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下京区新町通綾小路下ル船鉾町にある長江家住宅(屋号「袋屋」)は、京都を代表する町家住宅の一つです。町家催事場としてイベント祭事での利用や、予約制で一般公開もされています。
また今年も祇園祭の際には、「長江家住宅-祇園祭屏風飾り」として内部が特別公開されます(7月14〜16日 見学料700円)
長江家=袋屋は、代々呉服商を営んできた商家で、丹波亀山(現京都府亀岡市)出身の大坂屋伊助が元文元年(1736)に京都で呉服商を創業したのが始まりで、三代目伊助が文政五年(1822)に現在地に邸を移しました。
住宅は、通りに面して二棟の主屋があり、その後方に離れ座敷と化粧部屋、その奥に土蔵二棟が並んでいます。主屋北棟は、慶応四年(1868)の建築で、通り土間と居室を一つの屋根で覆う通り庭形式になっています。また、南棟は明治四十年(1907)の建築で、表の店舗部分と奥の居室部を玄関部でつないだ表屋造り(おもてやづくり)形式の建物です。二棟の主室は一階に格子窓や大戸を備えて通り庇を付け、二階にむしこ窓を開くなど、京町家の典型的な表構えを持っています。
他に、離れ座敷は、大正四年(1915)に建てられた天窓の付いた六畳間の部屋で、南側に浴室と脱衣室が取り付けられています。旧蔵と新蔵はどちらも明治時代に他所から移築された二階建ての土蔵です。全体として長江家住宅は、形式の異なる二棟の主屋を始めとして、離れ座敷や土蔵等が一連でよく残っていて、主屋北棟と南棟、離れ座敷、化粧部屋、旧蔵、新蔵が京都市指定有形文化財に指定されています。
また長江家には建築関係の文書が多く残り、当時の住宅普請の工程を知る貴重な資料になっています。
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