-since1994-乗馬靴の修理職人ヒロさんのブログ

お客様の大切な靴を職人の技と真心でお直しいたします。

全体表示

[ リスト ]

私は靴の修理職人ヒロ。
イメージ 1
今日もコツコツと靴の修理をしてます。
この仕事に就いて二十有余年。
今年63歳になる爺さんですが、
靴への熱い想いをこのブログでお伝え
できればと日々思っています。
よろしければ最後まで・・・。
*********************************************
 
「こんにちは!!」
 
元気なお声で、突然のご挨拶。
作業に没頭していた私はすこしビックリして振り向きました。
 
「ああ、奈良にお住いのKさんご夫婦じゃあーりませんか!」
 
元気なお声の主はKさんの奥さまでした。
 
 
当店PINOにとっては、Kさんご夫婦はとても大切なお客様で、何かにつけ各種の修理を任せていただいています。
今日も両手に紙袋を提げてこられました。イメージ 2
 
 
「PINOさん、『MBT』知ってはります?」
大阪生まれのKさんの奥さまは大阪弁で私に尋ねました。
 
「ああ、あのシューズね?」と私ヒロ。
 
MBT(マサイ・ベアフット・テクノロジー)
 
通称マサイというこのシューズは、イメージ 3独特のソールの
形状と材質で出来ています。
 
シューズの持つ機能的な理論など、とりわけ健康に寄与するという細かいところはわからないけれど、
 
ソールが「劣化(加水分解)している」壊れたそうです。
みるとソールの特徴的な月形をしている部分が
ソフトウレタン素材で出来ていて、その部分だけが崩壊しています。
今回Kさんがお持ちになったご主人様用と奥さま用の両方ともに壊れています。
 
 
シューズを点検して、前述の月形部分の形成と靴底全部の張替が必要とわかりました。
「しかし、靴底を取り替えることでMBTの機能・デザインは失われます。
当店独自の手作り修理であることをご了承ください」

幸いに、上記のことをご理解いただきました。
靴底の本体部分の劣化は見当たらないので再生修理にメリットがあるとの考えで2足ともにお預かりすることにしたのです。
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
まずご主人Kさんのシューズから修理にかかりました。
 
ウレタンソールの崩壊部分は右の通り。
月形をしている部分がソフトウレタンでとても
柔らかくなっています。
 
その他の部分は普通の硬さのウレタンで、
このマサイシューズのコンセプトを構成している部分と私は理解しました。イメージ 5
 
右は靴底全体を剥がしたところです。
 
Kさんによると購入後4年を経過しているようですが、
このシューズの生産された年がよくわからないので、
実際の製造後の年数は不明です。
 
 
日本の気候は世界的に見て独特の高温多湿な環境なんです。
 
同じウレタン底のシューズを北欧の国で使用した場合、明らかに「加水分解」による劣化は日本のそれより遅くなると私は聞いたことがあります。
日本の気候は、いろんな石油製品にとって過酷な環境なんでしょうね。
だから、一概にメーカーの製造技術を責めることができないのですね。
家庭での保管の仕方も劣化要因のひとつかもしれませんし・・・。
 
イメージ 6
 
 
 
月形の劣化部分を機械で削り落としたシューズの側面です。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 7
 
月形部分に硬めのスポンジ素材をはめ込んで形成したところです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 8
 
新しいソールには右の「ビプラムゴム底」を張り付けします。
シューズの形状が独特なので、ここは時間をかけてシックリ合うように切り抜きします。
今回の修理のヤマ場でした。
でも、このソールのコストが高いので今後
お客様には勧めたくないな、と思います。
 
 
 
 ソールの貼り付けを完了して、
バリ取り(トリミング)して黒の墨いれして、
 
「よっしゃ、できたど!」 
 
そして、この流れでKさんの奥さまのMBTの
修理作業にかかりました。イメージ 9
 
 
 
やはりKさんご主人のシューズと同じ現象の
劣化です。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 10劣化月形部分の除去前と後の写真。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 11月形部分を城のスポンジ材で形成して
これから張り付けようとしているところ。
 
「クレープ材」という底用ゴム板をソールの
形状に合うように切り抜きしています。
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 12
 
このMBTにはナチュラルのクレープ材を
取り付けて完了。
 
とても不安そうな表情で修理の依頼に
ご来店されたKさんご夫婦。
さて、このシューズを手にされてどんな
感想をもたれるやら、楽しみです。
 
 
 
「よっしゃ、できたど!!」


お客様へ
 『MBT靴底交換修理のご注意点』
 
 靴底の交換修理に使用する素材は加水分解しにくい「スポンジ素材」を使用いたします。
 したがって、はき心地は従来のウレタン素材よりも硬くなり、MBTのマサイセンサーの機能も
 失われることをご了承の上でご用命ください。
今回の修理についてのお問い合わせは下記の電話番号で、もしくはメールで
お問合せください。
******************************************************************
               
  靴の修理職人ヒロさんの工房 
          職人  ひろせよういち 
お問い合わせはお電話とメールで!
大阪 06-4306-5216 日曜定休9:00から19:00
職人ヒロが直接お受けいたします、お気軽に!
お問い合わせメール    nrc01381@nifty.com




ホームページ http://www.tech-pino.jimdo.com
工房PINOで出来ること。
① 乗馬靴の各種修理と調整。
・ファスナー交換や靴底の補強修理。どんな壊れ方でもお任せください。
②乗馬用チョッパーの製作修理・
・本革にこだわる手作りチョッパー。ベストフィットをあなたに!!
③あらゆる靴の修理が可能。
・カンペールの靴、リーガルの靴、レッドウィングなどなんでもOK。
④下肢障がい者用の「靴型装具」修理と調整。
・脚長差があって靴の補高を必要とされる方はご相談ください。
 詳しくはお電話で。
⑤ハンドバッグの各種修理。
・ベルト破損、ファスナー交換などお見積もり無料。イメージ 13
⑥ヒロさん主宰。日本「手作りまめ靴」同好会。
・ブログ「手作りまめ靴の散歩道。」
 小さな靴の低い目線の散歩日記です。
いろんなご相談おまちします。
ご相談はお電話・メールで!!
〒577-0807 大阪府東大阪市菱屋西1-24-6
リペアショップ PINO
代表 職人ひろせよういち
電話 06-4306-5216
メール nrc01381@nifty.com

 
 
 
 
 

この記事に

閉じる コメント(4)

顔アイコン

こんにちは
マサイセンサーの修理はいくらぐらいかかりますかm(__)m直すか悩んでおります 削除

2016/7/2(土) 午後 3:29 [ あさみ ] 返信する

顔アイコン

> あさみさん
ご返事がおそくなりました、ごめんなさい。
13800円から15800円税別の修理が多いですね。
ご検討ください。

2016/7/6(水) 午後 4:32 [ 靴職人ヒロさん ] 返信する

顔アイコン

おはようございます。関東在住のものです。5年くらい使用した靴の修理を考えています。
マサイセンサー部分に入る代替え素材と元からある残る部分(つま先等)素材と比較して同じくらいの硬さと考えてよいでしょうか? 削除

2016/7/14(木) 午前 5:37 [ ヒロ ] 返信する

顔アイコン

ご返事します。ご質問のような「硬さ」になるようです。履き心地は個人差がありますが。mbtの機能外観は失われます。あくまでも私ヒロが行う手作り修理ですので、ご了承ください。

2016/7/14(木) 午後 5:37 [ 靴職人ヒロさん ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事