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トランプに似た候補者がいた。
「トランプ候補VSクリントン候補」──どちらが勝利を収め
るかは今のところ不明です。確かにクリントン氏が現時点では大 幅にリードしていますが、予備選のときと違って投票行動が行わ れたわけではなく、現状ではクリントン氏の支持率が少し高いに 過ぎないからです。 ただ、トランプ氏のような破天荒な候補者が、なぜ共和党の指 名候補者になれたのかについて熟考すべきです。それは、アメリ カという国が変化しつつあることの証であるからです。米国の変 化は、日本に対して直接的な影響を与えるので、検証してみるこ とにします。 「トランプ現象はオバマが作り出したもの」といわれます。そ れは、オバマ大統領の共和党に対する厳しい非難と批判にひとつ の原因があります。オバマ大統領の次の発言です。 ───────────────────────────── 共和党は、アメリカのドアを閉めてしまい、外国からの移民を 排除しようとしている。アメリカの精神を踏みにじっている。共 和党に政権を渡してはならない。 ──日高義樹著 『トランプが日米関係を壊す』/徳間書店 ───────────────────────────── 大統領は党派性の強い発言は控えるべきです。民主党出身の大 統領であっても、民主党の党首ではありますが、米国国家全体の 元首であるからです。これでは国民の半分を占める保守派のアメ リカ人は全部、本当のアメリカ人ではないといっているようなも のです。こういうオバマ大統領の存在が、トランプ氏という特異 のキャラクターを持つ政治家を生み出したのです。 実は、トランプ氏のような政治家の出現は、はじめてのことで はないのです。それはヒューイ・ロングという民主党の政治家の ことです。彼は、1930年代にルイジアナ州の知事を務めてい たのです。 当時ルイジアナ州は貧困のドン底にあったのですが、ロング知 事は積極的に公共投資を行い、多くの道路建設を行い、生産地と 市場を結んで、交通事情を一変させたのです。当然多くの州民は 職を得て、暮らし向きは改善します。そして、ロング知事は石油 会社と上流階層を徹底的に批判し、主として農民たちに受ける政 策を次々と打ち出したので、洲民の喝采を浴び、支持率はますま す高くなったのです。 しかし、そのウラで議会をはじめとする洲の重要なポストを腹 心で固め、反新聞法をつくって検閲評議会を発足させ、言論の自 由をも規制するようになります。そして、最終的に州内のすべて の公務員を自由に任免できる権限を手にして、裁判所の判事まで 腹心で固めることによって、司法を意のままにしたのです。州内 の各市もロング知事の軍門に下り、独裁体制を確立します。 さらに時のフランクリン・ルーズベルト大統領に対決姿勢を打 ち出し、ニューディール政策とウォール街を敵に回して「富の共 有」計画を説いたのです。このロング知事のやり方はヒットラー のやり方に酷似しています。ヒットラーも、公共投資を行い、ア ウトバーン(自動車高速道路)を建設し、国民に仕事を与えるこ とからはじめています。そのためヒューイ知事のやり方は、「ア メリカのワイマール化」と呼ばれたのです。 ここで大事なことは、政治家が人々の支持を得る手段は、富を 独占する金融資本と大企業を徹底的に敵視し、公共事業と福祉政 策で、経済的な弱者らに「施し」を与えることです。それにロン グ知事は、教育の無償化にも踏み込んでいます。まるでトランプ 氏の政治姿勢とこれまでに口にしていることと、サンダーズ氏の 説く政策と同じです。しかし、ロング知事は暗殺され、独裁体制 は、ルイジアナ洲にとどまったのです。このロング知事のような 政治家の手法は「ポピュリズム」と一般的に呼ばれますが、これ について、評論家の副島隆彦氏は次のように述べています。 |

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