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【正論】平成22年の初めに 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司
2010.1.1 02:23

このニュースのトピックス:正論
 ■「国難」への気構えを共有したい

 今年は、吉田松陰の生誕180年にあたる。後世から振り返れば、今日の大方の日本人が思っているよりもはるかに深刻な「国難」の中にある現政権下の日本の行末を憂えるとき、この偉大な先人を想起することは、時宜を得たことであろう。

 松陰は、「二十一回猛士」と号した。生涯に21回、「猛」を発する士という意味である。下田踏海などは、その「猛」の最たるものの一つであるが、今日の「国難」に際して、心ある日本人は、それぞれの個性と持場において「猛」を発しなければなるまい。

 大佛次郎は、幕末維新期の歴史を叙述した大作『天皇の世紀』の中で、松陰という人物を見事に描いたが、松陰が死に近い時期に弟子の1人にあてた書簡を引用した上で「死刑と定ったと見ゆる牢獄(ろうごく)の中にいても、先生はまだ教えている」と印象的な文章で結んでいる。過去形ではない、現在進行形である。たしかに吉田松陰「先生」は、今日の我々にも日本人はいかに生きるべきかを「まだ教えている」のである。

 ≪薄れゆく「祖国」の意識≫

 昨年11月末から、テレビで「坂の上の雲」が始まったが、なかなか楽しく見ることができた。「国家」「国民」「一身独立」といった、今日においてこそ、かえって新鮮に響く重要な言葉が、ちゃんと出てきたからである。

 原作である司馬遼太郎の『坂の上の雲』は、産経新聞に昭和43年4月から昭和47年8月まで足かけ5年にわたって連載された。今、松山市の「坂の上の雲ミュージアム」に行くと、大きな壁一面に全1296回の切り抜きが貼(は)ってあって壮観である。この歴史小説が描いた日本の近代の壮大な悲劇が民族の叙事詩として眼に見えるようである。

 日露戦争で奮闘した英雄たちも、日本の近代史を支えた偉人として想起されるべきであろう。秋山兄弟をはじめ、東郷平八郎、大山巌、児玉源太郎、乃木希典、黒木為●(ためもと)、野津道貫(みちつら)、奥保鞏(やすかた)、立見尚文(なおぶみ)といった軍人たちである。彼らは、日本人としての理想型をそれぞれ体現している。そういう意味で、「坂の下の泥沼」のような状況の中に沈みつつある今日の日本において、『坂の上の雲』がさかんにとりあげられているのは、意義あることだと思う。

 司馬は、「日露戦争というのは、世界史的な帝国主義時代の一現象であることにはまちがいない。が、その現象のなかで、日本側の立場は、追いつめられた者が、生きる力のぎりぎりのものをふりしぼろうとした防衛戦であったこともまぎれもない」と断言しているが、まさに日露戦争とは祖国防衛戦争であった。

 トルストイの『戦争と平和』が、ナポレオンの侵略に対する祖国防衛戦争を描いた名作であるのと似たような意味で、『坂の上の雲』は、日本のロシア南下政策に対する祖国防衛戦争を描いた大作なのである。「まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている」というのは、この小説の有名な書き出しだが、「まことに小さな国」の「ぎりぎりの」祖国防衛戦争であった。

 翻って思うに、国家や国民といった言葉をなるべく使わないようにしている現政権下の、亡国的風潮の中では、「祖国」というような意識はずいぶんと薄れていっているのではあるまいか。

 ≪吉田松陰の遺訓を実践せよ≫

 政治的、あるいは外交的な面に限らず、文化的な意味でも「祖国」は今や、危機に瀕(ひん)している。領土問題、国益の視点の欠落、日本人の道徳や国語の崩れといった現象、これらはすべて「祖国」が外から、そして内から侵略されているということではあるまいか。帝政ロシアのように誰の眼にも見える相手ではないだけに、かえって事は厄介なのである。いずれにせよ、経済規模や人口、国際的プレゼンスといった面で再び「小さな国」になりつつある日本には、一種の祖国防衛のための戦いが必要とされている。

 小林秀雄は「戦争と平和」と題した戦時中の文章の中で、トルストイが『戦争と平和』を執筆したときに、その剛毅(ごうき)な心が洞察したことは、戦争と平和とは同じものだ、という恐ろしい思想ではなかったか、と書いた。

 「戦争と平和とは同じものである」ならば、今日の一見、「平和」に見える日本も実は、底流において一種の「戦争」の中にあるのである。「国民」たる者の一人一人が、それぞれの仕事の場において、日本が日本である精神的価値を守るために戦わなくてはならない。

 吉田松陰は死を前にした書簡の中で「くれぐれも人を哀(かな)しまんよりは、自ら勤むること肝要に御座候」と書いた。「祖国」の防衛のために、「自ら勤」めなくてはならない。そういう年が、いよいよ始まったのである。(しんぽ ゆうじ)

●=木へんに貞

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    おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

    [ 悲歌慷慨 ]

    2010/1/3(日) 午後 11:52

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    めでたさも、中ぐらいなり、おらが春

    [ tearface ]

    2010/1/4(月) 午前 10:03

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    いまなお、謀略戦はつづき、祖国の危機は深まっています。

    うまやど

    2010/1/9(土) 午後 3:34

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    ブログで頑張りたいと思います。
    政治はジャンル関係ないだから、どこでも流します。

    [ tearface ]

    2010/1/10(日) 午前 11:56

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    よろしく、お願いいたします。

    うまやど

    2010/1/10(日) 午後 1:43

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