新ベンチャー革命

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新ベンチャー革命2010年1月5日 No.61

タイトル:大手マスコミはなぜ特別会計をタブー視してきたか

1.政権交代でようやく話題になり始めた特別会計

 日本の国家予算には一般会計の他に特別会計(特会)というのがあって二重構造になっていることは、ネット愛好者の間に知れ渡るようになりました。なぜなら、政権交代によって亀井金融・郵政改革担当大臣が起死回生の復活を果たし、同氏がたびたび、それを口にするようになったからです。一度死んだと悟った人間が蘇ると怖いものなしですね(笑)。

 しかしながら自民党政権時代に大手マスコミが特会を話題にすることはありませんでした。筆者は大昔からこれが疑問でした、なぜ特別会計のことが大手マスコミで取り上げられないのかと。

 政権交代後も大手マスコミは依然、これを無視していますが、ネット時代のこの頃は“特別会計”で検索するとウィキペディアにその概要が書かれています。平成20年度の特会歳出は368兆円と出ています。これまで一般会計予算は80兆円台でしたが、政権交代後、景気刺激投資を含めて92〜95兆円といわれています。特会の368兆円には一般会計とのダブリが含まれているかもしれませんが、それにしてもオモテの予算(一般会計)よりウラの予算(特別会計)の方が3倍以上も巨額です。この事実に一般国民はおかしいと思わないのでしょうか。

 結局、多くの国民は大手マスコミが取り上げない話題には関心が向かないということです。たとえそれが極めて国民にとって重要な事柄であっても、です。国民は大手マスコミに完全になめられている。

2.政権交代以前はタブー視されていた特別会計

 筆者は若いころIHIで働き、次に米国シンクタンクSRIインターナショナルで働いていました。その頃から、国の予算から捻出される調査研究プロジェクトを受注したいと考え、役所や国家研究機関に日参してマーケティング活動した経験があります。そのとき“電源特会”のいう言葉がひんぱんに登場し、脳裏に焼き付いています。要するに、われわれの払う電力料金に特別税がかかっており、それを財源とするのが電源特会です。特会というのは、簡単にいえば官僚の一存で使用できる公的予算(隠しポケットマネー)であるというのが筆者の認識です。

 さて昔、石井紘基という民主党衆院議員がいました。彼は2002年に暗殺されましたが、一説によれば、特別会計の闇を追及しており、その秘密を国会で暴露しようとした矢先に殺されたとのこと。この暗殺と特別会計の秘密暴露の因果関係は闇のままです。この事件以降、特別会計の闇に挑戦すると、命が狙われるという噂がたちました。

 このように特会は政官財のタブーであり、自民党政権時代まで、与野党の政治家は石井氏を除き、この問題に触れないようにしていました。大手マスコミは当然ながら、国家予算の話題では一般会計のことしか報道しません。まるで国民が特別会計に関心をもたないようにするかのように・・・。

 ところが『CIAに暗殺されてもいい!』と公言する亀井氏が鳩山政権にて大臣になって以来、たびたび“特別会計”を口にするようになったのです。亀井氏は本心から、石井議員のような目に遭わされてもよいと覚悟を決めているはずです。

3.特別会計はなぜタブー視されてきたのか

 ウィキペディアの“特別会計”によれば、その中に、資金特別会計というのがあって、その内訳は財政投融資と外国為替資金となっています。官僚がもっとも国民に隠したいのはココです。タブー視される理由もココに潜みます。

 この資金は、財務省官僚と日銀の裁量で使われており、政治家にも国民にもその詳細が知らされていないのです。国民からココに関して情報開示を求められたら非常に困るはずです。

 現在、日本に100兆円規模の外貨準備高があるといわれていますが、この外貨準備金には上記の特会資金が使われています。この公表されている外貨準備金の累積は、2001年、大蔵省から財務省に名前を変えてから積み上がった分のみです。それ以前の大蔵省時代に円・ドル為替操作でたまった外貨準備高(おそらく米国債になっている)がいくらあったのか公表されていません。なぜ政府は伝統ある大蔵省という名称を消したのか、それは姑息そのものですが、大蔵省時代の秘密に国民の目が届かないようにするためではないでしょうか。日本政府は円高是正の名目にて、天文学的規模の円売りドル買いをやってきたはずで、たまったドルにて米国債を買っているはずです。最近、亀井大臣は『日本政府は米国に200兆円くらい貸している』と発言しています。おそらくこれは日本政府保有の米国債分だけでしょう。

 国民にとって、これほど重要なことが政権交代後、暗殺覚悟の亀井氏の口からでるのみで、他の政治家は与野党を問わず律儀に沈黙しています。

4.知らぬはお人好し亭主のみ

 ところで上記の話は家計にたとえるとわかりやすい。労働によっておカネを稼ぎ税金を納めるのは国民ですから、国民を亭主とします。亭主が家計に入れたおカネを仕切るのは女房ですから、女房は財務省です。女房はずっと怖いマフィアに脅かされてきた。そして亭主に内緒でマフィアの要求どおり、セッセとおカネを貸している。しかし、女房はマフィアが怖くて、貸したカネを取り戻せないのです。亭主に知れたら大変なので、これは絶対の秘密です。ここでいうマフィアとは、いうまでもなく米国連邦政府(=米国覇権主義者)のことです。ところで、日本政府はいったいどれほど米国サマにおカネを貸しているのでしょう。また利子はもらっているのでしょうか。

 本件に関し、副島隆彦氏は日本政府、民間金融機関、郵貯など日本全体の対米債権総額は2007年時点で500兆円規模(たぶん米国国債の利子累積を含む)と言っています(注1)。

 この副島試算と上記亀井大臣証言はかなり一致しています。なお、副島氏はその後、試算の見直しを行っています。2007年以降、2008年末までの金融バブルの時期、日本全体のもつドル資産も急増し、2009年末、700兆円規模に膨らんでいるとのことです。

 副島試算どおり日本の対米債権総額が700兆円規模だとしても、金融バブル崩壊により、米国連邦政府にも米国金融機関にも対日債務の返済余力はなく、貸したおカネがわれわれ日本国民のふところに戻ってくる見込みは低いと思います。ココに、親米の大手マスコミが特別会計の実態を国民に報道しない根本理由があります。

5.大手マスコミは日米の秘密を国民には絶対に教えない

 大手マスコミは、上記の日米関係の現実をよくわかっているはずです。政治的に日本は対米従属ですが、金銭的にはその関係がアベコベなのです。公表されない分を含むと日本は世界最大の対米債権国なのです。おカネを貸している方(日本)が借りている方(米国)にペコペコしている、世界中捜しても、こんな関係、聞いたことがありません。米国覇権主義者が日本に対して高飛車にでるのは、この関係がよくわかっているからです。米国覇権主義者は、このねじれた日米関係を日本国民に悟られるのを極度に恐れています。だからこそ、高飛車にでるのです。これは彼ら得意のハラスメント攻撃のひとつです。米国人は自動車事故に遭遇したとき、相手に絶対に謝らないで強気にでるという習性はよく知られていますが、これとよく似た行動パターンです。そして国民からカネとって成り立つ日本の大手マスコミは基本的に米国の味方なのです。

6.日本はすでに債務超過国家か

 さて日本の国民資産1500兆円のうち、800~900兆円は、自民党政権時代、国内の不要なハコモノ(道路、ダム、橋、空港など)にすでに使われています。ちなみに彼ら利権屋は麻薬中毒患者と同じで、懲りもせず、沖縄辺野古の米軍基地工事受注を狙って暗躍しているわけです。どこまで税金をむさぼれば気が済むのか!

 1500兆円マイナス800~900兆円の残りの600~700兆円はドル資産に転換されて、ほとんど不良債権化しているわけです。これが、戦後の自民党・官僚癒着政治のもたらした結果です。現在の日本はほとんど債務超過国家です。

 この惨憺たる日本の現実を国民が知ったら大ショックを受けるでしょう。大手マスコミがなぜ、特別会計の実態を報道しないか、よくわかります。

 最大限、マスコミ様を好意的にみれば、われわれ国民が自覚症状のないガン患者として、医者である大手マスコミは、ガン患者に気を使って、真実を告知しないという構図でしょうか。ほんとうにやさしい人たちですね、大手マスコミ人は・・・。

注1:副島隆彦[2007]『ドル覇権の崩壊』徳間書店、p35

 日本の対米債権総額は推定500兆円規模:日本政府が保有する米国債=1.3兆ドル(150兆円)、民間金融機関(都銀・証券・生保)が保有する米国債・ドル建て金融商品=0.83兆ドル(100兆円)、日本のグローバル企業が保有する米国債・ドル建て金融商品=0.8~0.9兆ドル(100兆円)、日本の個人資産家の保有する米国債・ドル建て金融商品=1.2~1.3兆ドル(150兆円)

ベンチャー革命投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1386/melma.htm

テックベンチャー投稿の過去ログ
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8285/column-top.html

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