ひとりぼっちの夜

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重たい火曜日

一人でいると、このあいだまで一緒だった相方のことを考えてしまう。
たぶん本人は納得していないだろう。
 
入所の当日、僕と施設職員と相方は、
施設内の談話室という部屋のソファーに座っていた。
そこへ相方の実家の人たちが到着し、「相方がいては話しがしづらいだろう」と、
別の職員がやってきて、相方を、利用者の集まっている食堂に連れていった。
 
実は、このときが、僕が彼女を見た最後の瞬間だった。
 
あっけなかった。
 
僕のくちからは、ハッキリしたことを告げていない。
「僕はもう、あなたの面倒を見れないから、今日からあなたは、
 ここの施設で暮らすんだよ。ごめんなさい。本当に、ごめんなさい」
僕は、この言葉を言えなかった。
 
本人は、食堂に連れていかれても、「夕方になれば迎えにくるよね」と
思っていただろう。
次の日も、次の日も、夕方5時半になれば、
僕が銀色のクルマで迎えにくる、と、思いながら待っていただろう…。
 
彼女を入所させて諸々の引継ぎを済ませ、僕が帰ろうとすると、
今回入所の件で尽力してくれた担当職員さん(男性40代)が、
出入り口まで見送ってくれた。
「hitoriさんが今までやってきた事に、少しでも近づけるように、職員みんなで
 精一杯努力しますから、hitoriさんは自分の人生進んでください」と言ってくれた。
 
僕は、「泣かない」と決めていたのに、もうダメだった。
彼女が病気になってからの19年は、あまりに長過ぎた。
涙が止まらなくなってしまい、思わず僕のほうから、その職員さんに握手を求めた。
「お願いします」それを言うのがやっとだった。職員さんも一緒に泣いていた。
 
 
今日は朝から、僕はこんなことを考え、重たい火曜日が始まったのだ。
僕は、この罪悪感を、どうやってつぐなえばいいのだろう。
 
最近になって、
「なにかのときはメールください」とアドレスを教えていただいたり、
「メール、夜中でもかまいませんよ」とご厚意で言っていただいたりして
感謝している。その気持ちがすごくうれしい。
 
でも、僕の抱えている悩みとか罪の意識は、あまりにもヘビー過ぎる。
悩みにはどうしても、ネガティブな要素が含まれているので、その言葉を
受け取った人にエネルギーを使わせてしまう。
 
だからこそ、精神科の医師やプロのカウンセラーという存在がある。
 
ネガティブな発言は、ことばの「矢」となって相手に刺さってしまう。
矢を放ったほうは、それに気づいたなら、一刻も早くその矢を回収せねばならない。
 
僕は、遠慮し過ぎているだろうか?
 
 
完全に一人になってから、僕は声が出にくくなった。
朝、職場に行って、なにか訊かれたときに答えようとすると、声が出ない。
発声しようとしても、かすれてうまくしゃべれない。
朝だけでなく、昼とか午後でも建物内で5mくらい離れたとこから声をかけられると、
その距離で届くほどの声が出ない。
思わず僕のほうから近づいていって、やっと通じる。
 
ストレスなのか?色々なショックが大きかったからなのか?
 
本当にこれで良かったのかな?
 
もとの生活に戻ってしまったら、僕は毎日、命を削りながら生活しなくてはならない。
やりたい事も出来ず、日曜日に自由に行動する事も出来ず、
自分をくすぶらせるばかりだ。
 
自分がしたい事、やりたい事があるのに、前に進めないのは、
命がけでくすぶっているのだ。
人生が思うように進まないあいだは、人生の何百分の一、何十分の一の時間を
費やして、命がけでくすぶっているのだ。
 
やっぱり、もとには戻りたくない。
そう自分に言い聞かせることにする。

ぼくの好きな先生

本日、2ヶ月ぶりの通院日だった。
 
先生には、今まで二人とも診察を受けていたので、
大きな変化があったことを報告した。
 
 
僕 「今月の1日、今まで通所していた施設に、正式に入所させました」
先生『あぁ、そうだったんですね。それで保護者はどうしたんですか?』
 
「向こうの親御さんに全部、権限を渡しました。僕はもう一切関係なくなりました」
『長かったですね』
 
「はい。病気になってから19年、面倒見ました」
『荷降ろし現象になってませんか?』
 
「一人になってから、映画観たり、自転車で走ったりしてたんですが、日にちが経ったら
 気が張ってるのが落ちてきて、なんとなく荷降ろしなんだなぁ、と感じます」
『今までね、あなた本当に頑張ったからね。これから一人で生きていくんだって
 自分を納得させていくのに、時間が掛かるかも知れませんね。6ヶ月とか1年とか、
 もしかすると2年とかね。自分で受け入れていかないとね…』
 
「あの…、仕事のこととか、自転車に乗ることとか、映画を観に行ったりするのは
 今までどおりやってても大丈夫なんですか?」
『そうですね、人は部屋に閉じこもってると、気持ちが段々傾いて(悪いほうに)くるから
 カラダが動かせるなら、活動していたほうが良いと思いますね。休養しながらね』
 
 
診察室では、こんな感じで話しをしていた。
本当に、一人で生きていくんだ、と自分で受け入れないといけない。
結構、しんどい(汗)。
 
先生はこんなことも言っていた。
『本来なら、生身の人間と話したり、こちらのことを聞いてもらったりするのが
 一番いいのでしょうが、あなたにはブログがあったから、ギリギリ持ちこたえて
 いたんでしょうなぁ』
 
たしかにその通りだ。
5年前にブログを始める決心をしなかったら、僕は今ここに存在していない。

放電

人は、いったんラクな方法を覚えてしまうと、
苦しいほうへは戻れない。
永年連れ添った相方を施設送りにしてしまい、
6月1日を境に、僕は全てのことがラクになったハズ。
たぶん、食事の支度も、洗濯も、身のまわりのこと全部が身軽になった。
 
精神科の先生が言っていた、
「肩の荷が降りたとき、うつがひどくなることがあります…」という言葉が気になる。
 
なんだか、気持ちの電池が切れてきた。
一人になってから2週間経った。
 
なるべく、悲しいことに支配されないように、楽しいことを考えるようにしてきた。
映画を観れば「おもしろかった」。
自転車で走れば「やるじゃん、自分」などと、一時的には気分が晴れる。
 
でも、そのイイ気分も2日ぐらいしか持続しない。
 
人は、自分のことを受け止めてくれる存在があったり、愛情を注いでくれる誰かが
いれば、こころは充電される。「また明日もがんばろう」と思える。
 
そんな対象がいなければ、電池は使いっぱなし、放電されたままだ。
二人で暮らしていたときからもそうだったが、仕事が終わって買い物を済ませ、
自宅に戻った時点で、僕はその日のエネルギーを使い果たしている。
一人になってからも、その感覚は変わらない。
 
自分自身、カラ元気でも、上辺だけでもいいから明るくしていれば、こころも
それにつられて持ち上がってくるのか?と頑張ってみても、なんだかさっぱりだ。
そんなに単純に、うまくはいかない。
 
はぁ。なんだか苦しい。
 
知り合いからメールがきても、「返信しなくちゃ」と思っていても、
文面を考えるチカラが残っていないこともある。
 
マイナスの思考回路になっているときは、どんなに取り繕っても
そのネガティブなものが相手に伝わってしまい申し訳なく思う。
 
一人で突っ張ってるのも、なんだか疲れてきた。
いろんなことが面倒くさくなった。
もうちょっと、なんとかならないか?自分。

一通のメール

最近なかなか眠れずに、夜中2時過ぎまで起きていたり、
TVを見ていて、午後10時前にいつのまにか眠っていたり…。
 
こんなことを交互に繰り返している。
 
しかたないか?
 
自分の人生で最大の別離を経験した直後だもの。
 
 
うつの人が、一番やってはいけないことは?
 
僕は失恋と別れだと思っている。
自分を全否定されたようなもの凄い喪失感。
 
抗うつ剤を飲み続けて6年。その後、クスリの服用を止めてから2年以上経っている。
おそらく僕は、初めから抗うつ剤は必要なかったのだろう。
 
冷蔵庫には、飲みかけて残っていた抗うつ剤が数週間分あった。
何ヶ月か前に、そのクスリは全部捨てた。
 
 
5月下旬のある日、1通のメールが届いた。
すでに6月1日の施設入所まで、カウントダウンに入っていたときだ。
 
20年来の顔見知りのMさんからだった。
僕が普段の生活で面識ある人の中で、唯一Mさんだけがこのブログを知っている。
僕が置かれている現状を理解してくれている。
 
メールの文面には、
僕にとって「自転車、車、映画は、いろんな意味で神様が与えてくれた
       ものだと思います…」と書かれていた。
 
僕は、「救われた」。と思った。
6月1日をさかいに、気持ちがどこまでも沈みこんでいく予感がしていたから。
ちょっとでも僕のことを気にかけてくれる人がいる、と思うと光が差した気がした。
 
僕は少し思いなおし、「次は○○の映画が観たい」とか
「今年は自転車で走りまくる」とか、頭のどこかで考えるようになった。
頭の全部が、悲しみや喪失感で支配されずに済んだ。
 
Mさんのおかげで僕は命拾いしたかも知れない。
ありがとうMさん。

寝つけません

自宅の部屋の中では、いろんなモノを捨てる作業の途中だ。
なんだか、なかなか寝つけないでいる。
 
彼女が施設に持って行ったのは、居室の収納スペースが小さいため、
必要最低限の夏服・冬服の着替え、クツ、最近買った女性ファッション誌数冊、
写真のアルバムなど。
 
施設に運び込めなかった荷物は、実家のお姉さんにあげてしまった。
ダンボールの中身は、彼女が以前着ていた「きもの」、フォーマルなコートとスーツ、
それに、お気に入りトム・クルーズ映画のDVDが7〜8本、ぬいぐるみ、バッグ類。
 
部屋に残っていたのは、彼女の使っていたクッション、座布団、
ペットボトルのおまけのストラップやフィギュアなど。それにゴハン茶碗、箸、マグカップ。
 
今度の、大型ごみ・燃えないごみの日に出そうと思って、段ボール箱に放り込んでいる。
僕の視界に彼女の使っていたモノがあると、いたたまれなくなってしまう。
 
男は、想いを断ち切るのに時間がかかる。
僕は、なす術がなく、こうしてブログに気持ちを吐き出すしかない。

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