ちょっと考古学

一介のアマチュアがやっている気軽な考古学です

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画期的な研究集会

7月14日・15日、横穴式石室研究会の主催で、研究集会「近畿の横穴式石室」が大手前大学さくら夙

川キャンパスで行われました。そのことを知らず、直前になって私どものスタッフの中岡さんから教えて

もらい、14日はあいにく参加できなかったのですが、15日に行って参りました。

このような研究集会に行くのは、久しぶりのことで、真新しい校舎で、明るい講義室での催しでした。

それにしても若い人が多いのには驚きました。そして若い女性と女子学生とおぼしき人があまりにも多い

のにも驚きました。一昔前のこのような集まりでは、ほとんど男性ばかりだったのですが、時代が完全に

変わったと実感しました。

若い方の発表は、新鮮でおもしろく、ようやくこの人たちの時代がきたのだなと思うことしきりです。

写真は、討論会の様子です。


個人の報告の中では、北山峰生氏の「初期横穴石室考」は実際の石室に基づいた分析からの考察で、非常

に示唆に富む内容で、勉強になりました。初期横穴式石室のほとんどが単葬墓であるという指摘は、重要

で、横穴式石室といえば追葬するためのものというこれまでの固定概念を覆すものです。時代が下がって

石室空間も広くなり、追葬が一般的になるのですが、初期のものはそうではないということ、それから後

の時代に羨道は長くなり、明確に作られますが、初期のものは短く、後の時代のような機能は考えられな

ず、どちらかというと棺の搬入などの役割が主なものという点も見逃せない重要な問題だと思いました。

北山氏は指摘されていないのですが、報告を聞いていて、これでは前期古墳の竪穴式石槨と変わりがない

のではないか、と思いました。違いは、天井部があるかないか、室として役割があるかどうかの違いしか

ないのではないか、感じたことです。

また短い羨道部にしても、竪穴式石槨の掘り割り墓道と変わりなく、むしろそこからの発展としてとらえ

られる余地もたぶんにあると思いました。

また高松雅文氏の「古墳時代後期の政治変動に関する考古学的研究」も非常におもしろい内容でした。

継体期の様子を考古学的分析を基礎に、文献資料もまじえての研究は、私が今やっているものと内容的に

もほとんどが全く重なるもので、同じような方向で研究されていることに驚きました。

今回の研究集会のもう一つの目玉は、資料集であり、近畿の横穴式石室の実測図を含めたデーターが3,

500がDVDに収録されていることです。

この資料の公表によって、横穴式石室の研究が格段に進むことは間違いありません。そしてその担い手が

若い研究者であることもさらに心強いものです。


この研究会の発展を楽しみしたいと思います。

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