賭人がゆく

港澳(香港、マカオ)往来25年、人生如賭博。

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※ 香港・『蘋果日報』の「和平中」サイトで、ライブ映像を配信中!
 
【雨傘革命】
公正な普通選挙の実現を求めて授業ボイコットを決行した香港の学生たち。彼らが政府庁舎のある金鐘(アドミラルティー)に集まり、それに呼応した民主派の市民、さらに座り込みの中学生たちが警察に逮捕され、また「催涙弾」で酷い目に遭っている状況に義憤を感じた多数の一般市民が自発的に集結し、
 
・国際金融街の中環(セントラル)
・香港政府総本部のある金鐘(アドミラルティー)
・香港警察本部がある湾仔(ワンチャイ)
・香港島最大の繁華街・銅鑼湾(コーズウェイベイ)
・九龍半島の大型繁華街・旺角(モンコック)
・観光で有名な九龍半島の繁華街・尖沙咀(ちむさーちゅい)
 
上記の各所を占拠している・・・というのが102日夜までの状況である。
 
イメージ 1
蘋果日報10/3動画サイトより、銅鑼湾占拠の学生さん)
 
公正な普通選挙実施を求めるための、元々の行動計画は「佔領中環」略して「佔中」(金融街セントラル占拠)だった。しかし様々な予測外の出来事が積み重なった挙句に、民主派、香港政府、北京政府の三者三様の予想とは異なる展開が生じているのである。
 
例えば学生連合が要求している「梁振英・行政長官の辞任」は、ハッキリ言ってどうでもいい話。また民主派学者と政党関係者が計画していた、統制のとれた「佔中」(金融街セントラル占拠)ではなく、現実にはリーダー不在のまま自発的に集まった数万〜数十万人の一般市民が予想以上に秩序ある行動をとっている事に、香港政府と北京政府は衝撃を受けている筈である。
 
そして10303:00現在、香港警察が再び市民の前に姿を現わし始めた。
 
928日夜に警察が行った胡椒スプレー噴霧と催涙弾の投擲が再現される可能性もあるが、それよりも強力な「放水車による高圧放水」が実行されるかも知れない・・・ことは929日エントリーで書いた通り。
 
「雨傘革命」というタイトルは催涙弾攻撃から身を守るために皆が傘を広げたことに由来している。しかし放水車相手ではアッと云う間に蹴散らされてしまうだろう。
 
前に書いたように、高圧放水は直撃を受けると相当のダメージを受けてしまう代物。4年前にマカオのメーデーデモでデモ隊とマカオ治安警察部隊が衝突したときに警察がこれを使い、負傷者多数が出たのを私は目撃している。
 
胡椒スプレー噴霧&催涙弾VS高圧放水、体験的には放水車攻撃が最強と感じているが、どうであろうか?
 
そこで参考までに、旧産経イザ!ブログ(既に消滅)で書いた、201051日のマカオ流血デモレポートの「復刻版」を以下に再掲してみたい。
 
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【激突マカオ流血デモ】まさに市街戦、負傷43
 
イメージ 2
(マカオ最大手紙・澳門日報(5/2)一面トップ。上海万博が吹っ飛んだ。)
 
51日正午過ぎ、マカオの労働組合10団体が主催したメーデー集会が中国広東省・珠海市との境界に近い市内北部の祐漢公園、三角花園で開かれ、午後2時半にデモ行進を開始した。参加人数はざっと見て千人ほど。もっとも途中で合流したり、一般市民も混じったりで、千五百人以上の規模になっていた。
 
イメージ 3
 
一昨年のデモにも私は参加したが、今回のデモ開始前の雰囲気は一昨年よりも緊迫感が欠如しているように見受けられた。所々でたむろしている人々が何かに熱中しているので覗いてみると、中国将棋を指していたり。
 
イメージ 4
 
公園内に大音量で流れているのは中国国歌、翻っているのは五星紅旗(中国国旗)。そしてデモ隊の多くが掲げていたのも中国国旗。まるで中共の御用メーデーのようだった。 
イメージ 5
 
ところが最初は粛々と開始されたデモ行進の雰囲気が一変したのは、有名なドッグレース場横を通過して「美副將大馬路」との交差点に差し掛かった辺りである。行進ルートをめぐって警察とデモ隊先鋒とが揉めている。
 
後で判ったのだが、到着点であるマカオ半島南部の政府總部(マカオ政府庁舎)への政府側が計画したルートは「提督大馬路」から「美副將大馬路」に左折し、「東望洋街」〜「水坑尾街」と南下。交通量が比較的少なく、またアピール度も低いルートである。
 
一方、労組側が政府に提示していたルートは「提督大馬路」をそのまま南下し、「沙梨頭海邊街」〜内港沿いに進んでマカオ観光・商業の中心である「新馬路」を通過、政府總部に到るというものだった。当然、交通量も多く、またデモ行進のアピール度も強烈である。
 
揉めていたデモ隊先鋒は警察の制止を振り切って、自らの主張するルートへと動き出した。後続の一部団体は警察の誘導に従って左折していたが、大半はそのまま直進していた。
 
デモ隊が「沙梨頭海邊街」に進入した先で待ち構えていたのが、連絡を受けて出動したマカオ治安警察隊(日本の機動隊に当たる)の大集団だった。鉄のフェンスをバリケードとして設置し、行進を阻止しようとしている。
 
衝突のきっかけが何だったのか私には判らなかったが、この後の展開はまさに市街戦そのものだった。デモ隊は中国国旗を振りかざして(!)治安警察隊に竹ざおで殴りかかった。投石を始める者もいる。警察隊はバリケードの内側に後退したが、デモ隊はバリケードをひっくり返した。
 
イメージ 6
 
(香港英字紙大手、A SOUTH CHINA MORNING POST (5/2)一面トップ)
 
すると警察隊は催涙弾ならぬ胡椒スプレーを噴霧し始めた。騒然とする現場に出現したのが、警察の「放水車」である。たちまちデモ隊が蹴散らされてゆく。
イメージ 7
 
これも後で判ったのだが、負傷したデモ隊や新聞記者は皆、この放水の直撃を受けて血だらけになったようだ。そしてこの光景、どこかで見たことがあると思ったら、そう、中学生の頃によく目撃した学生紛争や成田闘争の情景に似ている。
 
イメージ 8
(香港の新聞大手・蘋果日報(5/2)一面トップ
 
私は香港に戻らねばならないので現場を後にしたが、深夜のTVニュースによると怒ったデモ隊の一部は深夜まで警察と睨み合いを続けていた。
 
最終的な負傷者数は警察32名、デモ隊とプレスの負傷11名、合計43名(41名説もあり)。警察側の負傷者はデモ隊の投石や竹棒・旗竿で叩かれたようである。そして翌2日には、デモ発起団体の一つ「澳門工人民生力量聯合工會」理事長の李少坤氏が“傷害罪”で逮捕された。流血の惨事に加えて逮捕者も出たのは3年ぶり。
 
2007年の流血デモでは香港の民主派議員がデモ参加者を煽動していた。しかし彼らは昨年からマカオ入境を拒否されており、今回は反政府・反中共的要素が薄かったにもかかわらず、またまた騒乱デモとなってしまった訳である。
 
● 上に掲載したとおり、香港・マカオのTVは5/1夜から翌日昼までのトップニュースが、このマカオ流血デモ詳報。新聞各紙も多くが一面トップで報じており、中共の国威をかけた上海万博のニュースが完全に吹っ飛んでいた。
 
理解できないのは、日本のメディアがこのマカオ流血デモに関して詳報を出していない事である。
 
これは田中角栄訪中後の日中国交回復後に、中共と日本の報道各社との間で取り決められた「日中報道協定」で、北京に駐在できる代償として中国に都合の悪い報道はしないという事項を日本マスコミ各社がいまだに守っているためであろうか。
 
中国政府に都合の悪い出来事はあまり報道されておらず、また中共の検閲を恐れてか自主規制している観さえある。酷いのになると、中国政府を擁護する方向へ誘導しようとする論説を出したりする。これは国内報道でも同じで昨年来、民主党に都合の悪い出来事は極力矮小化して報道する、もしくは無視するという姿勢が続いていることからも明らかだ。
 
我が国は表向き「言論の自由」が保障されている事になっている。またほとんどの国民もそう思い込んでいるようだが、それは真っ赤な嘘なのである。
 
● マカオにおける今回のメーデーのテーマは失業問題と外国人違法労働者問題、地価高騰と住宅問題が中心で、特に元々のマカオ籍住民に仕事をよこせという主張が強かった。
 
イメージ 9
2008年メーデーデモの一コマ。画面右のプラカードに注目)
 
そこでマカオ政府は三年連続でメーデー対策として派錢、つまり臨時給付金をこの時期に交付している。
 
これは2007年の大型流血メーデー(治安警察が発砲し負傷者多数)で内外から非難を浴びて懲りたマカオ政府と中共指導部が、住民懐柔策として繰り出した政策だが、カジノ収入の激増による豊富な財源をバックに年々増額されてきた。
 
同じばら撒きでも日本の「子ども手当」や「高校無償化」などのバラ撒き財源は、元々が国民自らの税金。総額はともかく、ちんけなやり方の買収策でしかないし、貰って有難がる奴は馬鹿である。
 
しかしマカオ政府の給付金の源泉は、“賭王”スタンレー・ホー氏率いる地元カジノグループや、ウィン、サンズのラスベガス勢、香港勢、オーストラリア勢などのカジノ企業。その税収を住民にバラ撒くのだから、まさに国家権力による住民買収といえる。
 
度々書いているように、中共は農村部や小都市部で頻発している住民一揆に手を焼いているが、更に恐れているのは大都市住民の“叛乱”である。それに加えてマカオ、香港は「一国両制」(一国二制度)の特殊地域。
 
中共にとって建国以来の野望である台湾併合のための餌、「一国両制」が上手く機能していない事が証明されてしまっては、面目丸潰れどころの話ではない。抑圧している東トルキスタンやチベットの人々だけでなく、中共支配下の各地の民心が離反し、反政府活動が頻発する可能性もある。
 
「一国両制」を阻害する要因を金で解決できるのなら、なりふり構わず…というのが、中共とマカオ政府の発想だ。
 
ところが中国の格言に曰く、「上に政策あれば、下に対策あり」
 
マカオの人々は金を貰ってなおかつ、政府に対して実力行使を行うという恐るべき「したたかさ」を実際に発動したのである。
 
今回の衝突で感じたのは、どうもマカオ政府と中共が住民を舐めていたのではないか、という事であった
 
・「派錢」(臨時給付金)の増額効果に期待しすぎた。
・昨年、一昨年と労組側がおとなしかったのは、その効果という誤判断。
・上海万博という国家イベントと同一時期なので、一昨年の北京オリンピックの時と同様に労組側が自粛するだろう、という甘い読み。
 
これらが積み重なった結果、衝突という事態を招いてしまったのである。
 
● 翻って我が日本国であるが、民主党政権は選挙対策として財源も覚束ない諸政策を実行し、道路建設など公共工事への資金配分をもって一種の買収策としている。その一方で公約破棄の高速値上げなど、選挙民を馬鹿にしまくって何ら恥じる姿勢もない。これはひとえに、私たち日本国民が国家権力の横暴に対して大人し過ぎるからなのである。マカオのような「したたかさ」が欠如している。
 
たまたま流血デモの現場にいて、その熱気にあてられたせいもあるだろう。しかし私は、以前からの繰り返しになるが強く主張したい。我々日本国民も民主党政権の愚策「子ども手当」など、貰うものは貰いながら民主党に“NO!”を突きつける、そんな「したたかさ」を身に付けたいものである。
 
(注:この記事は201055日に書かれたものです)
 
(ご参考)
2007年のマカオ治安警察による発砲事件については、日本会議の
「草莽崛起 PRIDE OF JAPAN2007522記事、
「マカオ流血デモ事件が意味するもの
 
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武器を集めろ!

2014/10/3(金) 午後 8:47 coffee 返信する

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