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歴史の話題のなどという書庫を作ってるのに稼動してませんでした。
今後、時々書いてみます。
世界最高の名将は誰?という下世話な話題ですみません。
紀元前から今日まで、毎年世界のどこかで何らかの戦闘が繰り広げられています。
ほとんど戦争が無い年等無いのかもしれません。世界史上で無数の戦いがあるのに、優れた軍事指揮官と言われる人物の数は限られ、その内、歴史家や軍事研究家に研究対象として取り上げられる人物はいっそう少ないです。
イギリスの軍事評論家リデル・ハートの本など読むと、世界の名将を論じて実に楽しそうですね。そこで私も真似をしてみたいと思います。数回の連載を予定しています。
さて、世界の名将に関する話になると、大抵取り上げられるのが、ナポレオンの見解です。
ナポレオンは、自身、軍事的天才と自認していたので、自分に先行する歴史上の軍事的指導者の多くを、自分以下と考えていました。
そういうわけで、彼が、歴史上の偉大な軍事指導者として特に賞賛したのは7人のみ。
古代マケドニアの英雄アレクサンドロス大王
古代カルタゴの名将ハンニバル
古代ローマの英雄カエサル
17世紀のスウェーデンの英雄王グスタフ・アドルフ
17世紀のフランスの名将テュレンヌ元帥
18世紀オーストリア帝国最大の武人サヴォワ公オイゲン
18世紀のプロシアの大王フリードリヒ2世でした。
他に古代ペルシア帝国の大王キュロス2世も最初の偉大な軍事的英雄として賞賛していました。
この評価は現在でもそれ程変わってはいないでしょう。
キュロス2世に関しては具体的な戦いの記録も少なく、現在、軍事史家が取り上げることは稀ですが、彼を評価したのはナポレオンの見識の高さでもあるように思います。
他の7人の内で、歴史家や軍事評論家から問題視されるのはテュレンヌとオイゲンです。
ルイ14世の大陸での覇権を賭けた戦争で総司令官として活躍したテュレンヌが、ナポレオン以前のフランス最大の名将という考えはほぼ衆目一致しています。
しかし現在の戦争と違って、野戦が少なく、敵城塞を包囲陥落させるのが主であった17世紀の制限戦争時代は小さな戦いの繰り返しであり、テュレンヌの戦歴には歴史の運命を左右するような大決戦が無いということで、このリスト外だと言う意見があるわけです。
オイゲン公の場合は、マールボロ公との関係が有ります。ナポレオンは多分、イギリス嫌いだったためもあるのか、イギリス史上最大の名将と呼ばれるマールボロ公をランク外にしました(後、ナポレオンが、セントヘレナに流刑になった後には、マールボロを賞賛している記録もあります)
オイゲンも神聖ローマ帝国(オーストリア)史上最高の名将と呼ばれますが、彼が対フランス戦で連勝した大きな理由は、マールボロと共同で同盟軍を指揮していたからでもあるという意見です。
オイゲンだけでなくマールボロの功績が認められるべきということからくる意見でしょう。
こういった批判者の意見も取り入れると、
古代におけるアレクサンドロス、ハンニバル、カエサル、近代以降のグスタフ・アドルフ、フリードリヒ2世、ナポレオンが名将ベスト6だということになるわけです。
10人選ぶとなると、20世紀初期のイギリスの軍人・評論家ドッジ大佐が述べたように、
アレクサンドロス、ハンニバル、カエサル、グスタフ・アドルフ、テュレンヌ、オイゲン、マールボロ、フリードリヒ2世、ナポレオンという9人が戦争という芸術を発展させ最大の貢献をした名将としてランクされそうです。
さらに、西洋の歴史家は、東洋・アジアの軍事指導者に関する知識や情報不足のため、軍事史では低く評価しほとんど取り上げませんが、さすがに世界帝国を築いた偉大なモンゴル皇帝ジンギスカンを最高ランクに挙げることには反論する人は少ないようです。
ナポレオン以降の、近現代戦の時代には、軍事評論家リデル・ハートのいうところの、「偉大な戦争術の巨匠は姿を消し、素人時代に入る」というわけで、軍事技術の発展により、ナポレオンがやったような1個人が、全ての作戦を立案実行することは不可能になりました。
この時代の数多くの戦争の中で、今日でも軍事的なモデルとして注目されているのは、プロシアの総参謀長モルトケの実施した普墺、普戦争の作戦指導。アメリカ南北戦争の両軍の作戦、第1次世界大戦、第1次世界大戦の軍人たちの諸作戦でしょう。
人気と賞賛という点では、南北戦争の南軍指揮官リー、第2次世界大戦のロンメルとパットンは最高ランクにあります。
さて、欧米諸国での最大の名将は誰か?という人気調査をネットで検索し意見を総合すると、
アレクサンドロス、ナポレオン、リー、カエサル、ロンメル、ハンニバル、パットン、ジンギスカンがトップ8です。この8人が断トツで、それ以下との差は大きいようです。
1位はアレクサンドロスが大半を占め、ナポレオンは1、2、3位に票が分散、この他にはリーを1位という意見が多く、ハンニバルに関しては、1位にする人は少ないですが、2位となると他を圧倒しています。
アメリカでは8人に次いで、グラント、石壁ジャクソン、ワシントン、マッカーサー等自国の名将として、他にはウェリントン、フリードリヒ2世、スキピオ、ジューコフ等が続きます。イギリスに限定すれば、最も人気のある軍人はネルソン提督でしょう。
結局、世界最大の優れた軍事的指導者・名将は誰?という問いに関しては、
国によりもちろん差はありますが、世界の多く人のイメージでは、
アレクサンドロス
ハンニバル
カエサル
ナポレオン
リーの5人と、
第2次大戦のロンメルとパットン
東洋でのジンギスカン
が最も偉大な軍事リーダーとして評価されているのはまず間違いないと思います。
(追加)
世界名将トップ8人に次いで票の多い人物です。
左の数字は票数で、合計から全体としての評価の高い人物がわかるかと思います。
10票以上の人物のみ紹介します。アメリカの集計ですから、アメリカ人が多いのは当然ですが、日本の人物も3人います。
ユリシーズ・S・グラント53
トーマス・J・ジャクソン48
ジョージ・ワシントン 44
ダグラス・マッカーサー44
ウエリントン40
フリードリヒ大王40
スキピオ・アフリカヌス40
ウイリアム・T・シャーマン34
ゲオルギー・ジューコフ33
グスタフ・アドルフ32
ドワイト・ディビッド・アイゼンハワー25
エリッヒ・フォン・マンシュタイン24
ホレーショ・ネルソン 24
ハインツ・グーデリアン24
バーナード・ロウ・モントゴメリー23
アッティラ 22
マールボロ公ジョン・チャーチル22
ウイリアム征服王20
チェスター・ウイリアム・ニミッツ19
ベリサリウス19
モルトケ18
ウィンフィールド・スコット17
オマー・ネルソン・ブラッドレー16
ジョン・パーシング15
テュレンヌ15
織田信長14
山本五十六14
フィリポス2世14
ボー・グェン・ザップ 14
サヴォイ公オイゲン14
アレクサンドル・スヴォロフ13
ナーザン・ベッドフォード・フォレスト13
ジェームズ・ロングストリート12
サラディン12
シャルルマーニュ11
山下泰幸11
ウイリアム・ウォレス10
ヘンリー5世10
ジャンヌ・ダルク10
ホーチミン 10
キュロス大王10
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とても興味深くて面白いですねw勝手トラックバックしてすいません!
2006/1/27(金) 午前 1:16
ありがとうございます。ブログ開設の趣旨からはずれていきますが、世界名将100選、国別名将比較など簡単なものは続けてやってみたいと思います。一般の日本人では知られていない人物も登場させますね。個人的にはトルステンソンとか好きなんです。
2006/1/27(金) 午前 1:57 [ hir**i1600 ]