中将の君のひとりごと

歴史とサッカーが好きな私のオススメを紹介します。最近はもっぱら旅人か、映画評論家気取りですが…

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臨床心理学者の河合隼雄氏は日本のユング派心理療法の第一人者で、多くの著作を残しています。
わが市の図書館にも氏の本が300冊以上入っていて、私も気が向いたときに読んでいます。
そんなにユングは好きではないのですが、河合氏の本は例が広範囲にわたっていて、なおかつ重くないので読むのにオスススメです。
 
今回は安野光雅画伯の表紙の『神話の心理学』を紹介します。
副題の「現代人の生き方のヒント」の通り、男女の相違、父と子、母と子など、神話を通して現代人(だけじゃないけど)が抱える人間関係の問題を読み解いています。
 
現代の科学文明は他者との決別から、普遍性を生み出しました。
しかし、他者との関わりを絶って人は生きられるのでしょうか?
関わりだけでなく、「親離れ」という儀式をおざなりにして過ごすと、人はやはり破綻します。
 
それらの人間関係に対しての知恵が集約されているのが、神話のひとつの姿です。
人間は深層心理において親殺しをし、親離れを果たします。
神話においてはそれが、オイディプスの「父殺し」であったり、オレステスの「母殺し」であったりします。
この二人とも、その後壮絶な苦しみを伴いますが、現実の人間はそれを心の中で行うワケで、その過程を経ていない(親に依存し続ける)人間が実際の親殺しをしてしまうというのです。
 
そんなに肩肘を張らなくても、色々な神話から「人間がどういった知恵で解決していったか」を知る手掛かりとすればいいと思います。
 
私がこの本の中で好きな話が「隠れキリシタン」の原罪に関する神話です。
隠れキリシタンは徳川幕府の禁止令によって、宣教師の教えを受けられないまま250年もその教えを繋いできました。
その永い年月において、聖書にあたるキリスト教が変異をしていくのです。
彼らは、教えを守るために年に一度、お上による「踏み絵」という儀式を通過しないといけなかったのです。
 
教えを守る為に犯す罪・・・それが毎年毎年積み重なってしまうのです。
その中で彼らはどう知恵を働かせたか…。
私はこの話から人間の本当の可能性を垣間見た気がするのです。
 
一度お読みください。

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