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2月13日、さいたまスーパーアリーナで行われたホイットニー・ヒューストンのライヴに行ってきました。 よく戻ってきてくれた。 このひとことに尽きます。 ドラッグ、夫からのDV、そして離婚など長い長い低迷期を乗り越えてカムバック。 ニューアルバム"I Look To You"を引っ提げてのワールドツアー。 まさに14年ぶりの来日。 オープニングでホイットニーの姿が目に入ったとたん、ひよは不覚にも泣いてしまいました。 彼女が乗り越えてきた艱難辛苦、失ったもの、そして取り戻したものの重さを思うと泣けてしかたなかった。 正直に言うと、パフォーマーとしての彼女にかつての輝きはありません。 バックコーラスやダンサーや演奏に助けられた感は否めない。 声はかすれ、高音は伸びず、時々せき込み、ちょっとつらそう。 それでも彼女が「取り戻した」何かが新たな輝きを与えているように感じました。 それは「ドラッグもお酒も離婚もあった。歌えない時期もあった。 でもそれをひっくるめて私なの。過去があるから今の私がいるの」というような 言外に込められたメッセージだったのかもしれません。 言うなれば、かつての栄光に浴した彼女はみずみずしいぶどう。 そこから様々な日々を超えて出来上がった今の彼女はワイン。 まだ「極上の」とは言えないけど、いずれとてもいい味を醸し出す予感がある。 そんな感じかな。 ライヴの中で「ここからが一番好きなパートなの」と言って、彼女は神に捧げる歌を歌いだしました。 そのパワフルなこと! まるで教会でゴスペルを聴いているような錯覚に陥りました。 しわがれ声だったり、呼吸が荒かったりしたけど、なんとも神聖でプライベートな時間。 きっと彼女は長い年月を経てそれでも神に守られている自分を知り、 また、自分の歌声は神に届くと知っているのでしょう。 その長い祈りの中で彼女はマイケル・ジャクソンを悼み 「あなたがいなくてとてもさびしい」と天を仰ぎました。 ひよはまた泣けてきて、神様、ホイットニーを返してくれてありがとう、と思いました。 ホイットニーが音楽シーンから遠ざかっていた長い間、ひよもまた彼女のことは忘れていました。 だけどライヴでは自分でも驚くほど昔の曲を覚えていて、 ずいぶん聴きこんでいたのだなぁと懐かしく思い出しました。 誰かの復活に立ち会えるなんて、とても幸せ。 今までに感じたことのない感動と幸福感に包まれて帰ってきました。 彼女のニューアルバムには賛否両論あるようです。 それでもあの枯れた感じ、失われなかったパワーの発露、ひよは大好きです。 興味のある方はぜひ聴いてみてください。かっこいいよ。
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