|
大統領選挙(ジャーナリスト佐藤成文氏の講演より) ↓↓↓ ↓↓↓ https://history.blogmura.com/his_meiji/ ←(クリックはここ)ブログ村近代・現代史(日本史)。 ↑↑↑ ↑↑↑ 今回のサウスベーセミナーの講師は佐藤成文(しげふみ)氏であった。 氏は1940年東京に生まれ。早稲田大学卒。時事通信社入社。サイゴン(現ホーチミン市)、カイロ、ベイルート、ワシントンなど海外9ヵ所の特派員、本社外信部次長、ニューヨーク、ワシントン各支局長を経て、1993年よりロサンゼルス支局長。1997年退職。現在ロサンゼルス在住のフリーランスのジャーナリストである。 サウスベーのホームページには、今回の講演についての紹介文を以下のように書いている。 「今年の米大統領選挙が“異例”になったワケ」 今回の大統領選挙は、スタート時点での共和党立候補者が17人、テレビ討論会の“2部制”、素人政治家の台頭、2大政党では初めての現実味をおびた女性の大統領候補、自称「社会民主主義者」の立候補などなど、“異例”ずくめのものとなりました。 その背景を、アメリカ政治の歴史的な流れの脈絡で探るのが講演の狙いで、ともすれば予備選、そして本選挙で“蚊帳の外”に置かれているカリフォルニア州と大統領選挙の関係にも目配りをしながら、現時点でのアメリカの政治、経済、社会、文化といった“総体”の表現としての大統領選挙という視点で取り上げるつもりです。 グラフや図表、イラスト、政治漫画などのビジュアルな資料を使って、飽きない話を心掛けます。 講師:佐藤成文(さとう しげふみ)氏。 講演が大統領選ということもあり、観客はいつもより多かった。ホームページには「今回の選挙を総合的に分析する」と書いてあるが、実際はドナルド・トランプに焦点を合わせての話であった。 佐藤氏の講演を木庵が聞くのは今回で2回目であるが(共にサウスベーセミナー)、氏はこのセミナーの第1回目の講師であったという。ということは木庵が聞いたのは、氏のセミナーでの2回目と3回目になる。 前回は木庵は記録係をおおせつかって、講演内容を書いた。それをブログに書いて、書庫のどこかにあるのだが、見つけられなかった。アメリカの新聞の見出しからアメリカの文化を語られたことの記憶は鮮明に残っている。 今回も新聞の見出しから、大統領選挙の動きを捉えておられるところが多くあった。とくにトランプについての。 木庵は新聞を読まないしテレビも見ないので、アメリカの選挙の動きをよく知らない。しかし、日常の会話のなかで、よくトランプ氏のことが話題になる。 「あの人が大統領になればアメリカはもうおしまいよ」 「黒人やヒスパニックの差別発言をして、まったく狂っている」 というようなネガティブなことが主だが、中には、 「トランプはバカではないんだ。アイビーリーグの一つの名門ペンシルバニア大学を卒業しているし、彼の息子や娘は優秀で、娘に至っては博士号をもっていて、連邦裁判官の判事までしているんだ。あのようなバカなことを言っているのは彼特有の作戦だ。だって、クリントンに勝てる共和党政治家はトランプを除いて誰もいないんだから」 <修正:本人から修正があった。 連邦判事は娘ではなく姉さん。https://en.wikipedia.org/wiki/Maryanne_Trump_Barry 博士号は法務博士だからどうでもいいかも。 この姉さんもコロンビア大学出てるからアイヴィーリーガー。 少なくともトランプは本人と姉さんと長女と長男がアイヴィーリーガーだから頭の悪い家系である筈がない。 二男はアイヴィーではないが名門ジョージタウン大学らしい。 Mより> また違う人は、 「トランプが言った、『日本が危機に陥ったときにアメリカが助け、アメリカが危機のときには日本が助けないという日米安全保障条約はアンフェアーだ』というのは、当を得ている。彼の論理を進めると、日本は独立国家になり、憲法を変えて軍隊をもつこと。そのことをトランプは容認することになるんだ」 木庵はへそ曲がりなので、どちらかというと、トランプ批判より、トランプ支持の方に気持ちが動いていたが、本当のところよく分からない。 そういう意味で佐藤氏の講演に期待したのだが、佐藤氏は賢明な人で、氏自身がトランプを批判することなく、アメリカのマスメディアがどうトランプを捉えているか、トランプの支持者はどういう階層かというところに焦点を合わせて講演を展開なされた。 リベラルのニューヨーク・タイムスはどうトランプ氏を見ているか。ニューヨーク・タイムズのコラムニストが今年の1月2日付けの新聞に以下のようなコラム記事を掲載した。 「私は昨年の選挙の動きから判断して、トランプが人気がでて、大統領選を奮闘するとは予想しなかった。そのことを反省する。ごめんなさい。しかし、現在の時点でいくらトランプが共和党予備選挙でトップを走っていても、彼が大統領になることはないと、予言する」 プロのジャーナリストが以前の自分の予想が外れたことを謝罪しているところが、日本のジャーナリストとは違っているところである。アメリカ特有のブラックジョークであると思うが、結論はトランプは大統領に当選しないとまた予言している。2回目の予言は間違いないと、反共和党の新聞ニューヨークタイムスは皮肉っているのである。 今回の選挙はアメリカ人の生活が今後安定するかどうかが、選挙の焦点になると、佐藤氏は言う。 クリントンが新人としてブッシュ(父親の方)を対抗馬に選挙運動を展開したとき、ブッシュは湾岸戦争で勝利し再選されるところであったが、不況が訪れ、クリントンは経済の落ち込みを攻撃した。そして、クリントンが大統領になればアメリカの経済を建て直すと、経済に焦点をあわせた選挙戦を戦った。そのことがクリントンが当選した理由である。 特にクリントンの選挙作戦がよかった。新聞の見出しに都合のよいキャッチフレーズをクリントンは生み出した。 「It.s econmic stupid. 」。 佐藤氏はこのフレーズが如何に効果的であったかを映画の場面などを引用して説明していた。ある映画で、登場人物が盛んに”It,s interesting, but stupid.”というセリフを繰り返す場面があった。アメリカではとても有名なフレーズらしい。クリントはこのフレーズを真似たのである。 現在のオバマ政権では経済ではそれほど失政をしていない。 失業率は10%から4.5%になり、財政赤字も減っている。自動車販売数も増えている。経済は上昇ぎみである。それなのになぜオバマは批判されているのか。そのことが民主党から共和党への支持率が上がるかというとそうでもないようである。 アメリカの経済事情、とくにトランプを支持する人々の経済事情について佐藤氏は説明している。 トランプのような人騒がせな候補者が依然として共和党の予備選挙ではあるが、トップを走っているのは、彼を支持する階層の経済的要因があるというのである。 これは一種の目からウロコの話であるが、トランプを支持する階層は白人の労働者階級であるという。そうだとすると、トランプが彼たちのレベルに合わせた発言をしていることは納得できる。あまり教養のない白人にトランプは焦点を合わせているのである。 ノーベル経済学賞受賞者のAngus Deatonは夫人Anna Caseと共同で(共にプリンストン大学教授)は最近衝撃的な論文を発表している。 彼等の研究によると、ヒスパニック系を除く白人労働者階級の麻薬と自殺により死亡率が近年急上昇している。 このことと、トランプの人気が高い理由の相関関係があると佐藤氏は述べる。近年アメリカでも経済格差が広がり、しかも、白人労働者階級の収入が伸び悩んでいる。そのことが、彼たちを麻薬に走らせたり、自殺する原因であるという。 だから、これは木庵の解釈であるが、トランプはこのような不満を抱いている白人労働者に受けのよい発言をして、人気を得ている。 これも木庵の勝手な憶測であるが、トランプはビジネスマンであり、しかもアメリカを代表するような大金持ちになったような男で、どうすれば大統領になれるかの、彼特有の勘のようなものがあり、まず予備選挙で共和党の代表になり、本選のときには、共和党支持者、もしくは民主党支持者に受けの良いような発言へと変更していくと思うのだがどうだろう。 それにしても今のところであるが、トランプのような人間が予備選挙ではあってもこれほどの人気を得ていること自身、異常でもあり、またアメリカの選挙民のレベルの低さを物語っている。 聞くところによると、アメリカ人の3人に一人は進化論を信じていないし、4人に一人は地球は太陽の周りを公転していることを知らないという。 このような無知の選挙民を抱えているアメリカで、トランプのような政治家が現れるのは別に不思議なことではない。 かつて、ルーズベルトのような狂った政治家を選んだアメリカ国民である。アメリカの若者を戦場に行かせて、多くの死傷者をだしておきながら、いまだにルーズベルトはアメリカのヒーローであることからも、アメリカの一般市民、それにそれを操る人たちの一般市民の程度の低さを考慮にした対応ということをトランプの選挙戦術から感じとれる。 一度、アメリカの公立学校を訪問すればよい。ほとんどの生徒が毎日遊びの延長のような勉強をして、最下層として生きていけるための技術を学んでいる。またそのことを親は文句は言わない。というのはアメリカではそれでもそれなりの生活ができるからである。 ところが、先にも述べたように白人労働者の収入は伸び悩み、フラストレーションがたまっている。 それにトランプの支持が高いもう一つの理由があるという、それはテッド・クルーズである。共和党の中で彼を大統領にすることに強く反対する人が多いいるという。そのために、クルーズではなくトランプを応援しているのである。 あるジャーナリストが冗談で言っている。「クルーズをいま席が空いている最高裁判官に選ばてよい。そうすると、残りの8人がだれも辞任するだろう」と。。それほどクルーズは嫌われているのである。 木庵は新聞を読まないし、テレビを観ないのでクルーズの名前は今回初めて知ったほどである。そこで勉強のために、彼のことをウィキペディアで調べてみた。 ウィキペディアの記事 ラファエル・エドワード "テッド "・クルーズ(Rafael Edward "Ted" Cruz、1970年12月22日 - )は、カナダ生まれのアメリカ合衆国の政治家。2013年よりテキサス州選出の上院議員。米国籍の他にカナダ国籍も持っていたが2014年に破棄している。 政治経歴 2012年にテキサス州から連邦上院議員選挙に出馬し、初当選。 2013年9月24日の午後に、オバマケアに反対する立場から、予算の成立を阻むため、21時間以上にわたる演説(フィリバスター)を行った。1900年以降では最長の演説の1つになっている。 2015年3月23日に2016年大統領選挙への出馬を表明している。所属しているキリスト教会(教派)は南部バプテスト連盟である。 主な支持母体は、ティーパーティー運動、キリスト教福音派、キリスト教右派。 2016年3月9日、2016年アメリカ大統領選挙から撤退したカーリー・フィオリーナ元CEOヒューレット・パッカードから共和党指名争いの支持を受ける。 政策 政策はキリスト教右派の影響を強く受けており、保守の中でもとりわけ過激な保守強硬派とされる。ティーパーティー運動の代表的政治家である。 自由貿易の促進 米国愛国者法の再法制化 死刑制度の存続を支持 銃規制に反対 進化論を否定 地球温暖化を否定 人工妊娠中絶に反対 国民皆保険制度に反対 均等税の導入 最低賃金の引き上げに反対 不法移民の合法化に反対 LGBT(同性愛・性的少数派)の権利確立への反対 マリファナ合法化に反対 障害者権利条約の批准を阻止 小さな政府と新自由主義を支持 イスラエルとの同盟強化 イランやキューバとの融和路線に反対 イスラム国に対して絨毯爆撃の実施を主張している シリア内戦等中東への軍事介入には反対 過激だということは分かるが、クルーズの考えが危険であるかどうかは分からない。「小さな政府」とは共和党の大事な政治綱領でよいのではと思うのだが、そんなに単純なことではないのであろう。 最後に最初に掲載した3月14日づけのTIME誌の表紙の写真と目の下に描き出されている4つの枠組について説明する。もちろん、この顔はトランプである。 左から、Bully(がき大将)、Showman(興行師)、Party Crashed(共和党を破壊)、Demagogue(扇動家) と全てチェックが入っている。つまり合格点である。そして一番最後の枠、「第45代合衆国大統領」にはまだチェックが入っていない。つまり未定であるが、その前のチェックポイントがあまりにも大統領として相応しくない項目なので、結局は当選しないということを言いたいのであろう。 トランプをヒットラーと同じだとする報道もなされている。仮にトランプが大統領になるとしてヒットラーのような専制主義者になり、アメリカを戦争に導くのであろうか。 そのようなことはないであろう。それより、トランプではなく、トランプよりもっと怖い得体の知れないごく一部の人間によってアメリカはコントロールされていて、トランプはたんなる、一時の操り人形であるように思うのあが、どうだろう。 写真:TIME誌の表紙とクルーズ ↓↓↓ ↓↓↓ https://history.blogmura.com/his_meiji/ ←(クリックはここ)ブログ村近代・現代史(日本史)。 ↑↑↑ ↑↑↑
|
木庵先生・パタティ
[ リスト ]




木庵先生の2016.3.16のブログから転載しました。
2016/11/9(水) 午後 4:05 [ わいわいがやがや ]