|
夕暮れの本通電停から少し南の市役所前まで歩いてみました。ここから「ある電車」に乗車します。3100形電車の宮島口行です。
広電前電停のある千田車庫には朝のラッシュ輸送が終った電車が昼寝をしています。その昼寝起きの電車の中で、広電前17:45と18:15の宮島口行には3100形と2000形の旧型車が使われる事が多いようなんです。
これらの旧型車は私が広島にいた時は主力車両として働いていた電車たち。夜になって撮影が終了した後は、この電車で宮島口へ向かう事に決めていました。
この日は的場町付近での車両故障の関係もあり、ダイヤがちょっと乱れ気味でした。それでも定刻より少し遅いだけで3100形の宮島口行はやって来ました。
昼間は宮島線直通車は広島駅のみへの運行なんですが、ラッシュ時は紙屋町から南へ向う電車もあります。これは前回多少触れた通り、広島のオフィス街が紙屋町より南に広がっている事が理由です。当時、うちの父親も宮島線から広電前行の電車で通勤していました。
3100形と2000形。2000形は「イモ電車」と呼ばれるピンクの電車。そして3100形は見た目は「ぐりーんらいなー」なんですが、その前身は2000形を連接車にした2500形。それを三連接にした時に色を変えただけの電車です。
この二形式の特徴は「釣掛式」なのに「電気制動」が付いている事です。普通、電気制動はカルダン式になってから普及したブレーキなんですが、釣掛式に付いているケースは結構めずらしいのです。
つまり「加速時」も「減速時」も大きな音を立てるのです。この電車の場合は「減速時」の方が音が大きいかな?そんな感じです。(本当はお聞かせしたいのですが昭和54年頃の音はカセットテープに入ったままで公開できないんです・・・サイトで公開されている方がいらっしゃいます)この音は本当に一度聞くと忘れられない、そんな印象の音です。
市役所前から紙屋町を通って西広島へ。そこからは宮島線へ入ります。市内線から宮島線に入ってもラッシュなので速度がなかなか上がりません。廿日市を過ぎた頃からようやく速度が出せるようになり、加速音も減速音も派手になります。
定刻よりちょっと遅れ気味で宮島口に到着しました。一時間ちょっとの道程でした。
宮島口では広電前を18:15に発車する電車が到着するのを待ちました。こちらは2000形「イモ電車」。このピンク色を見ると、時速60キロとはいえ宮島線を大きな揺れと共に爆走する姿がすぐに目に浮かびます。それは決して「イモ」の走りなんかではないと思ってしまいます。
ラッシュ時輸送を中心に残る旧型車。それは広電宮島線の歴史が詰まった電車です。3100形・2000形、「大きな音」をたてて、まだまだ頑張って貰いたいな。夜の宮島口駅でそんな事を考えてしまいました。
|