます。
最後にフーガの主題が出て来るので嬉しくなります。こういう手法は何だか丸く収まる感じがして
とてもいいですね。このディスクは60年代の古い録音とは思えないほど新鮮でオススメです。
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