京都を感じる日々★マイナー観光名所、史跡案内Part1

写真容量の関係で、過去の記事をかなり削除していますが、よろしくお願いします。

嵯峨野・嵐山・洛西他

[ リスト ]

桂離宮その2

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

イメージ 4

イメージ 5

イメージ 6

イメージ 7

イメージ 8

イメージ 9

桂離宮の魅力と印象について、難しいことは判りませんが、少しだけ書いてみます。



桂離宮が、修学院離宮や仙洞御所と違うのは、池庭の西に大きな書院が建っていることです。
雁行形の書院の存在感が、日本最高の名園のひとつと言われる庭園と同じくらい(あるいはそれ以上に)有ることから、建築家を中心とする多くの人の注目を集めてきたようです。
修学院離宮や仙洞御所は、庭園だけに注目していれば、面白さや魅力がわかるところがありますが、桂離宮は、庭園と建築の関わり方が鑑賞のポイントのようです。





この今日の桂離宮の人気というのは、戦前に来日したブルーノ・タウトを初め、ヴォルター・グロピウス等海外の建築家が賞賛したことによる影響が大きいのですが、彼らが桂離宮に魅了されたのは、書院や茶屋等の簡素さや単純さが、自然風景を再現した庭園の中で、建築物の持つ本来の機能美を引き出していると感じ、モダニズム建築やモダンデザインに通じる新しさや独創性を感じたことにあるようです。
モダニズムの建築家が、それ以前の装飾過剰な西洋建築に対して、独自の建築様式を目指していたという背景も大きいようです。




それから年月が過ぎ、現在は桂離宮のこうした「こだわりの美」というものは、建築家やデザイナー、造園家等によって、商業施設から個人住宅まで多くの建築や庭園、インテリアデザイン等にふんだんに取り入れられているので、その独創性は感じられにくくなっているということがあるかもしれません。





修学院離宮の場合は、後水尾上皇の壮大な離宮建設プロジェクトが語られるのですが、桂離宮には、そのような構想があったという話は有りません。桂離宮の場合は、八条宮家智仁(としひと)親王、特に二代智忠(としただ)親王が王朝風の雅な演出を極めるようとしたということです。
桂離宮には、この王朝風の雅な演出が多いために、合理性や直接性を追求する現在人の感性ではスッキリしない所が残るのかもしれません。有名なのは、書院の玄関口にあたる御輿寄(おこしよせ)から、少ししか池庭が見えないように松の木を衝立のように植えて、わざと庭園の眺めを意図的に妨げる趣向が採られていることです。後からのお楽しみという粋な趣向ですが、これなど、現代人には、この木が邪魔で庭園が見えない・・写真が撮れない・・と文句が出てくるような美意識です。






庭について考えてみると、修学院離宮や仙洞御所のような判りやすさ、スッキリした所が無い印象が残ります。
その理由の一つは、中央に複雑に入り組んだ池があり、大小5つの島が造られていて、その周りの道を歩くと、池のどの辺りにいるのかわからなくさせるような変化を持たせているからでしょう。大きな池の全景が見渡せる箇所が少なく、先ほどの衝立松のように、庭園の眺めを意図的に妨げる趣向が採られていることも理由の一つです。
修学院や仙洞御所と違って、かなり複雑な構造の池庭なので、ゆっくりと散策しながら味わうべきですが、宮内庁職員に急がされてしまいます。
また、本来は、ブルーノ・タウトが書院に座って、ゆっくりと池庭を眺めたような体験をする事が一番ですが、今では書院には上がれないので、魅力の一端が奪われているのかもしれません。






建築面では、雁行形の書院は、屋根の重なりや白い障子と黒い柱の垂直線がすっきりとして、桂離宮を賞賛したヴォルター・グロピウスやル・コルビジェ、ミース・ファン・デル・ローエ等のモダニズム建築に共通するものを確かに感じます。すっきりした柱など、ル・コルビジェのサヴォア邸などにも影響を与えているように思ったりします。
接近すれば迫力ある姫路城が、遠望すれば白鷺のような優美さを表すのと同様に、もう少し距離を置いて見てみたい存在です。しかし、現在は池の周りは木々が生い茂り、書院全体を見渡せる箇所がほとんど有りません。
本来はもう少し眺めの良い庭園だった可能性も高く、もう少し木々を刈り取るならば、本来の魅力が蘇ってくる気がします。





また、桂離宮は、素材と幾何学的なデザインがうまく使われていると良くいわれます。
池に架かる橋も、土橋、石橋、板橋と変化があり、「真の飛び石(写真)」「行の飛び石」「草の飛び石」など庭石にも長方形の切石と自然石を組み合わせています。
増改築により誕生した雁行形の書院前面、古書院縁側から張り出した竹簀子(すのこ)のベランダ「月見台」、松琴亭(しょうきんてい)内の、市松模様の襖・床や袋棚・竈構え(くどがまえ)、笑意軒内の波型模様の襖・持ち手・菱形デザインの装飾模様、真っ直ぐな御幸道にある土橋、刈り揃えられた生垣と御幸門・・幾何学的なデザインが多く用いられているのが、斬新な印象を与えているようです。

普通に眺めていると気が付かないような細部にもこだわりが感じられて、デザインや建築に詳しい方には魅力的な箇所が多いのでしょう。知識が有ったほうが楽しめるというのも桂離宮の特徴かもしれません。逆に、修学院離宮や仙洞御所は知識が無くても楽しめるということかもしれません。
また、写真で鑑賞しても面白いのが桂離宮ではないかと思います。





どうしても、桂離宮を見る時は、そこに何か「美」を見出そうとしてしまう所があるようですが、
桂離宮の本来の美しさは、植木が茂って書院が見えないなどにより少し隠されているのは確かで、その隠されている美を知るために、私は、これからも違う季節で何度か訪ねると思います。そして、これが見たかった!というような瞬間に出会いたいと思っています。



桂離宮や修学院離宮は、江戸期の王朝文化の粋が集まったもので、日本の池泉回遊式庭園としては頂点を極めているものです。明治以降の形だけを模倣して文化的な背景の無い巨大庭園とは格が違うという感じです。とにかく必見で、出来れば季節毎に見ていただきたく思います。

「嵯峨野・嵐山・洛西他」書庫の記事一覧


.
hir**i1600
hir**i1600
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

数量限定!イオンおまとめ企画
「無料お試しクーポン」か
「値引きクーポン」が必ず当たる!
ふるさと納税サイト≪さとふる≫
実質2000円で好きなお礼品を選べる
毎日人気ランキング更新中!

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事