オフィスH(あっしゅ)−誠信の交わり

世界から、豊かな物語を紡ぐ個性的なアニメーションや独立系作家に役立つ情報を紹介します。

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熊本県西原村で7月25日に始まった、アニメーテッドラーニング/アクティブラーニングの民間ワークショップ。
地域の識者も巻き込み、面白い展開になっています。
単にアニメーションの制作を学ぶのではなく、人生を生きる上で糧となるトピックを学び、参加者が主体的に考える、ラーニングを重きを置いたアニメーテッドラーニングらしいワークショップのようです。

■ ファシリテーター:熊本県西原村で公文教室を運営する、アニメーション制作者の夫妻(チヒローズさん)
■ 参加者:高校生、小学高学年、就学前児童の学齢の異なる子ども(夫妻の子どもと公文教室の生徒:10歳、9歳、3歳、16歳)。チヒローズさんの長男高校生がファシリテーターを補佐し、計画から参加。
さらに、噂を聞いた近隣の親御さんが「子どもも参加させたい」と、子どもを連れて来られるなど、ゆるやかな参加にしているとのこと。
■ トピック、テーマ: お盆と魂・霊魂、代受苦(お盆の由来となる、他者の苦を代わって受けること)

子どもたちが育てていたツバメが死んだ
それをきっかけに、予てよりオランダのイエナプラン教育、イタリアのレッジョ・エミリア・アプローチ、そしてデンマークのアニメーテッドラーニングを研究しているチヒローズさんが、生命を考えるワークショップ(7月25日〜8月15日、計6日−各日10時〜17時)の企画と運営を行う。

チヒローズさんのメールを元に、今まさに進行している「寺子屋のアニメーテッドラーニング」を紹介します。

■ 初日(7月25日) フィールドワークとトピックの提示
地域の仏教寺院の僧侶の協力で、お寺訪問のフィールドワーク。お盆、地蔵の由来を話していただいた。
お寺で、熊本市内の食肉加工場に勤める人が執筆した絵本「いのちをいただく みいちゃんがお肉になる日」(原案:坂本義喜 作:内田美智子 絵:魚戸おさむとゆかいななかまたち)を、名乗りを上げた子がみんなに読み聞かせた。
子どもたちに、死者と生者の関係を身近に感じてもらい、感じたこと、考えたこと、みんなで話したことをアニメーションで表現、発表させる計画。

■ 2日目(7月30日) 行動(ストーリーを考える)
フィールドワークで学んだことの振り返り。お盆の由来を寸劇で演じた後、子どもたちが話し合い、ストーリーを決めていった
お寺訪問とお坊さんのお話、そして絵本から学んだこと、感じたことを子どもたちが“腑に落ちるまで”咀嚼し、選び出したモチーフからストーリーを考えるようなファシリテーションをチヒローズさんが行った。
捨て猫が届けられ、その生命の行き先を考えるという、代受苦を実践するような出来事が起き、想定を超えるアクティブラーニングの展開になっている。

■ 3日目(8月6日) イメージボードと絵コンテ
ストーリーをイメージボードや絵コンテを書き起こす。子どもたちがストーリーをどのように描くか、主体的な話し合いを促す計画。
実際には、子どもたちが学んだことを元にいくつかストーリーを考える。その中から1つを選び、ストーリーボードにしていく。ファシリテーターがアニメ技法の説明をし、子どもたちが技法としてクレイアニメーションを選ぶ。

■ 4日目(8月8日)、5日目(8月13日) アニメーション制作
4日目は全員でホームセンターに材料の買い出し。多くの種類がある粘土の中から、子どもたちが好きな粘土を選んだ。午後は、アニメのストーリーを完成させた。
5日目は終日アニメ制作。まず粘土でキャラクターや小道具を作り。
子どもたちは生き生きと手を動かし、チヒローズさんは見守りに徹し、子どもたちの作業を楽しんでいたとのこと。

■ 8月15日(新盆)、アニメーションの発表と批評会
最終日は撮影と音入れをしてから、子ども同士で講評。子どもたちがリテークを決め、午後も作業継続。
ファシリテーターは時間がないと焦るも、子どもたちは有限実行。
予定していた精霊流し見学は、荒天のため中止となってしまいました。

完成したアニメーションは9月デンマークで開催される、デンマークの子どもたちの映画祭「ANIMOK」に出品。
さらにアニメーテッドラーニング・カンフェランスなどで、参加者の高校生が代表してワークショップの内容を発表する予定です。

小規模なワークショップながら、チヒローズさんはアニメーテッドラーニング的にもたいへん興味深いスタートを切られました。
アニメーションの完成も楽しみですが、準備から実践に至るまで、チヒローズさんが自力で練った計画に想定以上の展開があり、「日本でのアニメーテッドラーニング」を共に作っていく仲間が増え、伊藤もとても嬉しく思っています。
アニメーテッドラーニングらぼは、西原村の民間ワークショップの実践を応援し、その成果と課題を共に検証し、「日本のアニメーテッドラーニング」を発展させたいと願っています。

一般社団法人 アニメーテッドラーニングらぼ、伊藤裕美



完成したアニメーション「おじいちゃんとの再会」が公開されました。

あらすじ: 主人公の女の子はおじいちゃんと将棋を指すのが大好きだった。おじいちゃんはとても強くて、女の子はいつも負けていた。ある日、おじいちゃんが亡くなり、葬式をする。お盆になって・・・


アニメーション制作:田中美優菜、田中幸穂、宗近八尋、宗近日奈太
(c) Chihiroses

初日のフィールドワーク、2日目の代受苦の学びには、近隣から数名の子どもが参加したそうです。
夏休みの予定が入っていた子どもたちはアニメの制作まで一緒にできずに残念がってっていたそう。
次回は参加させたいと、保護者もおっしゃっているそうです。

チヒローズさん、アニメを作ってくれた子どもたち、お疲れさまでした!

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