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軍事力の均衡がまったくない平和は存在しない

平和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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平和(へいわ)とは、一般には社会の状態が戦争や内乱、騒擾などで乱れていないこと。現実的には国家抑止力が内外の脅威を抑止している状態の事である。史学的には戦間期(interwar)とも表現され、戦争終結から次の戦争開始までの時間を意味する。

概 要 [編集]

人類同士の戦争は多量の死傷者を発生する。しかし、中世から近代の未成熟な国家は、戦争による領土拡張で繁栄していく場合もあった。近代国家が成立しても、近代国家間の戦争は無くならなかった。戦争は二度の世界大戦に代表される総力戦核戦争へと進展していった。核戦争の出現は、人類が滅亡するという脅威を生んだ。
現代でも国家間の軍事力の均衡が戦争を抑止しているという状態は変わらず、戦火を交えなくとも外交経済を主軸とした、国家間の生存競争は絶えず行われている。異なる国家が隣接して国境が策定されている場合は、おのおのの国家が軍隊を組織して常時国境を挟んで軍事的緊張を保っており、軍事力の均衡がまったくない平和は存在しない。また、経済力、軍事力で一時的に優位であっても、時代の変化に適応できない国家は滅亡する。
平和を研究する学問が平和学である。「平和」の概念は、平和学の発展とともに拡張されている。

平和と軍事力 [編集]

 
人類にとって武力なき平和は理想でしかない。現代国家も、抑止力(軍隊警察等)によって平和を保っている。抑止力が十分でない場合、クーデターが発生し、他国からの侵略を誘発する。
国家の抑止力が内戦など何らかの原因でそれが機能せず無政府状態に陥った場合は、住民が各自で武装し、自警団などを結成して自力救済をする必要に迫られる。
戦後の日本では戦前の軍国主義に対する嫌悪から、非武装平和思想が生まれ、教育機関・市民運動などによって広められてきた。しかしながら武力無き平和に現実性は無く、占領下の日本では治安が乱れたり(いわゆる戦後混乱期)、侵略の脅威にさらされた(停戦から独立回復までに他国に占拠された竹島および北方領土は、いまだに返還されていない)。結局、戦後日本は米軍の駐留を受け入れるとともに、警察および事実上の軍隊たる自衛隊を組織することで安全保障を行っている。日本は海と言う障壁に守られているものの、米中露といった軍事大国に囲まれ、日本で国家犯罪を起こしてきた北朝鮮の存在もあり、決して安泰な地域ではない。
平和の象徴的存在として、中立主義を標榜する国家であるスイススウェーデン、あるいは名目上の軍隊を持たない国であるコスタリカ日本などの挙げられることがあった。しかしこれらの国家は、十分な抑止力となりえる強力な武力を有している現実がある。
  • スイスは山がちで防御に向いた地形と重武装によって独立を維持してきた国家である。徴兵制よる国民皆兵を敷き、兵器の自主開発・自力生産を努力することで独立を保っている。そもそも列強にはさまれた小国が独立しえたのはこの地形と強力な自衛力があったからである。スイス兵の精強さは独立めぐる戦争とスイス傭兵を通してよく知られている。
  • スウェーデン武装中立を国是とし、スイス同様に徴兵制と兵器の国産に注力している。スウェーデンは戦闘機潜水艦装甲戦闘車両といった主力兵器を自主開発していることで知られる[1]。また小国が発言力を保つために国連の安全保障活動に積極的であることでしられ、国連待機軍を編成して海外派兵を行っている。
  • コスタリカは非武装中立を宣言しているが、実際には親米反共路線の国で米州機構加盟国でもある。また常設軍を廃止したが、戦時には徴兵制を敷いて軍を編成することを認めている。さらには市民警備隊と呼ばれる準軍事組織が国軍の代わりを果たしており[2]、中米地域では強力な実力を誇っている。
 
 
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