音選街

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追憶日記

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映画 『竜二』


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大好きな映画『竜二』

昔、さんざん見たな・・・・と、懐かしくなって今日

20年ぶりに見てみたらUPせずにいられなくなった。

惚れ直しました。

金子正次という男に。

☆金子正次(かねこ まつお) 1949年12月19日生まれ
愛媛県津和地島出身

私立聖陵高校中退後上京。

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上京後は仕事を転々とし、歌舞伎町のディスコMUGENでホール係をしている時

脚本家の内田栄一に声をかけられ劇団『東京ザットマン』を旗揚げ。

年2回のペースで演劇活動を開始する。

1979年、映画にも娘役のあやで出ている長女が誕生。

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しかし1981年

体の変調を訴えるようになり、翌年胃がんと診断され胃の全摘手術を受ける。

闘病中に『チンピラ』を書き上げ、その後たて続けに

『竜二』、『ちょうちん』、『師子王たちの夏』、『盆踊り』という

5本のシナリオを執筆。

ささいな事でケンカ別れをしていた脚本家の内田と

金子を再び引き合わせたのが親友でもあった松田優作だった。

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『栄一さん、金子。』

『そう言って松田優作が金子正次を連れて混雑の中を泳いできた。

二人とも背が高いから本当に泳いできたように見えた。』

内田は金子から『竜二』の脚本を手渡された。

『ディスコで呼び込みのアルバイトしてる時は

ヤクザの知り合いが多かったんです。

ヤクザとはこうだ!って、言い切れるわけではありませんが

こうゆう連中もいたということで書いたのが

『竜二』

シナリオは2週間で書き上げました。』

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『竜二』のシナリオを読んだ内田は、先輩後輩の立場が逆転したと愕然とした。

『僕を驚かせ、松田優作を動かしただけのパワーはある』

さらに脚本名をあえて『鈴木明夫』にしたのは

ひとつの映画に自分の名前がいくつも出るのを

金子が嫌がったからだった。

『みっともないでしょう、オレ役者ですから』

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余命数年と宣告され、まさに命を懸けた映画が『竜二』

ところが映画会社に企画を持ち込んでも

主役は客の呼べる俳優じゃないとダメだと突っぱねられる。

金子はあくまでも自分の主演にこだわり

結局1982年11月に自主制作で撮り始めることになる。

『古くからの友人で僕に“芝居やめて店でも持ったら”

っていう人がいましてね。

それなら映画に出資してくれって頼んだんです』

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スタッフから1000万、友人に借金をして合計3000万円をかき集めた。

その出資者の中には松田優作もいた。

撮影は何度も中止の危機に出くわす。意見の食い違いから監督が途中降板。

昨日までお茶を持ってきていた大石(川島透)がメガホンを取る事になった。

幾多のトラブルを経て1983年4月に『竜二』は遂に完成する。

松田優作の奔走で東映セントラルで配給が付いて10月29日に封切られると

映画『竜二』は大ヒットとなり

残されたシナリオは次々と映画化された。

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オープニングはショーケンが歌う『ララバイ』。

この曲、ラストにも流れますが最初と最後では感情移入度が全然違います。

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『いつまで寝てんだこの野郎!』

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『ドジリばっかりかましやがって』

『ごちゃごちゃ枝葉はいいんだよオラぁ!』

『直、探して連れてこい!』

竜二の舎弟の1人直を演じるのは桜金造。

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元々の名前は佐藤金造だったが、撮影を見に来ていた

松田優作に『桜にしたら?』と言われすぐさま改名!

その昔は『アゴ&キンゾー』というお笑いコンビで

漫才ブームの頃は月に100万も稼いでいた。

そんな金造がマネージャーの反対を押し切って出たのが『竜二』だった。

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『なぜこの仕事を引き受けたのかわからない。

3ヶ月拘束でたった7万円のギャラだった』

しかしその撮影現場はまさに

『地獄!』

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撮影はフィルム代節約の為、入念なリハーサルが何度も何度も繰り返された。

そのリハーサルであっても、金造は本気で殴られていた。

『金子さん・・・これ、テストなんだからさ・・・』

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『オレの所に来ると金子さんは力を抜いていた。

あの人は痩せてるけど、殴られると痛いんだ。

永島暎子なんかには全然手加減しない。

テストのたびにほっぺたをパぁンと張るんだ。

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でも暎子さんは当然みたいな顔しちゃってる。

痛いとか、やめてくれとか言わないんだよね。

燃え方が俺達と全く違う。

本当にこいつら、何なんだと怖くなった』

もう1人の舎弟役・ひろしを演じるのは元フォーリーブスの北公次。

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服をバーゲンで買ってきたと言った瞬間、金造がキレる。

『バーゲンだ?オイ!ヤクザがバーゲンで物買うのかよ!

そうゆうことはなぁ

貧乏主婦やハナタレセイガクにまかせてりゃいいんだ

だいたいよ、お前にはヤクザとしての

意地ってものがないのかよ!無いんなら辞めちまえよ!

やめて堅気になっちまえよ!』

これが伝説のラストシーンへの伏線になっていようとは・・・・

決して妥協をしない金子が数多い日本の女優さんの中から相手役に選んだのが

永島映子だった。

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当時、ほとんど無名だった永島は『脱ぎっぷりのいい女優』として定評があり

脚本のラストシーンに共感してこの役を引き受けたという。

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竜二のお仕事はマンションの一室で行われているルーレット賭博。

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負けが込んできたカズがシャブを置くから少し金を回してくれと言った後の竜二の

ドスの効いたセリフ。

『調子に乗んなよテメぇ・・・跳ねたら刺すぞコラ。』

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死ぬまでにいっぺん言ってみたい第3位です。

第2位は竜二の女がやって来て、北公次が飲み物を聞くくだり。

『なんにしましょうか』

『コーヒーちょうだい』

この何のへんてつもない会話で

『テメぇで入れろ!このヤロー!』

これが第2位。

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『ダメだよあの女・・・ションベン臭くてよ。いくら腰ふったて

シも炊けなきゃ女じゃねぇよ』

劇中、タクシーに乗って街を冷やかして回る回想シーンでは

ナント!百恵ちゃんの『プレイバックPART2』がバックに流れます

そして・・・

死ぬまでに言ってみたい

第1位がコレ!

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『俺は三東会の竜二だ

てめぇら腐った大門ぶら下げて

商売できると思ってるのか・・・』

この時の傷害事件で竜二は逮捕。

妻のまり子(永島暎子)は竜二と別れる為の手切れ金という事で

親からお金を借りてなんとか保釈金を用意する。

別れるという事は娘と離ればなれに暮らす事であり

それを聞いた竜二の怒りはハンパじゃなかった!

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『あやは俺の子だからな!このヤロー!』

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平手で顔を殴った後、蹴りをブッ込む竜二

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本当の悲鳴を上げる永島映子

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『テメェ等も知ってるくせにとぼけやがって・・・』

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ホコ先は舎弟の北公次と金造に及ぶ

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『テメエら誰のお蔭で道が歩けてんだ!

あ?

ネコや犬だってな、恩を受けりゃちゃんと返すんだよ』

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『なんで人を殺してでも金を作らねんだよ!

それがヤクザモンだろうが!』

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そこいらのヤクザ映画より震えあがるこの場面。

いつ見ても『痛い!』と、目をそむけてしまいます。

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結局カタギになった竜二が言ったセリフ・・・。

これ、映画史上に残る名セリフですよ。

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『花の都にあこがれて、飛んできました一羽鳥

ちりめん三尺ぱらりと散って、花の都は大東京です。

金派銀派のネオンの下で、男ばかりがヤクザではありません。

女ばかりが花でもありません。

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六尺たらずの五尺のからだ。今日もゴロゴロ、明日もゴロゴロ。

ゴロ寝さまようわたくしにもたった1人のガキがいました。

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そのガキも今は無情にも離ればなれ。

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1人寂しくメリケンアパート暮らしよ。

今日も降りますドスの雨。刺せば監獄、刺されば地獄。

私は本日ここに力尽き、引退いたしますが

ヤクザもんは永遠に不滅です』

で、しばらくは堅気になって頑張ってみるんですけどね

結局またヤクザの世界に戻っちゃいます。

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戻るキッカケになったのが

伝説のラスト・シーンです。

これはバラしません。

是非見て下さい。

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『竜二』が封切られた時、金子正次は劇場の外にいたそうです。

『立ち見が出たぞ!』

思わず『やった!』と声を上げ、劇場の階段を駆け上がり自分の目で満員の客を確かめたという。

その直後、『体がだるい』と訴えロビーのソファに倒れ込んだ。

タクシーで帰宅後、救急車で搬送され

1983年11月6日、午前3時35分

松田優作らに看取られながらこの世を去った。

享年33歳。

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葬式の時、松田優作が言いました。

『この男は天才です。たった一本の作品で

スターになった。

オレ達はこれから先・・・

一体何本の駄作をつみ重ねていくのだろう。

それを思うとオレはコイツがうらやましい』

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その松田優作も6年後の1989年膀胱がんで死去。

奇しくも金子正次と同じ11月6日だった。

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金子さん、娘のあやさん元気ですよ!

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いつもながら、詳しい解説に頭が下がります。

機会があれば見てみますね。

2014/2/8(土) 午後 1:05 [ マカロニ ]

いい映画なので是非・・・

2014/2/9(日) 午前 8:04 [ しろしです。 ]


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