本日、NHKは午後8時から都知事選の開票報道を始めたが、番組が始まると同時に、『舛添・当選確実』を打ち出した。
せめて、番組が始まってからもう少したってから出しても大差あるまいと思うのに、『可愛げ』がない。
NHKの出口調査を元に発表しているものだが、その調査でも、舛添候補に入れている人は、せいぜい40%台であり、50%を超えているわけではない。
ということは、あわてて『当選・確実』を出すことは、東京都民の有権者の半数以上ががっかりするということだ。
視聴者の『満足度』を考えれば、そんなに急いで出す必要はないと思うのだが…。
それとも、NHKは安倍首相とか自民党、あるいは財界のために活動しているので、一刻も早く吉報を知らせる必要があるということだろうか?
実は、舛添氏の勝利は、この間からの新聞報道なども踏まえて予想していた。
だいたい、細川陣営の立会演説とか、個人演説会に行っても、(ここの記事には書かなかったが)無力感のようなものが、ときどき漂っていた。
ツイッター、フェイスブックなどの準備も遅れていた。
あるいはチラシも、内容に寂しいものがあった。
あれやこれやで、『なかなか厳しいものがあるな』と感じていた。
だから、正直言うと私は、細川氏よりも、宇都宮氏のほうが優位に立つ可能性がかなりあるなと感じていた。
それ以上に、厳しさを感じさせたのは、今日の投票率の状況である。
明らかに、投票率が低い(前回と比べて、10%以上低いということだった)。
もちろん、天候の問題もあるが、そもそも細川陣営は、無党派層だのみのところがある。
投票率が低い場合、一般に、無党派数が棄権していることが多い。
だから、もし今回、細川氏が宇都宮氏よりも票数が少なく、3位に甘んじているとしたら、それは低投票率も、敗北の要因の一つであったかもしれない。
実は、私は、今日の夕方、気分転換?のためというか、勝手に得票予想をやってみた。以前もやって、それをブログの記事か、コメント欄に書いた気がするが、どんな予想をしたか、忘れてしまった。
今日の午後の試算(もちろん、ほとんど根拠のないものである)では、こうだ。
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投票率50%、総投票数 500万
舛添氏 1位 175万(35%)
細川氏(または宇都宮氏) 2位 130万(26%)
宇都宮氏(または細川氏) 3位 120万(24%)
田母神氏 4位 75万(15%)
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ここでは、細川氏、あるいは宇都宮氏を2位にしているが、実際は宇都宮氏が2位になる可能性が高いと見ていた。
また、これは、実は最大限、舛添氏と2位、3位の候補の票数の差が出ないようにという感じのさじ加減により調整したものである。
つまり、一番良い状態でも、こんなものかなという予想であった。
私は、実は本日の低投票率で、細川氏の獲得票数は、ボロボロになってしまうのではと思っていた。
もちろん、田母神氏より少なくなることは(ほとんど)考えなかったが、100万票を割ってしまうということは、現状でも考えられる。
まあ、選挙というのは、こんなものだろう。
それに細川氏は、NHKを見ていたら(NHKは実に久しぶりに、原発の問題を政治の課題としてとりあげていた。負けたらこういう風に、原発問題を争点として取り上げるのだから、嫌になってしまうが)、『敗戦の弁』の中で、『取り組みの準備が遅れてしまったこと』を『マスコミ等の包囲により、自分たちの活動がほとんど取り上げられなかったこと』と並べて、しかも第一順位で『取り組みの遅れ』をあげていた。
だが、私は、今回細川氏が立ったことの意義は決して、小さくないと思う。
NHKの出口調査でも、投票の際に考慮した争点の2番目に『原発問題』があげられていた。
また『原発問題』を第一の関心事として投票した人たちの60%が細川氏に投票し、20%が宇都宮氏に投票していたという。
今後は、できたら『脱原発』だけでなく、『特定秘密保護法』など、日本が極めて危険な方向に進もうとしていることにノーを言うことも大きな課題として、少なくとも『2本柱』としたほうが良いように思う。
ただし、こちらは小泉氏などとの調整も必要であろう。
今回、細川氏が決起したことについて、一部では(共産党もそうだが)『年寄りの危機感の持ちすぎであり、別に最終決戦でもなんでもない』などとクールにネットに書いている人もいた。
たしかに世代によって、抱く感情はさまざまであろうが、細川氏、小泉氏のように70歳を超えた人間が、『自分の今の闘いが、自分が先頭で闘う最後の闘い』と思いつめることは無理からぬところがある。
(そもそも、そういう議論で、批判的な意見を言う人は、年齢がいくつのかたなのか、それが気になる。物事は、自分が何歳かによって、異なって見えてくる。若者の目に見える世界と、年寄りの目に見える世界は同じではない。)
それに、小泉氏にしても細川氏にしても、ご自身だけでなく、親とか祖父の体験・思い出があることだろう。
周知のように、細川氏の祖父の近衛文麿は元首相であるが、日本が戦争への道を進むのを止められなかった(いな、むしろ、それを促進するようなこともしてしまった)。そして、終戦後、GHQによって戦犯とされ、『東京裁判』で裁かれることを潔しとしないで(だったと思うが)、アメリカのGHQの軍隊が彼を逮捕しにくる直前に自決した。
細川氏が、今回決起したのも、そのような祖父のマイナスの体験を踏まえてのことであることは明らかだろう。
まだまだ若い人たちにとって、『闘いの場』はいくらでもあるように思えるかも知らないが、今回、細川氏の宣伝カーに乗ったりして、活動に加わった多くの人たちは、本当にこれが『最後の闘い』だという思いで参加した人も多かったことだろう(瀬戸内寂聴さんは91歳で活動に参加された)。その思いは、尊重すべきである。
それから、『闘いはいつでもある』みたいに言う人もいるが、実際は大衆運動というのは、大きな波を描くことが多いものだ。
一つの波が来て、それにうまく乗れない場合、次の(大きな)波は5年先だったり、あるいは10年先だったりするものだ。
そういうことを考えると、ただ『最終決戦・反対論』みたいなことだけを、唱えている人は、それ自体、当たり前すぎる話であり、じゃあ、あなたは運動の展望をどのように考えているのか、と問いたくなる。
これ以上、書いているとこちらも、マイナスな話を書いてしまいそうなので、やめておく。
ともかく、他人が勇気を持って立ち上がったときは、それを評価しながら、逆に、こういう展望があるよ、こういう闘い方もあるよと提示するのでなければ、あまり何も言ったことには、ならないという気がする。
安倍首相は、今回の結果にひとまずほっとしたことだろう。
だが、彼が『田母神陣営』をどう位置づけているのか、よくわからない。
また、私の予感では、舛添氏という人物も、ただ、安倍政権の傀儡のような役割で満足しているような人間ではないだろう。
彼なりに、東京において、電力構成の中の自然エネルギーの比率をあげていく政策をやるであろうし、またやらせなければならない。
また、外交政策との関連でも、彼はもともと孫文の研究などもしており、東京が都市間外交でソウルや北京と文化交流を拡大していきたいと言った気持ちもあるのではなかろうか?
そのようなものを、むしろ、『是は是』『非は非』の考えで、今日、安倍首相が進めている政策と乖離のあるものは、都民も積極的に応援していくことを考えても良いだろう。
そういう意味では、舛添氏は、自分の言ったことを実行しようとすれば、今後、安倍首相といくつかの面で摩擦が生じうることも覚悟で、進めていく必要があるのだろう。
とりあえず、以上が、現時点での感想だ。
あと、今回の選挙の実際の得票数が、どのようなものになっていくのか、見定めたいと思っている。
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