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いきなり核心に迫るタイトルだが、コレをきちんと理解してるプロ太鼓打ちは、私の知る限りでは数えるほどしか存在しない。
25年ほど前、「六三四」よりも前の、「渇」というバンドを立ち上げた頃。
「アレンジ」の意味も理解せず、エイトビートに対して太鼓がどうアプローチすればいいのかさっぱりわからず、ホントに苦労したものだ。 そこには「前例」も「正解」もないから。
まさに棘の道だったな。
私が今取り組んでいる作業は、8月に行われるライブ演目の採譜とアレンジ。
やはりこれも「前例」や「正解」のない禅問答のようなもの。
元々の楽曲を愛するファンのためには、原曲のイメージを壊してはいけない。
かといって、参加オファーを頂いた以上は、そこにモトフジの太鼓が存在する「必然性」もなければいけない。
これが最大の課題。
だけど、これが最高の楽しみでもあるわけだ(^^♪
親友の高梨“Nassy”康治の「キュアメタル」ワールドに、茂戸藤流太鼓術がブレンドされたらどうなるか??
とにかく初日のリハーサルが楽しみでしょうがない。
ところで。
私が長年苦労して作り上げた、この太鼓スタイル。
「受け継ぎたい」と思う人が、いつか現れてくれることを願うのだが…(^^ゞ
「忝い。」
茂戸藤浩司
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茂戸藤流太鼓術
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レッスン参加者のみなさん、お疲れさまでした。
体調が万全でない方が多かったため、今回はリズムとフレーズの組み立てに焦点を当てました。
おさらいしときます。
1)茂戸藤流シャッフルビート
助六流でいう所の「どっこどっこ」。
ポイントは3つ。
①中程度音量レベルのベース(地打ち)であっても、音の“旨味成分”をきちんと出すテクニック
…重心のポイントを桴先端に感じるイメージ
…打つ瞬間、掌の中で行なわれている色々なこと
…桴は決して「握らない」が、締まりのある音は必ず出すことが出来る
②ノンストップの桴さばき=始点と終点を同じポイントにし、桴先が弧を描くような軌道
…イーブン・タイムで8分音符を打つ時と同じ打法で
…右を打った後にタメないこと
③右左の音量バランスのコントロール
…助六流の最大の特色は、原則、手ごと(フレーズ)の最後を必ずしめることにある
つまり、「尻すぼみ」は美意識に反する
…利き腕でない左の音を常にきちんと出すには、どう意識すればよいか?
2)助六流「ドロスク」
…「ド」「ロ」「ス」「ク」と分解して捉えるなかれ「ドロスク」4つの音の塊として覚えよ
…スタートムーヴは、左右の腕ごと、同時に肩に背負うイメージ
…右を先に打ちおろし、左を空中に遺すことにより生まれるタイムラグ=左のタメ
…原則通り、「ドロ」も「スク」も右より左が強め
3)シャッフルビート内に於けるポリリズム
…「ドロスク」や「ドンツク」「ドコドン」など偶数拍のフレーズを3拍子括りにし、
シャッフル4拍に当て込むトレーニング
…「キムタクとキムラタクヤの法則」の応用(下記)
4)さらに応用 …「ドンドコドン」や「ドンドンドコ」などの3拍フレーズをシャッフル2拍に当て込む
いずれも、「どっこどっこ」のリズムをカラダの中で感じながら、同時進行でこれらのポリリズムフレーズを打てるかがポイント。 つまり「同時通訳」みたいなもの。
ヤミクモにフレーズだけ打って「あ、帳尻あった♪」じゃダメ(>_<)
「どっこどっこ」フレーズのアタマ拍をどちらかの足で踏みながら、手で腿をパタパタ叩いてこれらフレーズが自由自在に打てればしめたもの。
※追記
アイアンメイデンの超名曲“Phantom of the Opera”に、このモチーフが多用されてる…
ソロのフレーズを組み立てる際の引き出しを増やしたり…
フリー・セッションする時に、相手を「おっ?」と言わせたり…
トリッキーなリズムでお客さんをだましたり…
色々応用が利くので、是非マスターして下さい。
ご質問はいつでもコメントで。
「忝い。」
茂戸藤浩司 |
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何やらワケのわからないタイトルだが、まずは説明する。
現在私が、アドバイザーとして楽曲アレンジや打法指導、プロデュースなどを務めさせて頂いている東京都立府中東高等学校和太鼓部。
そのグループ名を「府東打撃團」という。
ここで長年指導をされている八木敦子先生の作曲と指導のセンスは実に素晴らしいものがあり、そのご指導の元で代々の部員達により生み出された「府東スタイル」ともいうべき独自の太鼓表現メソッドは、昨今のパワー迫力一辺倒の太鼓ブームに一石を投じている。
(実際、各地で開催されている太鼓コンテストに於いても、幾度となく優秀な成績を収めている。)
そんな和太鼓部に私はいつしか魅力を感じ、八木先生からの熱烈なラブコール(?)にも後押しされ、約4年前から八木さんとのタッグで指導に関わらせて頂いている。
とは言いながら、現在も毎日のように指導をされているのは実質八木先生お一人で、私はたまに訪問してあれこれ好き勝手にアドバイスをしているだけなのだが…。
しかし、私の研究の成果「茂戸藤流太鼓術」の基本概念を、惜しむことなく代々の生徒たちに精一杯伝えてきたつもりだ。
そんなある日。
突然、八木先生より「私達だけの太鼓スタイル『十箇条』を作りましょう!」というご提案があった。
私はその時に思った。
どうせ作るなら単なる「十箇条」ではなく、八木先生と部員が作り上げたスタイルに私の太鼓哲学を加味した、独自の太鼓概念、心得、哲学、極意などを纏めたものを作るべきだと。
名付けて「モトフヒガシ・ハイブリッド太鼓術」というわけだ。
ここにようやく、「現時点での完成系」が出来上がったので、誠に僭越ながらここに公開したいと思う。
「現時点で…」というのは、「常に進化する」と謳っている以上、この十箇条もこれから時代と共に進化していく所存である。
「モトフヒガシ・ハイブリッド太鼓術 十箇条」
一、 力任せに打つな 太鼓は「楽器」である
二、 「力」よりも「術」を身に付けよ
三、 「振り」は「踊り」に非ず 「技」であり「芸」であれ
四、 「打音」ですべてを表現することを目指せ
五、 「律動(=リズム)」と「呼吸(=グルーヴ)」を体得せよ
六、 「間」の真実を知り、センスを磨け
七、 「掛け声」を究めよ
八、 己にとっての最適な奏法=フォームを見出せ
九、 舞台に立つ時は、常に無心、無欲、謙虚であれ
十、 研究心、探求心を忘れるな
茂戸藤流太鼓術
茂戸藤浩司
※「これってどういう意味?」といった、それぞれ各項目の詳しい解説は、次回をお楽しみに。…
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本日のレッスン、お疲れ様でした。
また、昨日から色々とご心配をおかけしてしまい、すみませんでしたm(_ _)m
体調はすっかり元通りになりましたので、どうかご安心ください。
と、いうわけで。…
久々に今日のレッスンのポイントを記しておきます。
大事な部分は書きませんが、参加者のみなさんの「覚え書き」としてご活用下さい…
1)斜め打ちに於ける茂戸藤流打法
1-a)肩関節(ボールジョイント)を使った、上腕&前腕ユニット(肘関節)の回外
…茂戸藤流「8の字エクササイズ」の応用
1-b)リバウンドの瞬間の掌(=グリップ)の開閉タイミング
…何時間打ってもマメを作らず最大パワーを引き出す究極打法
1-c)桴のヘッドスピードを最速にするイメージ
…水で手を洗ったあとの…アレね(^_-)-☆
2)3拍子系ベースにおける2&4拍系ポリリズム
2-a)基本例1: ドン/スド/ウン
2-b)基本例2:ドンスド/スッドン/スドーン
3)4拍子(3連符シャッフル)系ベースにおける3&6拍系ポリリズム
3-a)基本例1:ドッド/スドン
3-b)基本例2:ドーン/スドン/スッド/ウン
4)盆太鼓 手ごと
4-a)カラドコドンドンドン(カラカッカ)〜バリエーション
…縁打ちのグリップ、角度に注意!しっかり音を出しつつも縁を傷めない打ち方
…強弱のポイントに注意!音がきれいに流れ、「踊りやすい太鼓」を
4-b)ドドカカ系バリエーション
…連打のきく大変便利な打法。両手首の開きが最大のポイント
マスターすれば応用性がかなり高いので是非習得を!
以上、ざっとまとめてみました。
ちゃんと覚えてましたか??
参加者以外の方はさっぱり判らないと思いますが、興味のある太鼓打ちの方はいつでもご質問を…(^^♪
茂戸藤浩司
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「太鼓術」から少し離れるかも知れないが、今回は「NARUTO疾風伝」などTVや映画などの劇伴音楽で聴かれる、あの「掛け声」の作業手順を紹介しよう。
多くの人が、あれは「声の素材」をサンプリングして箇所箇所に貼り付けてるだけだと思ってるらしい。
曲によってはバリ島の「ケチャ」のように16分音符刻みでL⇔Rで楽器のように掛け合っているため、そう思うのかもしれない。 ところが実は、いつも非常にアナログな方法で録音しているのだ。
まず、予め「掛け声隊」を何人にするか設定する。
その曲調や、イメージ、録音に要する時間(=制作予算)などを考慮し、最低6人〜12人くらいで編成する。 次に、掛け声の譜割りアレンジ。
つまり、曲のどの部分の何拍目に、何という歌詞(台詞)で「叫ぶ」かの譜面を書いていく。 この作業がかなり重要で、このタイミングを変な所に入れてしまうと物凄く田舎臭い、だっさい曲に仕上がってしまうのだ。 大抵の曲はユニゾンで3人〜6人で重ねることが多いが、ワザを使った特殊な例としては、冒頭で書いたようにL⇔Rで「掛け声」が細かく交互に掛け合うケースもある(最近、このパターンが増えている)。
さらにL⇔センター⇔Rの3パートで掛け合うなどもあり。
この「掛け合いアレンジ」で難しいのは、各パートの台詞決め。
「左」「中央」「右」の3つの掛け声隊チームが入り混じった時にどう聴こえるか?
これをトータルで考えないと、あとでおかしなことになってくる。 例えば何も考えずに左チームに「ダ!」、右に「セイ!」と言わせると、思いっ切り力を込めて「ダッセー!!」と言ってるように聞こえてしまうのだ。
あと「セイ!」と「ドッコイ!」でタイミングがカブると「セコイ」って聞こえてしまったり。 さらには、語尾の母音があまりカブらない様にしたり、敢えて同系統に揃えたりなど、掛け合って入り混じった時に絶妙に組み合わさるように、細心の注意を払ってアレンジ譜を書いていくのだ。
そしていよいよ録音。
「掛け声隊のみなさん」にレコーディング・ブースに入ってもらい、ヘッドホンをして録音開始だ。 もちろん、この「掛け声隊のみなさん」とは、全員私一人である。
一人分ずつ録音を重ねいき、「人数感」を出していくのだ。
(その日ごとに「6人ヒロシ」だったり「10人ヒロシ」だったり「掛け声隊」の呼び名が替わるのは現場での裏話。) 曲のアタマからヘッドホンで聴き、譜面を見ながら、計算された随所のタイミングで「ソイヤ!」「ハ!」「オリャ!」などの歌詞通りの掛け声を、ひたすら録音し、重ねていくのだ。
この時に注意が必要なのは、何も考えずに同じトーンで重ねていくだけだと、「人数感」が出ないこと。
例え10回重ねても、同じように声を発してしまうと重ねて聴いた時に、一人の声がディレイしてボヤけて聴こえるだけなのだ。 なので、譜面を書き上げた後で各パート一人ずつ「キャラクター配分」をしていくのだ。
例えば「6人ヒロシ」の場合。
☆Aチームのメンバー:
1)「気合あり、リズミカル、高い声」な人 2)「爽やか系、発音良し、中音域」な人 3)「柄悪い、ルーズで巻き舌、ダミ声」な人 Bチームのメンバー:
4)「十代の小僧、適当、甲高い声」な人 5)「気合い&元気、本職、中程度の声」な人 6)「控えめで暗い、やる気なし、低い声」な人 これらのキャラクターを一回一回演じながら、録音していくのだ。
(信じられないようだが、実際に譜面の各パートに「気合、巻き舌、高音」など書き込んである。) 人数が多い時は、このキャラ設定を各パートで「高い」「中くらい」「低い」を入れ替えたりするのだ。 そしてもう一つ注意。
いかに私の声帯が長年鍛えられた強靭さを持っていようとも、一人で6人〜12人分を重ねるとなると、声のコンディションを最後までキープすることは難しい。 カラオケで歌うのと違って、常に「叫び声」に近い声を出しているためだ。 なので、各チームの「高音の人」から順に録っていく。
最後は計算通り、良い具合に「ドスの利いた声」に仕上がっているというわけだ。 (そういえば先日、長時間太鼓のレコーディングをし終えた後、時計が深夜2時を回った頃に「掛け声」の録音を始めたことがあった。最後の6人目のテイクを録り終え、「お疲れさまでした〜」と言ったその声は、椿鬼奴のようであった。) このような作業手順で、あの「掛け声」が完成するわけだ。
これだけの想いを込めて作っているのだから、単に「掛け声」などと呼びたくないのが正直なところだ。
何かオリジナルのいいネーミングを考えるとしよう。 あ、どなたか、いいネーミングを付けて下さい!
「和ケチャ」とか「和ラップ」とか「和ボイパ」とかじゃなくてね。…(^_^;)
茂戸藤浩司
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