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福井・おおい町出身の小説家、水上勉さんと原発・・・・/毎日新聞

2012-08-28 08:54:26 | 社会
特集ワイド:福井・おおい町出身の小説家、水上勉さんと原発 依存深める故郷と、電気浪費の都市に「喝」

◇人間の六道の闇路が始まった

 もし故郷が原発の町に姿を変えたら−−。「飢餓海峡」「はなれ瞽女(ごぜ)おりん」などの小説で知られる作家・水上勉(みずかみつとむ)さん(2004年没、享年85)は、大飯原発4基が建ち並ぶ福井県おおい町の出身である。当初は原発問題との関わりを避けたが、晩年は向き合い、故郷に厳しい言葉を突きつけた。【戸田栄】
https://blogs.yahoo.co.jp/IMG/ybi/1/5a/fd/kaiserspecial/folder/1543655/img_1543655_51714908_0?20120527041523



体調不良で、猫ネタないので、イラストのみで・・・。

ブロ友さんのニャンコシリーズでも紹介しようかな!?
掲載希望の方いたら、すぐには転載できないかもしれませんが、
ご希望者いたら、どうぞ・・・


菅谷さん冤罪事件(足利事件)関係スタッフ


(字数制限のため、コメント欄に)


「メディア・ルネッサンス」時代到来!?


おそらく「政権交代」とともに、既に新聞広告費が、ネット広告に抜かれ、
リコール問題で、莫大なTV広告費を払っていたトヨタも宣伝費圧縮等で
既存の「記者クラブ」を中心とした大手マスコミがますます経営的に厳しくなり、
「メディア・ルネッサンス」の真っただ中に直面しているのかもしれません。

実際、今回の「検察追随」の小沢報道で、鵜呑みに信じてる国民も多いでしょうが、
ネットやツィッターの間では、うちのブログでもいっているように、ほぼ無罪濃厚の
西松事件に加え、今回の「不起訴」処分で、検察は
 自民支持者からは「不十分」で叩かれ、
 一部ジャーナリストに加え、民主支援でなくても、国民の中に
 「検察とマスコミ」へ「不信」の眼が注がれている


実際、体調不良であまりフォローしてませんが、石川議員保釈の際に、残り2名、特に「大久保秘書」も
保釈されているのですが、「不思議と」大久保秘書の保釈映像はほとんど映りません。

拘留中のため、延期されていた「西松公判」の残りは再開されるのでしょうかね!?
(でも、再開しても、「なぜか」ほとんど、報道されないかも!?)


次に、「日刊ゲンダイ」(週刊ゲンダイは「立花隆の緊急記事」にあきれ果てました)、
「週刊朝日」が検察に批判的ですが、ネットだと「インフォシーク」ですが、

内憂外患


というコーナーがあり、後で述べる大手マスコミと、報道姿勢、切り口等が違います・・・
(あっ、民主よりの人もいるので、その分は考慮して・・・。
でも、検察一辺倒のマスコミより多事総論的に咀嚼してみてみれば・・・)

 小沢問題についての検察会見を“リーク”する〜特捜OB郷原信郎
  http://opinion.infoseek.co.jp/article/750
 「特捜検察」幻想の終焉
  http://opinion.infoseek.co.jp/article/752/2
 国民の敵
  http://opinion.infoseek.co.jp/article/754

等、大手マスコミとは、かなり違う論調の極上コラムが多いようです
(皆さんもお勧めあったら、教えてください・・・)

あっ、コメントはインフォシークにログインしないと書き込めませんが、
普通に読むことは可能です・・・


たとえば、字数関係で今回は少ししか触れませんが、サンケイの社会部長、近藤豊和氏の記事、
「ほくそ笑むのはまだ早い」はひどかった(さすがに、反響が大きすぎたのか既に削除している)ようです

>「政治とカネ」では同じ流派なのに、これ見よがしの自民党議員ら。何の怨念(おんねん)なのか、古巣批判を執拗(しつよう)に続ける特捜OB。 テレビで「検察リーク」などとしたり顔のコメンテーターたち…。 事件周辺には「微分子」がまさにハエのようにたかっていた。 

2chじゃないし、仮にも大手マスコミですよ♪(の割に、なぜか、今回の世論調査発表なし!?・・・)


これに対して、江川さんのコラムは、検察に批判的な意見を体言しているのでは!?
(字数で一部削除するかも・・・。載せられるところまで)
 http://www.egawashoko.com/c006/000316.html


新聞の「説明責任」を問う



民主党の小沢幹事長は不起訴となった。石川知祐衆議院議員ら、小沢氏の元・現秘書ら3人は政治資金規正法で起訴された。その起訴の内容を見ても、「大山鳴動して……」という印象はぬぐえない。
 政治に多大な影響を与えて捜査を強行しながら、この結果。当然、検察に対して厳しい批判の声が上がっても然るべきだろうが、メディアのうえではそうでもない。

 新聞各紙は、
<ある幹部は「心証は真っ黒だが、これが司法の限界」と振り返った>(毎日)、
<特捜部は「有罪を得られる十分な証拠はそろった」として検察首脳との最終協議に臨んだが、結論は「十二分の証拠が必要」だった>(産経)、
<資金の流れ、依然謎>(読売)
など、小沢氏が限りなく黒に近い灰色だと印象づける論調が目立った。
 そして、
<捜査は、小沢氏側に巨額の不透明なカネの出入りがあることを国民に知らせた。その価値は正当に評価されるべき>(朝日)
と、今回の大々的な捜査を評価し、検察をねぎらった。
 そればかりか、
<ほくそえむのはまだ早い><”次の舞台”は「検審」>(産経)
と、検察審査会で処分がひっくり返されて小沢氏が裁かれることを期待したり、検察が捜査を続けて小沢氏失脚につながる法令違反を見つけ出すことに望みを託すような記事もあった。

(中略)

 ところが、『週刊朝日』が東京地検特捜部の捜査のあり方に重大な人権侵害、法令違反があると指摘した記事に関しては、どこのメディアも追いかけなかった。石川議員の女性秘書が、押収品を返還すると言われて地検に赴いたところ、10時間にわたって監禁され、小沢氏と石川議員の共謀について供述するよう迫られた、という内用だった。捜査中の事件は石川氏が議員になる前のことで、その秘書はまったく知る立場になかったのに、検事は恫喝的な取り調べを行い、子供を保育園に迎えに行く時間になっても返さず、「せめて電話をさせて欲しい」という哀願も受け入れなかった、とその記事は報告している。これが事実なら、大問題。ましてや、足利事件の菅家さんの再審の真っ最中で、警察や検察の取り調べのあり方が大いに問題になっている時期だ。なのに、なのに……
(中略)
 朝青龍の騒動の時の熱意はどこにいったのだろう。もしかして、日本のマスコミにとっては、検察が違法な捜査を行っているという告発より、朝青龍の騒動の方が大事なのだろうか?!?!?!?!

(中略)  
 
 朝日新聞も、テレビ朝日のサンデープロジェクトに出演した星裕編集委員など、マスコミ批判になるとムキになって反論していた。その様を見るにつけ、新聞の反応の方にこそ「ヒステリーに似た空気」を感じなくもない。
 
(中略)

 その結果、マスコミは検察の応援団としての役割を発揮した。
 新聞などに激しく叱責されて、民主党の議員も捜査批判をまったくしなくなった。鳩山首相も、あれだけターゲットにされた小沢氏自身まで、検察の捜査は「公正公平」などと言っている。メディアが検察批判を封じ込んだ格好だ。確かに与党が検察に圧力をかけることがあってはならないが、不公正だと感じたことを不公正と言うことも許されないというのはいかがなものか。
 検察批判は許されないという風潮の中、検察に圧力をかけるように見られたくないからと、鳩山政権は選挙の時にマニフェストで約束した、捜査過程の全面可視化まで動きを停滞させている。いくら何でも萎縮のしすぎだ。
  
 ただ、小沢氏が不起訴となって、「検察の説明責任」にふれる新聞も出てきた。
 朝日新聞は、検察の会見の主な一問一答を紹介。「言えない」「言わない」「コメントしない」「お答えを控えたい」……記者の質問に対する検察官がほとんどまともに応えない様子を伝え、<検察はどこまで説明責任を果たすべきなのか>と、実に遠慮がちに問うている。
 そうした問いをすることはいいだろう。
 だが、私としては、ついこんな問いを発したくなってしまう。
 「ところで、ご自分たちの説明責任はどうなっているのですか」
  
 検察が石川議員ら2人の起訴と小沢氏の不起訴を発表した記者会見に出席できたのは、朝日新聞など大マスコミで作る司法記者会(記者クラブ)だけ。しかもカメラを入れたいという要請も断られている。カメラの前で堂々と語ることができない検察をなぜ、批判しないのだろう。しかも、匿名で検察幹部が「心証は真っ黒」などと語るのを無批判に載せる。これはいいかがなものか。
 一方の小沢氏の記者会見は、フリーのジャーナリストなども参加可能で、カメラの持ち込みももちろん可。事情聴取を受けた後の会見は、インターネットで生中継されたりもした。その説明内容は万人が満足するものではないにしろ、検察と比べれば、はるかに開かれた対応をしている。なのに、そのことは伏せて、小沢氏が国民に説明することから逃げているようなイメージ作りをするのは、あまりにもアンフェアだ。検察はあくまで正義、小沢氏はあくまで不透明で閉鎖的というイメージ作りに、マスコミは大きな役割を果たしてきた。果たしてこれが、公正公平な報道と、報じている側は考えているのだろうか。

(中略) 

 記者たちは情報源である「関係者」に騙されて、間違ったネタをつかまされたのか。それとも記者たちが、「小沢のクビを取りたい」と思うがあまり、情報の真偽を判断する目が曇っていたり、独自の解釈を加えてしまったのか。あるいは、小沢氏がカルト以上に強烈なマインド・コントロールを秘書たちにかけているために、逮捕された3人は捜査を混乱させるためにわざと供述を二転三転させ、マスコミをも翻弄した、というのか。そうしたところは、ぜひとも聞いてみたい。
 新聞によっては、石川議員が小沢氏との共謀を自白したとする記事を大きく掲載したところもある。石川議員の弁護士は「完全な誤報」と主張した。なのに、その新聞では訂正記事は出ていない。いったい、あれは誤報だったのか、それとも弁護士が嘘をついたのか。どうか説明して欲しい。
 そうした検証をちゃんとやっておかなければ、近い将来、新聞はまた検察の応援団としての役割を担わされかねない。
 石川議員らの公判を、公正な形で報道してもらうためにも、国民が正しい情報を元に政治について論評したり判断したりするためにも、今、新聞の説明責任を問うておきたい。


TVだと、新聞ベースをそのまま報道することで、「責任回避」をしているのかもしれませんが、
コメンテーターが独自の情報、価値観等で賛成・反対は個別で、多様な意見のためにも、
いろんな意見があるのは悪くないけど、みのもんた等司会者が中立性・公平性・
「推定無罪」の原則を貫いてない場合、報道番組としてどうかと思う。


一応、そのような放送を見かけるたびにBPOへ意見送っています
 http://www.bpo.gr.jp/audience/send/index.html


新聞には「BPO」のような組織はないのでしょうかね!?



転載元転載元: たまーにブログ 7th シーズン

【首相の権力〜この国はどう決断してきたのか】:民主党政権の迷走、伊藤博文の滑走 
 
 ★明治国家の確立と時限爆弾(前編)
 
 1月24日、第180回通常国会が召集された。首相の野田佳彦は施政方針演説を「決断する政治」で切り出し、そして締めくくった。東日本大震災からの復興、税・社会保障の一体改革、TPP交渉と、目の前には日本の将来を左右する喫緊の難題が横たわっている。にもかかわらず、この国では決められない政治が続いている。
 問題の所在は政策以前にある。国家の基本的な意思決定すら果たせない現状だ。1990年代の冷戦終結・バブル崩壊から、戦後国家を長く支えてきた自民党政権は動揺し、2009年に歴史的な政権交代が実現した。だが、漠然と期待を集めた民主党政権は迷走を続け、日本政治の閉塞感は高まっている。民主党の政権担当能力、そして指導者の資質欠如といった要因もたしかにあろう。しかしそれだけなのだろうか。
 イギリスの哲学者トマス・ホッブズは、幻獣「リヴァイアサン」たる国家を人体になぞらえた。諸々の機関と国民との運命共同体である国家は、さながら生き物のようだ。常に激しい時代の変化に晒される国家は、その巨大な体躯の生存を図るべく多岐にわたる意思を決定する。であるならば、時代の変化に対応し続ける「意思決定システム」こそ生き物と呼ぶにふさわしい。
 そして、時代に応じてシステムに生命を吹き込んでいく責任を負っているのが、国家意思の最高決定権者である首相にほかならない。このシステムの機能不全を考えず、近年の首相の資質や政策を議論するだけでは閉塞感は打破できない。
 突破する鍵は日本政治における意思決定システムの歴史の中にある。世界でも異例だった自民党の長期政権は、強力かつ固定的な意思決定のルーティン化をもたらした。そこに過去を振り返る必要はなかった。システムが破綻したのであれば、それ以前の歴史から現在まで鳥瞰して様々な示唆を得ていくことが、将来の有効な鍵となるのではないか。
 この連載は、初代伊藤博文から現在まで、日本の首相が激しい時代の変化に晒されながら熾烈な権力闘争をくぐり抜け、自らが指導力を発揮できる意思決定システムを築かんともがいてきた様を描くものである。
 明治国家を築いた元老たちや戦後国家を復興した吉田茂を英雄視し、悲劇的な戦争を招いた東條英機や迷走を続ける近年の首相を断罪するだけでは、日本政治は前に進めないのではないか。彼らと意思決定システムとの葛藤の歴史に、ただ示唆を請うのみである。
 ■明治国家を滑走させた伊藤博文
 民主党政権が最初に迷走した一因は、国家の意思決定システムを躍動する生き物として捉えられなかったことにある。首相や政権与党という機関を身にまとう前から、ロクな診察もせずに手術内容を決定していた。国家戦略局や閣僚委員会の設置、事務次官会議や党政調会の廃止、政務三役の超過労働などだ。案の定、人工的な切除や移植で人体に拒否反応が続出した。
 他方、帝国主義の時代にあって、欧米列強の植民地とされず明治国家を滑走させたのは伊藤博文だった。そこに生命を吹き込んだのである。伊藤と言えば、1889年の明治憲法の制定における功績が良く知られる。だが、それ以前の1885年に内閣制度を創設して初代首相に就任し、明治憲法の制定に向け意思決定システムに道筋をつけたことは重要だ。
 それを理解する前に、まず明治国家が生存する条件を知らねばならない。その必要条件は、軍事力と財政基盤である。「富国強兵」という国家目標は、それを端的に表す。だが、両者を確立するには、安定した意思決定システムという十分条件が不可欠だ。
 では、安定した意思決定システムの問題となったものは何か。江戸幕府を軍事力で凌駕し「権力」を手中に収めても、それが「権威」に裏付けられなければ正統性は得られない。そこで明治国家が持ち出したのが、江戸幕府(将軍)の権力が蔑にしたと批判してきた、朝廷(天皇)の権威だった。
 しかし、「錦の御旗」で誕生した明治国家は、これで攪乱要因を抱えてしまう。天皇の権威が強すぎるあまり、権力の形成に制約が付けられたのだ。指導力を発揮すべく強い権力を形成しようとすれば、必ず「幕府的存在」の再来と糾弾される。
 このことは、明治国家を滑走させる際にも、明治国家を破綻させた太平洋戦争の際にも、最大の障害となった。伊藤はこのことを、的確に理解していた。というより、理解せざるを得なかったといった方が正確かもしれない。
 ■西南戦争と「維新の三傑」後
 もう1つ、具体的に問題となったものがある。明治国家内部の「権力の配置」だ。藩閥グループは、軍事力によって最初に権力を掌握した。薩摩では大久保利通、黒田清隆、長州では木戸孝允、山県有朋、伊藤など。だが、たかだか西南日本の2藩による権力の独占には、様々な勢力から正統性に疑問が投げかけられた。
 まず、明治天皇と側近たちの宮中グループである。時に岩倉具視も加わった。権威だけ与えて権力を掌握されたのでは江戸幕府と変わらない。若き明治天皇は自分が操り人形なのかと訝り、これに乗じた佐々木高行、元田永孚ら側近は「天皇親政運動」を展開した。一方、板垣退助、後藤象二郎らの民権派グループは、「有司専制批判」を掲げ国会開設を主張した。
 要は、2つのグループとも、「幕府的存在」批判を持ち出して権力の分け前を求めているのだ。今でも、権力の分け前や保持を求め「独裁」批判を持ち出す政治家は後を絶たない。
 権力の配置をさらに複雑にしたのが、1877年の西南戦争である。戦争終結で西郷隆盛ら士族層グループを鎮圧すると、国内軍事力の絶対的優位が確立した。だが、開戦直前、士族層グループが農民一揆と連動することを阻止するため、地租負担を3%から2.5%へと大幅に軽減していた。
 この17%の地租減税と莫大な戦費とが相まって、財政基盤に暗い影を落とした。明治国家は、天皇の「権威」の扱いと具体的な「権力の配置」をめぐり、深刻な混乱に直面していた訳である。
 以上の混乱は、初期の明治国家を支えてきた木戸、西郷、大久保の「維新の三傑」が、それぞれ病死、自決、暗殺と、西南戦争から僅か1年ほどで相次ぎ他界したことが背景にあった。この「維新の三傑」後の時代に、突如として矢面に立たされたのが伊藤だった。
 「斯くの如き威望の大臣(注:内務卿であった大久保)を失ひ候以上は・・・万一国家の禍乱是より生じ候・・・容易ならず」。
 伊藤が記した書簡からは、言いようもない不安が伝わってくる。深刻な混乱を重ね、生存すらままならぬ明治国家に、新しいリーダーとして安定した意思決定システムを築かねばならない。弱冠37才の伊藤にとって、不安に苛まれるのは無理もない。
 ■財政論争を巡る混乱
 西南戦争は、ただでさえ窮乏する明治国家の財政基盤を揺るがした。戦争翌年の国家予算6094万円の2/3に相当する戦費4157万円分が不換紙幣の発行と岩倉の借入で賄われ、基幹税収たる地租は開戦直前の減税で1000万円の減収となった。経済統計の未整備で酒税・タバコ税など間接税は脆弱であり、江戸幕府が締結した不平等条約で自主権がない関税の収入割合は3%だった。
 単純計算で3年後の財政赤字は7200万円に上ると予想され、国際収支の赤字、悪性インフレ、米価高騰で悪循環に陥った。そして、これらの戦後処理として激しい財政論争が巻き起こった。
 黒田や大隈重信は、5000万円の外債募集案を提起して積極財政による殖産興業路線の継続を主張した。だが、明治天皇ら宮中グループは、外債募集が欧米列強による植民地化につながるとして強硬に反対する。
 そこで、黒田は岩倉と地租1/4分の米納案を提起した。米価高騰のなかでは1050万円の増収だ。だが、地方豪農層を利益集団に持つ民権派グループは、実質的な地租増税案に強く反発する。
 結局、伊藤や井上馨の提起により、歳出削減で400万円、間接税の増収400万円などの健全財政路線が採用された。積極財政による殖産興業路線は転換され、世にも過酷な「松方デフレ」政策が始まった。
 3年間で2775万円の不換紙幣が整理され、土木費はゼロシーリングが続いた。この結果、デフレ恐慌で企業倒産や出稼ぎが相次ぎ、米価は下落し地方豪農層には激しい不満が鬱積した。一方で、インフレの安定と財政基盤の確立がもたらされ、円安と輸出促進による外貨獲得という好循環を迎えた。
 しかし、財政論争で浮き彫りとなったのは、「維新の三傑」後における意思決定の深刻な混乱だ。なかでも宮中グループは、たびたび政治介入して意思決定を覆した。自分たちの意思反映や情報が不十分と見るや、明治天皇は「御不快ノ御気色」であり、「議事サヘモ御決定ハムツカシク」と藩閥グループを威嚇した。
 この混乱は、宮中グループの「天皇親政運動」だけに帰するものではない。当時の意思決定システム自体に、構造的な問題が根差していたのだ。
 ■太政官制というシステムの機能不全
 意思決定の機能不全は、明治国家が採用していた律令制以来の太政官制にあった。朝廷の「権威」を前面に出したシステムである(図1)。
 繰り返し変遷していったが、大体、天皇の下に太政大臣(三条実美)、次いで左大臣(有栖川宮)・右大臣(岩倉)が存在し、その下に藩閥グループからなる参議、そして省卿が位置した。大体、参議は国務大臣、省卿は行政長官といったところだ。
 三条や有栖川宮に政権担当能力はない。宮中グループが多かった省卿は、最高意思決定機関たる「内閣」に参議と同列で参加し藩閥グループに攻勢をかけた。加えて、維新時に15才だった明治天皇は青年となって政治的に覚醒した。「操り人形」となることを警戒し、「内閣」臨御は1880年で120回を数えていた。
 貴族出身では例外的な政治能力を備えた岩倉は、ここに目をつけた。宮中グループが多数派の省卿に「内閣」の議事を紛糾させ、最後は示し合わせている明治天皇の「勅諭」で意思決定する。外債募集案の却下はこの策で実現した。
 たまらず伊藤は参議・省卿の分離案や兼任案を打ち出すが、佐々木から「二藩にいよいよ権力を与へるの政略と、天下の人心益々疑惑を来せり」との批判を浴び、元に戻された。宮中制度に手を付けようとすれば、岩倉から猛反発された。
 意思決定は暗礁に乗り上げていた。安定したシステムを築くには、宮中制度も射程に入れた太政官制の改革が不可避だった。要は、「権威」と「権力」の棲み分けである。だが、「権力」を奪われる側の明治天皇と宮中グループ、手強い右大臣たる岩倉を説得できなければ、伊藤の展望は開けない。
 苦境に立つ伊藤は、太政官制から合理的な内閣制度への改革に乗り出した。突破口は、藩閥グループの結束である。岩倉の米納案の阻止は、この結束の賜物だ。だが最大の突破口は、「権威」の頂点たる明治天皇である。
 結論を先取りすれば、明治天皇の「内閣」臨御は、内閣制度が発足した1885年で20回ほど、憲法制定後は年1回あるかないかに激減した。伊藤は、明治天皇の信頼を勝ち取ったのだ。その事態打開の契機こそ、「明治14年政変」の発生だった。
(敬称略、次回に続く)
■変更履歴
3ページ本文中「若干」は「弱冠」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。[2012/1/30 9:40]
 日経ビジネス 主要ニュース 経営・マネジメント   【担当:村井 哲也】  2012年01月30日 03:37:00 これは参考資料です。 転載等各自で判断下さい。

転載元転載元: 甘露寺喜八郎の時事探求! 『漂流日本、羅針盤はどこに・・・・?


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