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前回に続いて、長安寺境内から・・今回は久しぶりに有名な史跡です。
日本一の宝塔とも言われる、長安寺宝塔、通称「関寺の牛塔」です。
長安寺の石段を少し下ったところに、高さ3.3mの巨大な石塔があります。
正式には「長安寺の石造宝塔(霊牛塔)」といって、角形の基礎石の上に、巨大なつぼ型の塔身を置き、傘石を付けたもので、鎌倉時代初期に造られた日本を代表する石像美術品です。石造宝塔としては最古最大であると言われ、重要文化財に指定されています。
万寿二年(1025)に著された「関寺縁起」によると、天延四年(976)の大地震で壊れた関寺を復興する時、資材を運搬した一頭の牛が仏(迦葉仏・かしょうぶつ)の化身であるという噂が立ち、多くの人が関寺に参拝しました。藤原道長や頼通まで、霊牛を拝みに駆けつける騒動になったそうです。そして万寿二年(1025)霊牛は関寺の工事が終わると時を同じく死にました。その霊牛を供養し祀ったのがこの牛塔と呼ばれています。
滋賀県の史跡には、白洲正子さんも書いているように、古代から続いてきた「石の文化」を感じられるものが多いです。
私も一部に行ったのみですが、主なものとして、石で満ちた繖山(きぬがさやま)の山上山麓にある観音正寺、教林坊、桑実寺、石馬寺。石塔寺の三重塔、妙高寺山磨崖仏、福林寺磨崖仏、富川磨崖仏、狛坂廃寺磨崖仏、穴太(あのう)衆による石垣の町・坂本、日吉大社の3つの石橋、石山寺の目かくし岩等があり、京都市内では出会わないような力強く魅力的な巨石に出会うことが多いようです。
白洲正子さんは、日本一の宝塔である関寺の牛塔も賞賛しています。
神牛伝説はともかく、そのことで、このような美しい塔が建ったことは、それこそ嘘から出た誠であり、石塔寺の三重の塔には、まだ朝鮮の影響が見られるが、この牛塔は完全に和様化され、力強い中に暖かみが感じられると書いています。
色々な滋賀県の石の文化を訪れてみたいですね。
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