|
上高野の随一の観光名所として知られるのは、蓮華寺です。
人に教えなくないお寺というのがあります。
あまり全国的に知られると、観光客が増えて雰囲気が壊されるような・・・私のお気に入りだった大原の宝泉院とか栂野の高山寺とかは、段々風情が無くなってきたようにも感じられるのですが、蓮華寺もそういった危機遺産?にならないかと心配にしているお気に入りのお寺です。JR東海「そうだ京都に行こう」キャンペーンに登場しないことを祈っていますが・・。
蓮華寺は、元は京都駅付近にあった西来院という時宗系の古寺でしたが、応仁の乱で焼失します。
その後、寛文二年(1662)に加賀藩前田家の家臣今枝近義が、祖父の菩提を弔うために、比叡山延暦寺の末寺として現在地に再興して現在に至るようです。
蓮華寺の再興には、石川丈山、木下順庵、狩野探幽、黄檗宗の隠元禅師、木庵禅師ら当時の有名な知識人らが協力していて、庭園、本堂、鐘楼堂、井戸屋形も創建時のもので、本堂前には、蓮華寺型として知られる燈篭が有ります。
庭園は石川丈山の作とも伝わり、高野川の水を引いた池泉回遊式で名園として知られています。
浅い池庭には、鶴・亀島もバランス良く配置されていて、大きな回遊式庭園とは違った凝縮した美しさが感じられます。
蓮華寺は、小さなお寺ですが、それだけに狭い境内の細部に、何となく江戸文化の雰囲気が感じられる気がします。写真ではうまく撮れませんでしたが、多くの雄大な庭園を見た後に、最後にもう1度ここに来て、やや小さな庭を眺めてみたい・・ほっとした安心感を感じさせてくれる庭だと思っています。
この日は、私一人のたいへん贅沢な時間を楽しみました。でも、やはり秋の蓮華寺を久しぶりに見てみたくなります。
学生時代に初めて訪ねた頃は、まだ、やや穴場的な存在だったかもしれませんが、最近は紅葉ではかなり知られているお寺になっています。
紅葉シーズンは、観光客が、庭を前にしてずらっと座っていることが予想されますが、それでは、小さくて静けさが売りのこのお寺の魅力が半減してしまうでしょう。この最悪の状況を回避するには、出来れば朝一番に行くしかなさそうです。
(ついでに、ご住職は有名な法話の上手な方だったと記憶しています。)
|