「恋愛物語の作り方」をコツコツ読んでいます。次作品の為ですね。
半分読みましたが、大いに役立ちそうです。基本を身に着けられるだろうし、応用できると思います。
さて、恋愛ものと言えば、大いに苦手なジャンルでもあります。
ですが、去年のヤングシナリオ大賞では、高校生の恋愛物語で、一次通過したのですので、まあ書こうと思えば、かけるのかなあと思いましたが。で、「恋愛物語の作り方」を読み終え、一次だけ通過した作品に、どこが足りなかったか読み返し研究してみるつもりです。
又、以下に掲せたシナリオは、恋愛は知ってても、書き方の知らなかった初期(大阪シナセンに通っていて、確か6番目に書いたテーマ「死」)の作品です。新井一賞をとった同じゼミ生君にもっと、ガーっといけと酷評されたりとかか、先生にラスト良くわからないと言われた作品ですが(笑)。どんだけ苦手か分かります。名前の付け方もまあ、適当。今、ブログに載せてみようと思ったのは、「恋愛物語の作り方」で書かれている基本がどれだけ含まれていたのか、それを検証してみる第一歩とおもったからですが(恥ずかしい)、読まれた方、感想あれば、どんどんコメントください。
参考)脚本・シナリオブログ村
「月夜のコンクール」
人物 前田 浩(18)高校生
吉村 香(18)高校生
医師
観客A・B
①病院・診療室
医師と向き合わせに座る香(18)の後ろ姿。ややうつむく様子。その表情は見えない。
医師「早く手術をすれば何とかなる。気を落とさないように。ん・・・?一体どうしたんだい君?」
香、その顔があらわになる。
美しい顔立ちである。
たじろぐ様子もなく、微笑みながら、
香「気を落とす?そんな気を遣わなくたって」
怪訝な表情の医師。
②浩の部屋(夜)
扇風機が回っている。
浩(18)が、大の字になって畳の上に寝そべり、額から汗が噴出してる。
天井を見て、何か集中している様子。
すると、徐々に鈴虫の鳴き声が大きくなってくる。
浩「5匹か・・・。」
鳴く虫の数を数え、暑さを紛らわそうとしていたのだった。
浩、がっと起き上がり
浩「大体クーラーもねえのかよこの家はよ。・・・ちぇっ、コンビニでもいってくるか」
③コンビニ(夜)
雑誌コーナーの浩。成人向けコーナーの雑誌を覗き込んだりしている。
浩「(ビニールで見れねえよ・・・何か面白い事ないかな・・・。大体オレには目的ってのがないんだよな。わかっ てるよそれ位。はああ、彼女でもいたらなあ・・・これ、買っちゃおうか」
鼻の下を伸ばす浩。
浩「え!1500円って、高けえ・・・」
④川の土手の歩道(夜)
エロ本の入ったコンビニ袋を手に、ダラダラ歩く浩。
急に、近くでバイオリンの音がする。
驚いて、あたりを探す浩
浩「え!、こんなところで何だ!?」
浩、川のほとりでバイオリンを弾く人影に気付く、そして罵声を浴びせかける。
浩「こら、へたくそ!」
人影、振り返る。バイオリンを弾いていたのは、香である。
香「(浩の顔を見て)フン、バカ面して!」
浩、美しい顔立ちの少女であったことに驚き、顔を赤くして
浩「え・・・あのその」
浩、うろたえて、香に近づこうとして、再びひっくり返る。
香「ハハハ、ざま見ろってのよ。へたくそかどうか聞いてみるといいわ」
浩に背を向け、バイオリンを再び弾く。
美しい旋律とともに、香、満月の光に照らされる。
川面が月の光で、キラキラと輝く。
× × ×
香、曲を弾き終わり、帰ろうとするが、土手でひっくり返ったままのの浩に気が付く。
香「あんた、何?まだいたの。それに、泥だらけになって」
バカにしたように笑いながらしゃべる香
浩「あ、いや、今のは上手だったなあと思って夢中で聞いちゃった。さっきは悪かったよ」
浩、エロ本が、袋から出ているのに気付いて、慌てて袋に詰め込み、逃げる様に
浩「・・・あ、それじゃあ」
香「ちょっと!今のは上手かったって?どんな風に!?言ってよ!」
浩に近づく香
浩「ああ、最初は、その・・・重たい感じがしたけれど、だんだんそうじゃなくなっていったよ」
香「へえ、耳いいじゃない。ねえ、君暇でしょう?(浩の持ってるエロ本を見て)ねえ(笑い)私の事手伝ってよ」
浩「手伝うって一体何を!?」
⑤浩の部屋(早朝)
鏡に向かい、髪型のチェックなどをしながらニヤニヤしている浩。ご機嫌である。
浩「ま、こういう時はいずれ来るはずだと思っていたよ」
⑥川辺
一転して不機嫌な顔の浩
浩「かんべんしてよ、もう。毎朝6時・・・何べんやっても変わんないじゃないか。もう昼だし、暑いし疲れたよ」
演奏を中止する香。
香「ごめん、今の所、もう一度だけ。どうしても次のコンクールで大賞取りたいんだ。だからお願い、付き合って」
浩「一体、どうしてそんなに、執着するんだよ。去年準優勝だったんだからよかっただろ」
香「あんたなんかに言ったってわからないわ」
浩「何様だよ!人に頼んどいて・・・オレ、もう帰る」
去ってゆく浩。
⑦香の部屋(夜)
机に向かい考え事をしている様子の香
香「・・・悪いこといっっちゃな・・・」
机の隣には、小さな仏壇があり、両親の写真が立ててある。
ふと写真を見てつぶやく香
香「人間、いつかは死ぬんだ。だから私は何ともない。でも生まれた以上、何かをなしとげるんだという父さんの いうとおり、父さん母さんが死んでからも頑張ってきたわ。寂しかった。でも、もうすぐ会える。それまでは、頑張 る」
⑧川辺(早朝)
快晴。楽器を抱えた香が歩いて来る。
浩が既に来ている。
浩「遅い!」
香「(ハッとして)どうして・・・。あんな風に言ったのに」
浩「(照れる様に)何もする事ないし、暇だから・・・」
顔を赤らめ。微笑み返す香。
バイオリンを弾き始める香、美しい音色が奏でられる。
⑨川辺(別の日)
どんより曇った朝。
浩が腕時計を気にしている。
浩「今日はどうしたんだろう?」
⑩病院・病室内(夜)
ベッドに横たわる香に話す医師
医師「どうして、ちゃんと治療を受けなかったんだ。今日から入院してもらうからな」
香「・・・」
無表情で天井を見つめる香
× × ×
枕元に飾ってある両親の写真を見つめている香。
香「ごめんなさい。コンクールまではもたないかもしれない・・・。お父さん許してくれるかな。香は頑張ったってい ってくれるかな・・・」
悲しげに微笑む香
と、病室に息を切らし、汗だくになって勢いよく入って来る浩。
浩「よ!、大丈夫か!夏バテか!」
香「・・・(驚いて)・・・あんた、どうしてこが分かったの!?何で来たの!?」
浩「実はさ、コンクール大賞するように、お守り渡しに来たんだ(照れた表情で)それにしても探したんだぞ全く。 よく考えたら、携帯の番号も教えて貰えなかったじゃないか」
香「そうだっけ」
浩「そうだよ。ま、今度教えてよ」
香「うん・・・」
浩「無理しないようにな。・・・(顔を赤らめて)ほら、お守り」
香「・・・ありがとう」
浩「・・・ああ。そんじゃ、お大事に」
顔を赤らめ、病室から出てゆく浩。
香、考え込む様に様にお守りを見つめる。
香「・・・私、死にたくない・・・」
香、よろけながら立ち上がり、窓を開ける。
病の窓から、病院の出入り口近く、下を歩く浩を見つける。浩に向かって、
香「(大声で)浩君!」
⑪病院の出入り口近くの道(夜)
歩いていた浩、驚き見上げる。
浩「え!?どうした!」
⑫病院・病室(夜)
香織、考え込むような間があり、やや寂しげな表情になるが、明るい表情に変わり
香「ぼうっとして、又転んだりしないでよ!お守りありがとう!」
⑬病院の出入り口の近くの道(夜)
浩、窓の香を見上げ、
浩「バカ!それより早く練習に来いよ!俺早起き体質になったから、毎日川行って体操してるからよ!」
窓の香、優しげな表情で微笑む。
香を見続けながら、浩歩いてゆく。
月光に照らされた香の継方は、徐々に小さくなってゆく。
⑭コンクール会場・外観
⑮同・出入口付近
落ち葉が風に舞う。秋である。
浩が、騒がしい観客に交じって、出てくる。
観客達はあれこれと話をしている。
観客A「優勝した谷さん、綺麗な音だしてたよね」
観客B「でも、去年準優勝だった吉村香さんて今年の優勝候補だったのに、今日は出てなかったよね。私、中
学の時の同級生だったの。すごく頑張る子だったんだけどな。どうしたんだろう」
観客A,Bの会話にはっとし、振り向く浩だが、そのまま歩いてゆく。
浩、携帯を取り出し、待ち受け画面を見る。
香の笑顔である。
浩の頬に涙がつたう。
浩「オレは、君が一番だったと思う。両親に報告していいよ。優勝したって」
(終)
「恋愛物語の作り方」