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京都市及び京都の観光業界の永遠の課題は、観光客が春や秋に集中し、また場所的にも特定の地域のみに集中してしまうという点にあるようです。左京区大原も山里の鄙びた風情が魅力的な観光地域として知られますが、三千院や寂光院等6つの観光寺院が比較的狭い範囲に集まっているため、秋の観光シーズンは正直少しうんざりする状態となります。しかし、夏の特に平日は観光客もまばらで、ゆっくり静かな一時を味わいたい方には今がお勧めです。
今回は、大原来迎院町にある「音無の滝」を採り上げました。
私は京都周辺の山を歩いて滝めぐりなどしたことが無いので、京都市内周辺でも大小数十はあるという滝についてはほとんど知識がありませんが、京都市内から簡単に行ける比較的大きな滝としては、まず右京区清滝の「空也の滝」を筆頭に、北区中川の「菩提の滝」、西京区の小塩山金蔵寺付近の「産の滝」、右京区京北細野の「滝又の滝」、右京区京北灰屋の「灰屋の滝」、山科音羽川の「音羽の滝」等があるようです。その中でも今回の「音無の滝」は最も良く知られている京都の滝と言えるでしょう。
「音無の滝」は、比叡山西麓の小野山の中腹から流れ落ちる幅約3〜4mの滝ですが、山肌と溶けこむようなやさしい音が大原の風情に似合う静かな水流が印象的・・・しかしカメラを持って近づくとかなり迫力もあります。この「音無の滝」という名前ですが、平安時代末期に来迎院を再興した聖応大師良忍上人が、この滝に向かって声明(しょうみょう 仏教音楽)の修行をしていると、滝の音と声明の声が和して滝の音が聞こえなくなったということから名付けられたと伝わります。また周辺は新緑や紅葉が美しく、今の季節も涼を求める人々がチラホラ集まっています。来迎院から10分かからない程の距離にあるというアクセス面からも、大原のお勧めスポットの一つですね。
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