茂戸藤浩司 “The Metal Taikist” のブログ

ハードロック、メタル業界で生きるプロフェッショナルの太鼓打ちです。

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☆太鼓Q&Aシリーズ
※このコーナーは、太鼓に関するご質問・お問い合わせにお答えするコーナーです。
過去頂いたご質問に関しては、加筆修正の上、順次再アップしていきます。
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伸び悩み、続けるべき?辞めるべき?

先日、私の身内から太鼓についての相談を受けた。

私がプロ太鼓奏者であることを知った身内の知人から、私へ相談したいことがあると、身内を通じてメールを頂いたというわけだ。

<以下、その概要>
今回の質問者の方(以下Aさん)は、以前から「組太鼓」(※)を習っていて、ご自分ではある程度修得出来ているというアマチュア太鼓打ち。
このたび新たに「八丈太鼓」を習い始め、ある程度期間が経っているが、どうもコツが掴めなく伸び悩んでいるらしい。
どうやら同じクラスの仲間からも遅れをとってるようだと、ご本人は非常に気にしていらっしゃるようだ。
太鼓は大好きだが、このまま上達しないなら八丈太鼓は辞めた方がいいかと悩んでいるとのこと。


(※)まずAさんが今習っている「組太鼓」なるものがどういうスタイルの太鼓を指しているかわかりませんが、文面から推測するに、その「組太鼓」は古くからその地に根付く郷土芸能ではなく、戦後の太鼓文化からの発祥であったり、近年の比較的新しいスタイルの新興の太鼓であることが推測されるので、それを前提としてお話しすることにします。

Aさんは、太鼓に対してかなり真面目に取り組んでいらっしゃる方だと思います。
だからこその悩みなのでしょうね。

それでは、私なりの意見をお答えします。
私の考えは、是非、続けることを勧めます。

そもそも、Aさんは何故「八丈太鼓」を習いたいと思ったのでしょうか?
悩んでいるということは、友人の誘いや付き合いなどの軽い気持ちで始めたようではなさそうですね。
ということは…

・単純に「八丈太鼓」に興味があったから

・「八丈太鼓」に魅せられ、「八丈太鼓」が打てるようになりたいから

・今の太鼓スタイルの技術に無いものを吸収し、それを今の太鼓に生かしたいから 等々…

恐らく、こんなところではないでしょうか?
いずれにしろ、今の教室以外に掛け持ちで他流派の太鼓を習うなど、時間的にも金銭的にもある程度の犠牲を払わなければ、普通は出来ないことです。
逆に言えば、それほど「太鼓が大好き」なのでしょうね。
それほどの太鼓好きなら、絶対に続けられると思います。

進歩の度合いは、人それぞれです。
太鼓の世界には、短期間で次々にステップをこなしていく「器用・天才肌タイプ」もいれば、時間をかけてじっくりコツコツと習得していく「不器用・職人肌タイプ」もいます。

私の長年の経験から言わせて貰うと、どちらのタイプもそれぞれの「長所」「短所」があり、一概に甲乙はつけられませんが、後者の「不器用職人肌」タイプの方が後に技術を習得し舞台に立った際に、観客を本当に感動させるような魅力的な太鼓打ちになっていることが多いです。
(ちなみに私は練習生時代、リズムやフレーズなどの小技に関しては「器用・天才肌タイプ」でしたが、身体を使った所謂「打芸モノ」(フォームや振り付け、飛び道具などの大技)に関してはまるで才能のない劣等生でした。
^^;)

もしどうしても技術の伸び悩みが気になるようでしたら、現在の教室だけにこだわらず「八丈太鼓」を教えている他の教室を覗いてみたり、体験してみたりすることもアリです。
最近は、八丈太鼓の名手による単発のワークショップなども各地で行われています。

ここで念のためひとつだけ言っておきます。
まあイマドキいないと思いますが、もし今の指導者の方が「他の教室には行くな!」などという時代錯誤なことを言うようなアタマのおカタい方でしたら、そんな教室は今すぐやめてしまった方がいいと思います。
でないと、Aさんが今後技術を習得し、人前で演奏出来るようになった時に恐らくややこしい話になりますから。…
(但しどんなことがあろうと、師匠は師匠。自分に「技」と「術」を教えてくれた恩人に対しては、リスペクトの気持ちはずっと忘れないように。)


「太鼓文化」は歴史が浅く、どうしても楽器の持つポテンシャルと人数&力技による音の「迫力」に頼ってしまう傾向にあります。
音楽的にもパフォーマンス的にもまだまだ可能性の残された、ジャンルとしては未成熟と言わざるを得ません。

でも。…
例えばAさんのように、我が国の本物の郷土芸能である「八丈太鼓」などに積極的に触れ、それを取捨選択して今の太鼓技術に貪欲に取り込んいこうとする姿勢は、立派だと思います。
その努力の暁には、太鼓技術は確実に進歩するだけでなく、そこに「深み」と「説得力」も増すことでしょう。

そしてプロアマ問わず、太鼓打ち一人一人がみんなAさんのような自覚と姿勢を持っていれば、太鼓文化は確実に次のステージへと進化して行けるでしょうね。


「継続は力なり。」


これは、私が師匠の背中を見て、その生き様を以って私が学び取った「無言の言葉」です。
ちなみに、その師匠の口癖は…


「やるしかない。」


単純だけど深い言葉だと思うのですが、如何でしょうか?

太鼓に対するAさんの真摯な姿勢に、心からエールを贈ります。
頑張って下さい。



2010年9月17日 記
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「忝い。」
茂戸藤浩司WEB SITE

閉じる コメント(3)

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>内緒コメントさん
どうも、お久しぶりです…って、うわっ!!
と、とんでもないことになっていたんですね・・・!!
ブログを拝見しましたが、とにかくお身体のことが心配です。
オレに手伝えることがあったら、いつでも言って下さいね。

茂戸藤浩司

2010/9/18(土) 午前 0:10 茂戸藤浩司

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また、茂戸藤さんのブログに救われた感じです。
続けるべきか… 辞めるべきか…
太鼓が好きで仕方がないのに、辞める決断をすることは本当に辛いことです。
今回の的確なご指摘も自分に当てはめてみました。
まだ、心に重かったことが軽くなり良い方へと向きました。

前回感謝メッセージを送ったつもりなのですが、どこかへ行ってしまったようですね。

あらためて、ありがとうございます。

2010/9/28(火) 午後 9:50 [ えみい ]

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>えみいさん

太鼓を打っている時の、心から楽しんでいる「自分」と、それを観て心から喜んでいる「お客さん」。

このあまりにもシンプルな素晴らしい「図式」を忘れず、常にイメージしていて下さいね。

太鼓が好きであれば、絶対に道は開けます。
私に出来ることがあればいつでもご相談下さい。
応援してます。

茂戸藤浩司

2010/9/29(水) 午前 2:10 茂戸藤浩司


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