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タイトル:短篇ベストコレクション(現代の小説2010
著者:赤川次郎 他19
出版社:徳間文庫
 
 20名の作家による短編集。
掲載順に紹介する。
1.雨降る夜に(赤川次郎)
47歳になって起業した社長が、やがて社員の会話を盗聴するようになる。
2.タクシードライバー(飛鳥井千砂)
  友人の結婚式に出た既婚の女性が、訳ありのタクシードライバーに話しかけられる。ほのぼのとした結末。
3.隠し紋(泡坂妻夫)
  紋についてのうんちく話。
4.埋葬(勝目梓)
仔猫が登場して、タイトルが「埋葬」なので、読み始めに嫌な予感がした。猫好きの人は読まないほうが良い。
5.伝単(西木正明)
伝単とは戦争中に敵の戦意をくじく絵を文章を敵地にばらまく事をいう。その絵描きと、その上司の物語。
6.巡礼(坂東眞砂子)
秩父の観音霊場の札所巡りに来た主人公の女性が、印刷文字で書かれた憤念がほとばしり出た紙が貼られているのを発見する。最後の3行が怖い。
7.彼方から(加地尚武)
  ソ連製とアメリカ製の宇宙ステーションがドッキングした船内で、交霊術をやり始める。SFかオカルトか最後まで読まないと判らない物語。
8.ざくろ(北村薫)
読み終わった少し後で、ゾーとする物語。
9.ひな菊
スターリン時代のソ連が舞台。アマチュアのチェロ奏者の女性が主人公。物語のベースにリチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」の引用がある。
10.       マイ・ジェネレーション(東山彰良)
アウトローの仲間達の日常を描く。ただ、アウトロー達が集まるダンスフロアーに流れる音楽が凶暴なJAZZとなっているが、凶暴なJAZZってどんなの???
11.       トンネル鏡(荻原浩)
日本海に面した田舎と東京を結ぶ列車がトンネルに入るたびに窓が鏡になる。そこに写る男の18歳から50歳までの姿を描く。
12.       日本推理作家協会賞殺人事件(柳広司)
自称ミステリー作家の柳コージが自宅で死んでいるのが発見される。ちょっとSF。
13.       廃墟(小池真理子)
  廃墟となった家を訪ねた年配の女性に、その家に住んでいた頃の狂気とも言える思い出がよみがえってくる。
14.       管狐(くだきつね)と桜(千早茜)
姿の見えない狐が入っていという管を持ち歩く老紳士と美術館に勤める女性との交流を描く。
15.       港が見える丘(新野哲也)
中学の同級生だった女性が訪ねてきた。同級生を訪ね歩いて金を借りているという噂があるが・・・・。
16.       石蕗(つわぶき)(早瀬詠一郎)
どこまでも人の良い女性が写真見合で満州へ嫁いで行く。娘の安否を気遣う男親の心境を描く。
17.       さいとう市立さいとう高校野球部雑録(あさのあつこ)
  野球球児と、ちょっと変わった監督との交流を描く。
18.       勝敗にあらず(佐江衆一)
55歳で剣道を始めた75歳の男の心境をつづる。
19.       モーツァルトのいる島
わずか6ページの短篇だが、心洗われる物語である。
20.       村(大沢在昌)
  携帯電話がつながらないような僻地に新しい家々が建っている。そこに暮らす人々とは・・・。
 
12番と19番がお薦め。
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