雀百までなんとやら

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ひろみ噺

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ある業界では「こどもと動物には勝たれへん」というジンクスがございますそうで
とくにテレビなどでは、ちょくちょく動物が話題を
かっさらっていくことがございますね。

しかし、その当事者の動物にとっては
出とうもないテレビに出されたり、
動物園で「こっち向け」やとか「おすわりせえ」とか
言われているのは
ええ迷惑やないかと思います。
そんなんに比べたら
桂ざこば師匠が朝丸とおっしゃっていたころにされていた
「どうぶついじめ」という小噺シリーズは
フィクションですから、罪がないと思うのですが
聞くところによりますと
やはり、なんとかいう団体からクレームを受けて
「もうやらん!」といわれたそうです。
そのざこば師匠がいま、目に入れても痛くない…
とおっしゃったかどうかは知りませんが
かわいくて仕方がないというのが
飼ってらっしゃるトイ・プードルの「喜六」ちゃんらしいです。
上方落語に登場するおなじみの「喜六・清八」のボケ役の名前を
とられたそうです。

さて、マスコミにとりあげられ、一世を風靡した珍獣がいくつかありましたね。
がに股で駆ける姿がこっけいだった「エリマキトカゲ」とか
なんとも間が抜けたような表情に愛嬌がある「ウーパールーパー」とか
いまも元気でいればいいのですが…。
そんなひとつに中国原産の犬「チャウチャウ」がありましたね。
フワフワした毛並み、たれ目の表情がなんとも愛嬌があり、
一気にテレビで人気者になったのを憶えています。
じかし、実物を見て仰天された方もいらっしゃると思います。
愛らしい表情とは逆に、巨大な体格の大型犬だったんですよね。
吠えるとけっこう迫力もあり、近づくのもコワゴワだったように思います。
ムツゴロウさんは別格だと思いますが…(^-^;

そのチャウチャウを街で見かけたとき、
言葉あそびが好きな大阪人がこんな会話を楽しんだこともありました。

A 「おい、あれ、チャウチャウちゃう?」
B 「ええっ? チャウチャウとちゃうで」
A 「なに言うてんねん、チャウチャウやって!」
B 「ちゃうちゃう! チャウチャウちゃうって!」

これが「チャウチャウ」やったから面白いわけで
これが柴犬やったとしたら…

A 「おい、あれ、柴犬ちゃう?」
B 「うん、そうやろうなぁ」

となって、面白ここともなんともございません。
しかし、これが「河馬」やったとしたら…

A 「おい、あれ、河馬ちゃう?」
B 「えっ! 河馬ちゃうやろ…。サイやで」
A 「いや、サイとちゃうで。あれはゾウやで」
B 「なにを言うとんねん、ゾウやあらへんがな。バッファローやろ」
A 「お前もええ加減にせなあかんで。あれはシマウマやがな」
B 「ええっ! シマウマか? わしはてっきりコアラかいなと思たんやけどなぁ」
A 「なんで、コアラやねん、どっちか言うたら、レッサーパンダやろ」

C 「あの二人、係長のこと見てなんか言うてますで」
係長「ああ、知ってる。あいつらのストレス解消法らしいんや…もう慣れたけど、
   なんで、河馬からはじまって、最後はプランクトンになるんや」

B 「あほやなぁ…ボウフラ、いうよりもミジンコやろ」
A 「ちゃうちゃう、あれはゾーリムシやで」

大阪の人間ちゅうのは、珍しい生きもんですなぁ…(^-^;

どうぶつ噺「熊」


熊と申しますと、人間からしますと
凶暴で恐ろしい動物のひとつだと思っているのですが、
熊自身は、自分の力や爪が人間のそれとははるかに相手を脅かすものになっている
とも思ってもみていないのが、かわいそうなところですわね。
荒っぽいように思えますが、本来、熊というのは非常に几帳面な気質で
自分が埋めた食べ物のありかをきっちりと覚えているだけでなく、
それが出てくるまで徹底的にそこを探すそうで、
誠に真面目で、きっちりした動物なんやそうです。
しかし、1万頭に1頭の割合でそれとはまったく逆の
適当な気質で、そのうえ、素行も投げやりで荒っぽい熊がおるそうです。
これをその筋では「荒いぐま」というらしいです…ハイ(^-^;

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真夏の動物園でのことでございます。
あまりの暑さに、ある飼育員が
お昼休みにアイスクリームを食べようとしたのですが、
もよおしましたので、トイレへ行きまして、
用を済ませて帰ってくると
テーブルにおいてあったアイスクリームが誰かに食べられておりました。
怒ったその飼育員、
「おい、だれや、おれのアイスクリーム食べたんは! ちょっと、全員集合せぇ!」
と近くにおりました動物を呼び寄せました。
ゾウ、キリン、カバ、北極グマ、ゴリラがその場に集まりました。
するとその飼育員は
「北極グマ、おまえは帰ってええわ」
と言うもんですから、
不審に思ったゾウが
「なんで、あいつだけ、帰ってええのん?」
と問いましたところ、飼育員は
「あいつは、犯人やない」
ときっぱりと答えましたので、
今度はキリンが
「なんで、北極グマは犯人やないの?」
と問いましたことろ、飼育員は答えました。
「あいつは……シロや」


わたくしの趣味のひとつが「落語を聞く」ことでございまして、
それが高じて…というよりも下手の横好きから
自分で「落語をつくる真似事」をたまにするのでございます。
それを集めたものが「ひろみ噺」でございます。(書庫にございます)
他愛もない会話が頭に浮かんだとき、それをもとに書き始めるのでございます。
たいていは、いわゆる「サゲ(=オチ)」が先に浮かびまして、
それをもとに、少しずつ会話を広げていく
というすすめ方をしておりましたんです。

とぼとぼと歩いておりますと、他愛もない会話はいつでも思い浮かぶのですが、
最近、このサゲがまったく思いつかず、なにも始まらんかったのです。
先日、「こういう話の展開は面白いのじゃ…」というのが思い浮かびましたんで、
「サゲは後ほど…」という感じですすめてみようと思いましたんです。
しかし、いままでとは逆にすすめたものの、サゲがさっぱりイメージできません。
なにかええアイデアというものはございませんでしょうか…(^-^;

それは、こういうはじまりでございまして、
「まじめを絵に描いたような男」が
ある日、突然、今までとはまったく逆の「不埒な生き方」をすることになるのですが、
長年、培ってきたまじめな気質のため
幸か不幸か、不埒になろうとする、
その方法といい、考え方といいまじめにすすめるのでございます。
つまり、「まじめに不埒になる」というところにおかしさが生まれないだろうか
と思ったのでございます。
とりあえず、近所のお寺さんに相談に行って指南を仰ぐ
というへんてこりんな「不埒道」を歩み始める、
ということからスタートさせ、そこから噺を展開させたいのですが、
どうも「サゲ」が思い浮かばないものですから、先へすすめません(^-^;

「枕(導入部)」は簡単にできたのですが、
そこから話が展開し、どう落とすのかがまったく見えてきません。
なにかいいアイデアがあればご教示いただきたいのですが、
こんな馬鹿なことにつきあっていただいて、
梅雨明けごろにはオーバーヒート、いつのまにか蝉に話しかけていて
数年後に土の中から「こんにちは」
てなことにならんようにもしていただきたいと思います。
とりあえず、完成前ではございますが、
枕とその噺の最初のところまで、ご覧いただければと思います。
題は「まじめ破り」でございます。

−−−[ここから]−−−

まじめ破り

「一寸先は闇」と申しまして、
世の中、なにが起こるかわからんもんでございます。
「もうあかん…!」と思っておりましたら、
どこでどんなことになったんでしょうね、
「捨てる神あれば拾う神あり」と申しますか、
「おや? 助かっちゃったぁ〜♪」てなこともございます。
他人さんからいたしますと、相手にもしたくないものごとでも、
本人にとりましては、人生の一大事となっていることもございます。
「人生の一大事」、英語で申しますと「ターニング・ポイント」ですね、
中国語で「イーターチー(一大事)」ですから、
モンゴル語では「キーツーネー」でございますね…。
ロシア語では…どない言うんか知りませんが、
どこの言葉で申しましても、中身が変わるということはございません。
どこのお国でも「人生の一大事」でございます。

こんなこと申しておりますわたくし、
まだ四十年ちょっと生かしていただいておるのですが、
人生の浮き沈みの間隔、インターバルが非常に短いもんですから、
このターニング・ポイントが多すぎまして、
いったいどれがそれやったんか、ようわからんようになってしまいまして、
いまでは、一大事にも不感症になっておりまして、
「まぁ、ええわ。明日にしとこ」なんて申しまして
あとでえらい目に逢うアドベンチャーな毎日を過ごしております。
こんなわたくしでございますから、「人生の一大事」も値打ちがございませんね。
もっとまじめに生きんとあかんなと思うておるのでございます。

さて、ここに登場いたします大工の直吉(なおきち)でございますが、
名前のとおり、まっすぐな性分でございまして、
そのおかげで、近所でも、「まじめを絵に描いた」といわれるほど
そりゃもうまじめな男でございまして、
あまりにまじめで欲のないものでございますんで、
近所のお寺の和尚さんから「ぜひ弟子に」とスカウトされるほどでございました。

まじめで欲がないと、自然と毎日の生活も単調化するのでございますが、
本人はいたってマイ・ペースで、これが心地いいのでございましょうね。
わたくしのような「ならず者」からいたしますと
たいくつなルーティン・ワークにしか思えないのでございます。
こういう人間には果たして「人生の一大事」というものがくるのかと思うのでございますが、
この直吉にも「ターニング・ポイント」がやってまいりました。
そんなある日でございます、仕事帰りでございまして、
初夏の少々蒸し暑い夕暮れ時でございます、
立ち止まって、首からぶら下げた手ぬぐいで額の汗をぬぐっておりましたら
直吉の頭に一羽のカラスが止まりまして、「カァ〜」と鳴いたかと思いますと
「ツーっ」と飛んでいきまして、長屋の屋根に「ルっ」ととまったのでございます…
あっ! すみません、ネタを間違っておりました(^-^;
直吉の頭にカラスが止まりまして「カァ〜」と鳴いたのでございます。
当人の直吉は「なんやろうな…」となにがあったのかわからん様子でございまして、
そのまま長屋に帰っていったのでございます。

−−−[ここまで]−−−


…という感じなのでございますが、
さて、原点に立ち戻りまして、「まじめに不埒な」ということが
本当に面白いのかどうか、それをまじめに考えんと…
わたくしが、数年後に土の中から「こんにちは」でございますね(^-^;


山川 じゃぁ、社長も気ぃよろしくないですよね。もしかして…そこで「おに連」で「家族おにぎり手当」ですか?
課長 そうです! 山川さん、もうこの先を聞かない理由はないと思われるでしょう?
山川 はい! ぜひ、お伺いしたいです。 
課長 「おに評」の失敗をネタに、会社経営に口出ししはじめた会長の息の根をとめるには「おにぎり」しかないと考えられた社長が設立された、それが「おに連」です。
山川 それも河内地方のおにぎりですか?
課長 いや、全国組織にして、「おに評」を吸収してしまおうとする、まことに根性のええ企みなんですわ。
山川 なるほど、全国のことなら、すべてが「三角おにぎり」という結論にならないのは火を見るよりも明らかですものね。
課長 で、社長が設立されたのが「全日本おにぎり文化連合会」。これが「おに連」というわけです。
山川 ほう〜! それはまた大袈裟な名前の会でございますね。
課長 まぁ、それぐらいせんと社長の気ぃも収まらんかったんでしょうなぁ…。
山川 それで、現在はどうなってるんですか?
課長 「おに連」設立当初は、そこまでせんでも…という「おに評」擁護派もおったんですが、「家族おにぎり手当」が効いたんでしょうね。だんだん、そういう声も小さくなりましてね。
山川 背に腹は変えられん…というやつですね。それはよう分かりますわ。ということは、「おに評」は消滅…ということですか?
課長 いや、そうじゃないんですよ。山川さん、最初にご説明した「おにぎり手当」が支給されるでしょ? ということはまだ影響が残っている…とは考えられませんか?
山川 ああっ! そうでした! ありがたく頂戴するもんですのに、すっかり忘れておりました。ということは、まだ息の根を止められていないということですか、「おに評」は?
課長 息の根やなんて、そんな物騒なものの言いようありますか?
山川 いや…人事課長、おたくが最初に「息の根…」とおっしゃったので、合わさなあかんのかなと思いまして、つい…。
課長 そうでしたか…わたくしが申し上げたんですね。これは失礼をば…。どうも、この話をしだすとついエキサイティングになってしましてね…(苦笑)
山川 で、「おに評」はどうしてはるんですか?
課長 表向きは活動休止状態のようですが、どうも地下活動に入ったようでしてね。
山川 地下活動?? なんか政治活動のようですなぁ。
課長 いやぁ、起死回生をねらって、いろいろ考えてはるようですねん。最近、会長もたまにしか顔をお見せにならんようになりましたからね。
山川 会長もしぶといお方ですねぇ…。
課長 しぶといというか、商魂たくましいと申し上げたほうがええかもしれませんね。あの商魂があるかぎり、また次の手を出してくること間違いないですわ。
山川 というところをみますと…人事課長、なにか情報をもってはるんでしょう?
課長 山川さん…あなたとは気があいそうです。ここだけの話ですから、誰にもしゃべったらあきませんよ。
山川 はい、肝に銘じますんで…。で、どういうことを…?
課長 もう少し、顔をこちらへ…そう、耳をお貸しください…あのね…「ミスおにぎり」です。
山川 ええっ? なんですって?
課長 …「ミスおにぎり」です。
山川 ミスコンですか? あんと安直なアイデア…。ホンマに起死回生を狙ってはるんですかねぇ…。
課長 いや、もちろん、これだけやないんですよ。
山川 まだ、あるんですか?
課長 いや、ミスコンはさすがにいかがなもんかとわたしも思うんですが、次のんはけっこういけるかもしれんとも思うんですわ。
山川 あんまり期待できませんが、聞かせてもろてもよろしいですか?
課長 歌ですわ。
山川 歌…ですか?
課長 そう、歌ですわ。ちょっと前にあったでしょう、魚の歌がはやりましたでしょう…「おさかな天国」言うて。
山川 はい、はい…「さかな、さかな、さかなぁ〜♪」ちゅうやつですね。うちの娘もよう歌ってましたわ。
課長 そのおにぎり版ですわ。
山川 ということは…もしかして…。
課長 そう! お察しの通りですよ、山川さん! 「おにぎり天国」! 略して「おに天」です!
山川 わっちゃぁ〜! そのまんまですやん!
課長 そうなんですけどね、これもここだけですが、その歌の内容を極秘に入手することができたんですよ。
山川 あのぉ…人事課長さん、もしかして「おに連」派ですか?
課長 まっ、そういうことなんですがね。お聴きになりますか?
山川 ええ…なんとなく内容は想像できますが、乗りかかった船ですから、聴かせてもらいますわ…。
課長 じゃぁ…えっへん(咳払い)!
山川 あれ? ここで歌わはるんですか? テープかなんかと違うんですか?
課長 いや、ついこの前、会長室から聞こえてきたんを憶えたんですわ。
山川 (課長から顔をそらせて)なんか、もっとほかに仕事があるちゃうんかいな…。
課長 なんかおっしゃいましたか?
山川 いや、早よ聴きたいなぁって…心の準備をしておりましたんです。
課長 そうですか…じゃぁ、いきますよ。
山川 はい…どうぞ。
課長 おぉ〜にぎりぃ〜♪ おぉ〜にぎりぃ〜♪ どこから どこから 食べよかなぁ〜♪ 冷めちゃうよぉ〜♪ でも どぉ〜こから 食べよかな パクっ!
山川 それ、アイスクリームの歌のパクリですやん!
課長 ええっ! よう似た歌がすでにあるんですか?
山川 ありますよ…うちの娘が保育所でよう歌ってますわ。
課長 そうですか…どおりで憶えやすいわけですわな…わはははははっ!
山川 (うなだれて)ふぅ〜(ため息)
課長 山川さん、どうかされましたか? 顔色がお悪いようですが…。
山川 どこまでいくんですか、この「おに評」と「おに連」の抗争は…?
課長 いやぁ、まだまだ続くでしょうね。というよりもこれが社内の活気のもととなっていますから、これがなくなると業績にも響くでしょうなぁ…。
山川 この会社、大丈夫ですか?
課長 いやぁ、いくら舅と娘婿とはいえ、あれは親子という理屈では理解できないことになってしまってますわ。義理もなんにもあったもんやありませんわ。
山川 「おにぎり」に由緒があるんはわかりましたが、どうもついていけないような気になってきましたわ。
課長 なにか、わが社の福利厚生にご不満でもありましたか?
山川 「おに評」やら「おに連」やら、会長と社長の関係も…「義理」を欠いてはいけません。

(完)


課長 次に、「家族おにぎり手当」というのもありますが…
山川 また、おにぎりですか?
課長 まぁ、そうなんですがね…これはさっきの話の続きになるんですよ。
山川 さっきの話…ですか?
課長 そう、これはね、創業家の二代目が先代の「おにぎり信仰」を真(ま)に受けすぎまして、
   家族に「おにぎり」を与えず、自分だけがおにぎりを食べておりました。
山川 なんか、日本むかし話のような感じですね…。
課長 そう、嘘のような本当の話です。で、二代目の主人が家族にはおにぎりをあたえず、
   自分だけがおにぎりを食べ占めていたのです。
   それに三代目になるべき若旦那がグレて、跡継がんと言い出したのです。
山川 へぇ〜、いつの時代にも、そういう家族の問題というのがあったのですねぇ。
課長 それから、二代目は家族にも「おにぎり」を食べさせることが主人の使命であると家訓に残されたんです。
   それは創業家だけの「家訓」だったのですが、昨年の社名変更を機に手当として創設されたのがこの「家族おにぎり手当」です。
山川 それも会長がおつくりになったのですね。
課長 いや、これは会長の娘婿でいらっしゃる社長が会長への対抗意識を燃やしてつくられたものです。
山川 「対抗意識」? なんだか穏やかじゃない言葉ですね…内部紛争ですか?
課長 いや、そんな物騒なものではありません。強いて言うならば「お家騒動」のようなものです。
山川 というと、会長と社長というのは、少々そりが合わない…のでございますか?
課長 いや、そりが合わないという程度のものならまだしも…もうお互い意地になっているところがありましてね。
   それよりも、「家族おにぎり手当」の説明なんですが…。
山川 えっ? もうその「お家騒動」のことはおしまいですか?
課長 山川さん、安心してください。この福利厚生をめぐっての騒動ですから、
   これらを説明していく過程がそのまま、顛末になるようにできているのです。
   とりあえず、これが「家族おにぎり手当」の申請書です。
   対象となるのは、同居されている三親等以内のご家族です。山川さんご本人は含まれませんのでご注意くださいね。
   支給される額は、お一人あたり月額5千円です。
山川 はい。ありがとございます。この申請はどれぐらいで決定されるのですか?
課長 山川さん、あなたも「お家騒動」に興味があるのなら、これぐらいのことはわかってもらわないと
   わたしもこの先の話を続ける楽しみがありませんよ。
山川 ということは…全額?
課長 もちろん、その場で支給されます。つまり「至急に支給される」ということですよ。わははははは!
山川 なんや、駄洒落ですかぁ…。
課長 いや、これは失敬、失敬。駄洒落はともかく、あなたは営業部に配属されますので、
   営業部は「おに連」派ですから、一人ぐらい水増ししても、とがめられることはありませんよ。
山川 オニレン? 何ですか?
課長 さぁ、ここからがわが社の現状にかかわる問題ですから、しっかりメモでもとりながら、
   耳の穴をかっぽじいてお聞きあれ…。
山川 はい…。
課長 先ほども申しましたように、会長とその娘婿でいらっしゃる社長とは「おにぎり」をめぐって
   社内抗争ともいうべき派閥をもっていらっしゃるのです。
山川 お家騒動が社内抗争に発展したわけですね。
課長 そうです。そもそも、会長はまだまだ現役として社の経営に携わるおつもりでいらっしゃったのですが、
   いまの社長の奥様、つまり、実のお嬢さまから、早く会長に退くように進言され、
   いやいやながら社長の座を娘婿にお譲りになったのです。
山川 はぁ、なるほど。そこに火の種がありそうですね。
課長 そうなんですが、最初はどういうこともなく、平和的に社長交代が行われたのですが、
   先ほども申しましたように、創業家が「おにぎり」と深いかかわりを持っていることはご理解いただけますね。
山川 はい…。
課長 まだまだバイタリティあふれる行動力をもっておられた会長のエネルギーが、「おにぎり」に関する研究に向けられたのです。
山川 それが「おに連」ですか?
課長 いや「おに連」ではなく、「おに評」というものです。
山川 オニヒョウ…ですか?
課長 おわかりと思いますが、「おに評」というのは俗称で、正式には「河内おにぎり伝統評議会」といいます。
山川 河内? とってもローカルっぽくって、親しみを感じますね。
課長 そうなんですよ。生まれ育った河内地方の「おにぎり」にかんするありとあらゆることを明らかにして、
   その伝統文化を次世代に伝えたいという、けっこうアカデミックな感じでスタートしたんですが…。
山川 おもしろそうですが、なにか問題が起こったわけですね。
課長 研究内容がですね、「河内地方に伝わるおにぎりの形状」やら「八尾の浅吉の食べたおにぎり」やら
   「河内音頭とおにぎり」と、けっこう興味深そうなもんが揃っていたんですが、
   調べてみると、ことごとく、すべて「三角おにぎり」にたどりつくと申しますか、それしか出てこなかったわけです。
山川 会長はいろいろなものが出てくると思ってはったんやけど…。
課長 そう! 結論はまっこと単純明快!「三角おにぎり」やったんですわ。
   もう、やることがなくなりましてね、それで、ちょこちょこ会社経営に口を出さはるようになって…
山川 で…「おにぎり手当」ですか?
課長 まぁ、そういうことです。

(つづく)

【前回】おにぎり天国 (1) →http://blogs.yahoo.co.jp/hiromi_puu/45986080.html

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