賭人がゆく

港澳(香港、マカオ)往来25年、人生如賭博。

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「世紀戰艦大和號」(原題・「男たちの大和」
 
昭和20年4月1日に沖縄侵攻を開始した米軍に反撃するため、帝國海軍は4月6日『菊水一号作戦』を発令した。海軍は沖縄を取られれば終わり”という認識から、可動特攻機の殆どを投入している。同時に、呉軍港に停泊していた第二艦隊の旗艦『大和』と軽巡洋艦『矢矧』以下の第二水雷戦隊(駆逐艦8隻)にも、沖縄への特攻作戦「天一号作戦」の一環として、水上艦艇単独による出撃が命ぜられた。
 
しかし航空支援の無い無謀な出撃命令に納得できない第二艦隊司令長官・伊藤整一中将は、「部下を犬死させる訳にはいかない」と反対する。その命令を伝えに来た聯合艦隊参謀長の草鹿龍之介中将も、出撃命令が自分の不在時に決まってしまった物だけあって、言葉にまるで説得力がない。
 
窮した草鹿中将が発した言葉が
「要するに一億総特攻のさきがけになって頂きたい
 
これで伊藤長官も「それならば、わかった」と承諾して『大和』は出撃するのであるが、伊藤長官は「一億総特攻」という言葉に、『大和』特攻が作戦を越えた民族の大義に繋がることを感じ取ったに違いない。
 
そして4月7日、戦闘機の援護の無い第二艦隊は米軍機多数の集中攻撃を受けて、『大和』、『矢矧』、駆逐艦4隻が東シナ海に沈んだ。
 
PHP研究所の歴史雑誌「歴史街道」では頻繁に戦艦『大和』に関する特集を組んでいて、『大和』生き残りの方のインタビュー記事もある。心を揺さぶられるのは、多くの方がこう述べておられることだ。
 
「沖縄を救うことができず、申し訳なかった」・・・と。
 
この『大和』沖縄特攻を描いた日本映画「連合艦隊」「男たちの大和」は香港でもDVDが発売されており、時折TVで放映されるなど、結構人気が高い。単に戦争・アクション映画人気によるものだけでなく、『大和』の沖縄特攻という史実そのものが共感を呼ぶところもあるようだ。
 
特に前記の伊藤長官が『大和』特攻を承諾するくだりが共感を呼ぶようで、知人曰く、古典になぞらえると『史記・刺客列傳』「易水歌」を彷彿とさせる由。
 
シナの戦国時代、強大となった秦によって北方の燕が圧迫されていた頃、秦王の政(後の始皇帝)暗殺を計画した燕の太子・丹は、燕の処士・田光の食客となっていた荊軻に決死の暗殺を依頼する。
 
快諾して匕首一つで旅立つ荊軻を皆が見送った際に、荊軻が歌ったのが、この「易水歌」である。
 
風蕭蕭兮易水寒,壯士一去兮不復還
(風 蕭蕭として易水寒し ,壯士ひとたび去りて 復た還らず)
 
また荊軻は元々衛の国の人だが、太子丹や田光への「士は己を知るもののために死す」という義と、大国秦の横暴に対しての抵抗から、心意気一つで決死行に赴いた。
 
『大和』といい荊軻といい、いずれも「義」のために、生還を期し得ない決死行に敢然と赴くという情景が、日本人だけではなく華人系のメンタリティーをくすぐるのだろう。
 
「男たちの大和」の香港版「世紀戰艦大和號」の解説文も奮っている。
 
「可是這次海戰中,聯合艦隊事實上已經土崩瓦解。而大和號既沒有飛機護航,也沒有回程燃料,為了保衛國家,大和號和它的船員們懷著守護國士的決心,起錨迎來它最後一次悲壯的拼死決戰……」
 
10年前の平成17年(2005年)に「男たちの大和」が製作・上映された当時は、香港やシナ本土でも「日本の右傾化を助長する」云々から始まり、極め付きは広島県尾道市の『大和』原寸大撮影セットに対して、中国外交部が「日本軍国主義の復活を象徴している」云々と頓珍漢なコメントを発表するなど、否定的コメントばかりが目立っていた。
 
しかし現実には、「男たちの大和」や「硫黄島からの手紙」のDVDが売れていたという状況で、華人系が何でもかんでも反日かというと、決してそうではない。「知日派」「親日派」を増やすという意味で、映画という切り口から入るのも有効な手段といえる。
 
実は「反日」の最大の発信源は、反日日本人と在日の中共系シナ人学者、反日朝鮮系人士である。
 
香港に於いても例外ではなく、書店に並んでいる反日書籍もほとんどが上記の連中によるものである。これについては稿を改めよう。
 
(※)初出2007109日付け産経イザブログエントリー(既に消滅)を改題、加筆。
 
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