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嵯峨野・嵐山観光で穴場的な存在が、嵯峨北堀町にある鹿王院です。
紅葉の時期でも、京福電車の鹿王院駅(嵐山駅から2駅東)で下車する人は少ないので、静かに紅葉を楽しみたい方にはお勧めです。
このお寺は、室町時代の康暦二年(1380)、足利義満が24歳の時、長寿を祈って建てた宝幢禅寺(ほうどうぜんじ)というお寺の開山塔でした。
宝幢禅寺は、開山を義満の師、普明国師(春屋妙葩)とする京都十刹の第五の名刹だったのですが、応仁の乱で、開山堂(現在の鹿王院)を残して焼失してしまいました。鹿王院のみは、その後も寺院として存続し現在に至ります。
鹿王院は、入り口=山門付近の参道が特に魅力的で、山門には、義満自筆「覚雄山」の扁額が掛けられています。(客殿にも義満筆の「鹿王院」の扁額が掲げられています)一休和尚も少年の頃(応永二年・1395年)この山門をくぐって、ここでお経を聞いた記録もあるようです。
客殿から眺める広い庭には、本堂と舎利殿が建っていて、渡り廊下で結ばれています。
本堂は比較的小さく、運慶作と伝わる釈迦及十大弟子の像や、開山普明国師・開祖足利義満の像が祀られています。その奥にある舎利殿は大きく迫力があり、鎌倉幕府将軍・源実朝が宋から将来した仏牙舎利が多宝塔に安置されて祀られています。(写真)
その前には舎利殿を中心に嵐山を借景にした枯山水庭園が広がります。
鹿王院には、その他後醍醐天皇宸翰など多くの重要文化財・古文書を所蔵しているようです。
鹿王院は、参道が冬には椿、秋には紅葉が美しく、奥には竹林もあり寺域は嵯峨野の常寂光寺に匹敵する大きさがあります。それでいて紅葉時でも1日数十人程度の、まさに穴場的な観光名所です。
嵐山観光でこのお寺に来られる方は、少し京都通という感じもしますね。
少し地味なお寺ですが、落ち着いた雰囲気は嵯峨野・嵐山周辺の喧騒を忘れさせてくれるでしょう。秋以外は広い庭を独り占めできる満足感もあります。
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