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前回の続きです・・
これまで妙顕寺の歴史を中心に書いてきましたが、かなり長くなりましたので、今回は境内の様子を簡単に書いておきます(妙顕寺のホームページから引用させていただきます)
さて、「門下唯一勅願寺」の札が掲げられた山門を潜ると、参堂の先、正面に本堂があります。
本堂右手には、三菩薩堂(祖師堂)と尊神堂(鬼子母神堂)、そして、三菩薩堂(祖師堂)と尊神堂(鬼子母神堂)の間には、慶中大菩薩が祀られています。また、三菩薩堂(祖師堂)の裏には御真骨堂(鐘眞窟)、納骨堂があります。
(尚、天明期の図会によると、天明の大火以前は、本堂から、鬼子母神堂、祖師堂へと回廊で繋がっていたようです。また、現在は有りませんが、正面には楼門(仁王門)、境内東側には七面大明神、境内西側には五重塔が点在していました。)
現在の本堂は、妙顕寺の寺史「龍華年表」によると天明の大火後、天保元年(1830)九月の上棟ということで、瓦銘から同十年頃に完成したと考えられています。典型的な平面形式の日蓮宗本堂ですが、内部空間が平明で近世的な様式が取り入れられています。(尚、平成二十一年四月から屋根瓦葺き替え工事を行っています)
本堂の東にあるのが祖師堂で、日蓮、日朗、日像の三祖を合祀していることから「三菩薩堂(二世大覚上人の雨乞い功により、日蓮に大菩薩、開山日像とその師日朗に菩薩号の勅賜を賜ったことから)」と言われ、天明の大火後には、一時仮本堂として再建されました。
三菩薩堂の裏手にあるのが御真骨堂です。元々は鐘眞窟と言い、日蓮、日朗、日像各聖人の眞舎利を奉安する御堂で、明治初期、第五十二世福田日耀上人の代に再建されたものということです。また、その裏には納骨堂もあります。
本堂の直ぐ右にある尊神堂には、安産や子供の守護神、悪を除き福をもたらす鬼子母神が祀られていて、過去には天皇が参拝したことから天拝鬼子母神堂とも言われています。
その脇にある慶中大菩薩は、元々、京都御所鎮護の守護神として宮中の女官から尊崇された神で、当山が後醍醐天皇の勅願寺として建立された際に境内に祀られるようになったと伝えられます。
境内の西側には、鐘楼や妙見大菩薩、四海唱導跡地の碑等があります。
天明の大火後に再建された鐘楼は、元々は、境内の大門の東にありましたが、昭和四十年(1965)に、かつて五重塔があった現在地に移築されました。また、鐘は正徳3年(1713)の鋳造です。
他に本堂の裏には、庫裏、大玄関、客殿等があります。
客殿の正面右手奥には、戦前までは天皇専用の玉座の間があり、現在も客殿の正面には、勅願寺らしい勅使門が残されています。勅使門の傍の壽福院塔は十一重の石塔で、熱心な法華宗徒だった加賀藩主・前田利家の室、壽福院日栄の寿塔で、寛永五年(1628)の建立ということです。
傍には、他に八房大龍神が祀られています・・正平十三年(延文三年 1358)、大覚妙実上人が勅命で桂川の傍で祈雨の行を行った際、八大龍王の使者で八つの金角、八つの金房のある八房龍神が師を守護しました。そして、今尚この地に在住して大本山を守護していることから、大正六年にこの地に八房大龍神を祀ったものということです。
庭園は、天明の大火の焼失後は原形を失って本来の姿は不明ですが、客殿の前庭は「龍華飛翔の庭(四海唱導の庭)」、書院の前庭は「光琳曲水の庭」と名付けられた枯山水庭園です。また、孟宗竹林が聳える美しい坪庭があります。これら庭園は、以前は公開されていましたが、現在は拝観中止のようです。他に、檀信徒や女性限定の宿坊も行っています。
また、江戸時代には境内に二十余の塔頭があったようですが、現在は九つの塔頭が残存しています。
特に、泉妙院には尾形光琳や乾山一族の墓があることで知られ、善行院は、「洛陽十二支妙見めぐり」の「子」に当たる「西陣の妙見宮」として親しまれています。(共に、ブログパート1に採り上げています)他にも、重森三玲作の御題目庭園(非公開)がある教法院、京の豪商、茶屋四郎次郎の霊像を祀る久本院、その他、實成院、法音院、本妙院、恵命院、十乗院があります。
寺宝としては、尾形光琳筆「松竹梅図」三幅、狩野永納筆「三幅對(天台大師、伝教大師、日蓮上人)、国の重文指定の妙顕寺文書(千六百五十六通 六十巻、七十四幅、千二百九十四通 重文)、神国王書(日蓮筆 重文)、強仁状御返事(日蓮筆 十二月廿六日 重文)、紙本墨書後小松天皇宸翰御消息(重文)、金字法華経(巻第五(巻首伏見天皇宸翰)重文)等多数を所有しています。
最後に、定例の年中行事としては、「新年祈祷祭(一月)」、妙顕寺鎮護の慶中大菩薩お火焚祭の「二の午 慶中様大祭(二月)」、後醍醐天皇より勅願論旨を賜った聖日を祝う法要「法華千部会(四月十四日)」、後醍醐天皇が妙顕寺に委嘱した宗門唯一の懺法法要「法華懺法会(後醍醐天皇聖忌会 六月十六日)」、開山日像聖人御生誕の聖日に行われる「盂蘭盆施餓鬼会法要(八月十日)」、開山日像菩薩の祥月忌の聖日の報恩法要「宗祖御会式(開山日像菩薩御会式)」(十一月十三日)、冬至の「除災祈祷会(12月冬至)」、「除夜の鐘撞(十二月三十一日)」があります。
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