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去年五月から始めたブログが今日で一年になる。
私がこのブログを始めたのは私と同じように定期的に滝行をしている人と情報交換をしたり、これから滝行をしてみようかなと思っている人に、滝場の雰囲気や情報を伝えられたら、と思ってのことだった。
私の通っている滝場は管理している寺院の僧侶による集団滝行講習、また他のグループの講習などで毎年800人以上の初心者が滝行を学んでいる。
こういう水行道場が都内にあるということが一般によく知られている、とは思わないが滝行に興味を持ってネット検索をすれば泊まりがけでなく、滝行の指導を受けられるところが都内にいくつかあるとわかるだろう。滝行を体験すること自体はそれほど難問ではない。
しかし、実際に指導を受けた800人のうちその後も滝行を続ける人がどれほどいるかというと私は80人を下回ると思う。多くの人にとって滝行は肝試しで一度すれば気が済むものなのだ。
そして残った80人の中で、ちゃんと集中した行ができるようになるところまで漕ぎつけられる人は8人いるだろうか。
8人いてもいなくても、自分がその中に入っていなければそんな人数は関係ない。多ければ多いほど自分もその後に続けるような気分にはなれるが、そう簡単なものではないだろう。
この四月から滝行のスタイルを変えていろいろ試行錯誤しながらやっている。迷走状態で自分に合った集中できる行のやり方を探しているのだ。
とにかく一年通して滝行ができますように、という去年の目標も私にとってはけして簡単だったとは言えない。でも今の集中した行という目標に比べればひどく簡単に思えてくる。というか去年はずっと続けていれば自然に集中した行ができるようになると甘く考えていた。
また滝行をしていると神社仏閣のイベントなどを楽しむ機会も増えるかと思っていたのも大ハズレで人出の多い催しや参拝客だらけの境内など、清々しい気分どころか違和感を覚えるようになった。私にとって清々しさの基準が滝場の門柱の中、滝から半径10メートル以内の空気になったからか。
今までの記事では私は滝場で滝水に打たれていれば行としていたが、それはもうやめる。他人から「お前のやっている行は間違っている。ただの水浴びだ」と言われても「あなたはあなたの行をすればいいでしょう」と言っておしまいだが、自分で納得のいかない行を行と言って通してもしょうがない。
私は日本の文学者のモニュメントの中で一番すばらしいと思うのは宮澤賢治の教えていた花巻農学校で、いまだに毎日生徒がチョークで連絡用黒板に「下ノ畑ニ居リマス 賢治」と書いているというものだ。作家に限らず宗教界の教祖にしても、こんな簡素ではあるけれど人の心に残るモニュメントを持っている人はそうそうはいないだろう。
私は賢治のような伝言黒板など持っていないし、かけておく場所もないが、このブログに
「滝ニ居リマス ひややっこ」
と書いて滝に行くのはどうだろう。月に10回滝に通えば短くて二時間、長くて五時間滝の中にいる計算になる。行をしているとは言わない。滝の下でひらひらも、はらはらも、きりきりも、くねくねも、にょろにょろも、ぬるぬるも、てらてらも、うるうるも、ふらふらも、よろよろも、ちゃらちゃらも、すらすらも、へらへらも、でれでれも、たらたらも、のろのろも、とろとろも、ゆるゆるも、けろけろも、ぷにぷにも、ころころも、もこもこも、ちりちりも、むらむらも、おろおろもせず、白い行衣でひとり静かに滝にいる。
そういう人に私はなりたい。
泣きごとをいうようなことは何もない。滝の顔を見ればうれしいし、「滝に打たれるってどんなもの?」と聞かれれば「ちょっと冷たいショートケーキ(カロリーゼロだ)を食べるようなもの」という気持ちに変わりはない。滝は楽しい。行き帰りの山道ではいろいろな生きものに会える。滝場では他ではお目にかかれないような人たちを見ることもできる。
画像は私が滝場に通い始めてからずっと眺めていた梅の木。あたりの梅がいっせいに開花する二週間前にばっさりと枝を落とされてしまい、本当にショックだった。
伐採されなかった梅は今気持ちよさそうな木陰を作る青葉の木になっているが、この梅の木はやっと小さな芽吹きが一つ出ただけだ。木に生き物の感情がわかるなら、月に10回「大丈夫だよ。いつも見てるよ」という私の声も聞こえていると信じたい。
これからも滝に会いに行く。梅の木を見守る。
この一年訪問者の皆さまには貴重なアドバイスをたくさんいただいた。自分の情報を伝えることより情報を寄せられることの方がこのブログのメインだったような気がする。本当にありがたかった。
この一年おつきあいいただいてありがとうございました。また一年よろしくお願い申し上げます。
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一周年記念として、「下ノ畑ニ居リマス 賢治」携帯ストラップお送りいたします(←ウソ。でもストラップは実在します)
2007/5/5(土) 午後 4:14 [ hitoribochi_no_yoru ]
1周年おめでとう御座います(^_^)/。あっという間の1年でしたね。行は厳しく辛いと感じるイメージが強いけど、楽しいとの思いは、最早醍醐の境地、苦を越えて中道の域に入ったということでしょうか。ならば、イベント会場と化した寺の境内に違和感を覚えるのも、その通りですね・・・。ますますのご精進を♪♪
2007/5/5(土) 午後 4:41
1周年おめでとうございます。お写真の枝は小枝チョコに似てますね。チョコでも食べて楽しい気分になってまた滝行頑張ってください。私もそろそろ健康ネタを再開しなければ。。。
2007/5/5(土) 午後 8:15 [ yoi*o_*0480 ]
一年間ご苦労様です。次は三年を目指してね。 「私ハ反対側ノ滝場デ修行ヲシテマス」今日、護国寺に行って来ましたが、スタッフに違和感を覚えたので灌頂は取りやめました。しかし砂曼荼羅は綺麗だった。。
2007/5/5(土) 午後 11:12 [ yur*k*mome*00* ]
一周年おめでとうございます。独特の語り口、小気味良くいつも楽しませてもらっています。この先、行はどうなるのかなって、また私自身もひややっこさんもどのようにこれから年齢を重ねていくのかなって、興味深深です。健康に気をつけて、精進精進。
2007/5/6(日) 午前 0:40 [ odo**rutera*ob*jo ]
ひとりさん、今の私には旅行に行くことなど考えられず、もう一度生まれ変わってからでなければできない贅沢ですが、できれば死ぬ前に一度小岩井牧場(でアイスクリームを食べる)と花巻農業高校には行きたいです。私の一生は生まれた病院から半径20キロですべて完結します。滝と一瞬行った外国は別ですが。
2007/5/6(日) 午後 7:39 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
Ren'ohさん、今の私にはどんな形のものでも行をすることなど考えられず、もう一度生まれ変わってからでなければできない難しいものですが、できれば死ぬ前に滝に打たれることで「一心」という自分の中にあるドロップを振り出したいと思っています。でも別に急ぐ理由は何もないんですが。
2007/5/6(日) 午後 7:50 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
よいこさん、今の私には甘いものを断つことなど考えられず、もう一度生まれ変わってからでなければダイエットなしでも体重を考えなくて済む人生はありえませんが、できれば死ぬ前に一度「やせて骨が目立つ」体になってみたいです。でもやせたら顔にシワができるのは勘弁してもらいたいんですが。
2007/5/6(日) 午後 8:07 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
ゆりかもめさん、今の私には「行ヲシテマス」と口にすることなど考えられず、もう一度生まれ変わってからでなければ言えない言葉ですが、できれば死ぬ前に一度自分にとって「行」といえるエクササイズをしてみたいです。でもエクササイズしたからといって何の進歩もないんですが。
2007/5/6(日) 午後 8:24 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
のりさん、今の私にはどのようにこれから年をとっていくのかなど考えられず、もう一度生まれ変わってからでなければいい年齢の重ね方など(イタくて)考察できませんが、できれば死ぬ前に一度誰かと一緒に年齢を重ねる人生になってみたいです。もしかしたら男性でなくて、みほとけでもいいのかも。でもできればホモサピエンスのオスがいいんですが。
2007/5/6(日) 午後 8:49 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
ひややっこさん、「祝ブログ一周年」\(^o^)/「つづけるコツ」は「やめないこと」153の記事をかいたあなたを、のべ8200人の訪問者が祝福しこれからも応援していますよ。「自分で納得のいかない行」でも続けることが「行」の第一歩。。これからも淡々と。。
2007/5/6(日) 午後 9:34
一周年おめでとうございます〜。いいタイトルですね。これからも楽しみにしてますよ。
2007/5/10(木) 午前 7:41 [ れんげ ]
一周年おめでとうございます。これからもお導きをよろしくお願い申し上げます。
2007/5/10(木) 午後 4:42 [ 森からの手紙 ]
ミルさん、参考文献などいろいろ教えてくださってありがとうございます。これからもスピリチュアルなことにうとい私にご教示ください。
2007/5/13(日) 午前 0:51 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
れんげさん、都内のお寺の催しについてブログからいろいろ教えていただいています。これからも仏教関係のことにうとい私にご教示ください。
2007/5/13(日) 午前 0:55 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
宮司さん、お体のこと本当に案じています。病気とともに歩むということ、耐えるのが苦手な私にご教示ください。
2007/5/13(日) 午前 1:09 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
「滝ニ居リマス ひややっこ」これだけでパワーをもらえます。遅ればせながら1周年おめでとうございます。これからも目に見えぬたくさんの豊かなものをお分け下さい。
2007/5/13(日) 午前 2:03 [ dewdew ]
ご挨拶が遅れまして申し訳ありません。一周年、おめでとう御座います。どんどんと代替可能・交換可能になっていく現代社会で、交換不可能な場所がひややっこさんにとっては「滝」なのでしょうか。交換不可能、ここにしかないもの、に囲まれた人生はステキかも知れないと夢想する次第です。これからも恙無くご修行が進みますようお祈り申し上げております。
2007/5/13(日) 午前 3:08 [ bao*gu*4 ]
dewdewさん、ありがとうございます。dewdewさんは私の福ぢからの師匠。これからもお手本見せてください。
2007/5/15(火) 午後 11:12 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]
baoさん、ありがとうございます。私はこれか滝にひたすら滝に通いますが、どこかの駅のホームででもbaoさんとすれちがうことはあるでしょうか。
2007/5/15(火) 午後 11:30 [ hiy*y*kko_t*ki*a ]