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先日のウルトラマンギンガSの記事の中で、ちょろっとレインボーマンをネタにしてたら、同じ大阪市在住の方がレインボーマンの歌を歌い始め、つい私も歌い、追従するヒトも出てきて、それからはもう、通勤中も仕事中も頭の中でずっと「愛の戦士レインボーマン」のopが鳴り続けています(まったくもう・笑)
って、この番組は知らなくても、脈々と受け継がれている妙な替え歌は知ってるヒトが多いと思います。地域によって内容はまちまちですが、最初は必ず「インドの山奥」から始まります。私のトコではこんな感じ。
♪インドの山奥でんでんカタツムりんごは真っ赤っかあちゃんおこりん僕は泣いちゃった
さて、どうやって短く語ろうかと悩んでます(苦笑)とにかく大好きなんですよ、レインボーマン。いまほど資料本とか売ってない頃に少しでも情報が欲しくて、ファンクラブ同人誌「レインボークロス」を買っていたほどでした。
取材記事と投稿記事があって、貴重な情報源でした 簡単に言うと「ヒーロー番組」だけど、そういった枠に収まらない、当時はもちろん現在でも非常に斬新な作品でした。
もちろん子供時代にそこまで理解して視聴してはいませんでしたが、少なくとも「他とは違う」を肌で感じて熱中してました。当時の子供で同じように感じていたヒトは多かったみたいで、何度かあったイベントも超満員だったし、大人気番組だったようです。
主人公はヤマトタケシという名前の、ヒーローではない一人の人間です。悩み、敵の作戦に苦汁をなめ、時には短絡的な行動で危機に陥り、銃で撃たれれば怪我もします。協力してくれる人を失い、もう周囲のヒトを巻き込みたくないとまた悩み、名も無い善意の人に感謝し、デートをすっぽかして戦いに赴けば理解されず、それでも敵を追う。
彼をつき動かしているのは、一言で言えば「愛国心」なんですが、最初から愛国心を持ってたわけではないんですね。
タケシはもともと学生レスラーで、強さを求めすぎて追放され、妹の治療費のためにプロレスで世界チャンピオンになろうとインドで修行、レインボーマンに変身できるほどの力を手に入れたときには欲が無くなってて、レスリングをやめて帰国。そしたら、世話になったレスリングジムがでかい借金を抱えてて、その返済のために地下プロレスへ身を投じ、マカオへ。
そこで、日本人の抹殺を企てている「死ね死ね団」の存在を知ります。
と、4話目にして、やっと敵が出てきました。ここまでで特徴的なのが、
・修行で変身できるようになる(素質もあったようですが)
・正義のためじゃなく、お金のために修行する
・変身できるのは2話になってから(劇中の時間で1年ほど)
・敵が出てくるのは4話から
よくある1話完結や前後編ではなく、13回(1クール)で1話という作り方で、人物関係や主人公の動機付け、敵の目的なんかをじっくり描いてたんです。
登っている崖から落ちたところで1話目が終わり、変身は翌週の後半、まだ敵も出てこないなんて、普通なら続けて視聴しようなんて思わないところですが、それを「放送が待ち遠しい」と子供に思わせる力にあふれていました。
ヒーローとして見たときのレインボーマンは、これも斬新で、
・状況に応じて、7つの姿に化身して特殊能力を使い分ける
・エネルギーが切れると5時間のヨガの眠りに入る
左から太陽の化身、月、火、水、木、黄金、土の7タイプ
いまでいう「フォームチェンジ」という概念を持ち、通風口から脱出するために月の化身へ、森の中では木の化身へ、地面に潜るには土の化身へとチェンジして超能力を発揮します。
ただ能力は際限なく使えるわけでなく、ひとたびエネルギー切れを起こすと、敵陣のまっただ中だろうが雪山だろうが、ところ構わず「強制的に5時間」の眠りに入ります。しかもカラータイマーとかないので、残量に応じた戦略も立てようがないという、とんでもない弱点を持ってます。
ところかまわず、座禅を組んだ形で白く固まります
ただどうやら、この「ヨガの眠り」はエネルギーを回復させるだけでなく、タケシの肉体を浄化する効果もあるようです。
敵の名前は「死ね死ね団」、そして最初の作戦は「キャッツアイ作戦」で、日本にキャッツアイという麻薬をばらまいて、日本人の精神崩壊ひいては死亡をもくろみます。それを嗅ぎつけたタケシは、先輩やその友人の刑事に訴えますが、信じて貰えません。
喫茶店を出ると、タケシの様子がおかしくなります。実は喫茶店に「死ね死ね団」が潜入していて、計画を知ったタケシに、麻薬・キャッツアイ入りのジュースを飲ませていました。
・ビルの屋上で「魚が見えるぞ、メザシだ、タコだ」とわめく「主人公」
さきの先輩が心配して、タケシを精神病院に入れます。が、そこにも敵の手が回っていて、タケシの頭に電気ショックを加えて完全に精神崩壊を起こさせ、廃人にしてしまいます。
・目を見開き、よだれを流して「あー」としか言わない「主人公」
実はこの状況を救ったのが「ヨガの眠り」の浄化作用でした。でもこのとき私は「良かった」と思わなかったのを覚えてます。
だってね、主人公・ヤマトタケシを演じていた水谷邦久さんの演技があまりに怖くて…また、麻薬漬けにされた他の人も一緒に閉じ込められていましたが、ヨガの眠りに入ったタケシをベロベロ舐めてたのも怖かったんですよ。
タケシを舐める麻薬中毒患者
この作戦が失敗し、次に「死ね死ね団」が実行するのは「M作戦」でした。なんと「入会するとお金が貰える宗教団体」を作って偽札をバラまきます。大量のお金が巷にあふれたために、日本はレタスが1800円、キュウリ1本が500円というインフレに陥ります。M=マネーですね。
やがて大量の偽札が出回っていることが判明、政府はお札の使用を禁止、するとさらに経済は大混乱、破産する人が相次ぎます。偽札工場は爆破されますが時既に遅し、食料を求めての暴動や一家心中が後を絶たなくなります。
この「死ね死ね団」の目的は、あくまで「日本人への意趣返し」です。第二次大戦中に日本軍の被害に遭った人々の怨念から生まれた組織で、日本を潰して日本人を抹殺することが目的です。秘密結社というより「復讐結社」と言った方が正しいです。
・死ね死ね団の作戦が、非常に現実的かつ巧妙
・死ね死ね団の目的は、お金でも征服でもなく「日本人の抹殺」
・死ね死ね団の団員は、人間で構成されている ただ、例えば爆撃するなどといった「直接的な武力」には頼りません。そこまでの予算が無いのか、警官隊や自衛隊との正面対峙を避けるためなのか、目立たないようにしているのか、あるいは日本人が苦しむ姿を見て楽しむためなのか理由は不明です。
でも一貫して日本を混乱させて治安を悪化し、日本の信用を失墜させて世界から孤立させるといった「日本の崩壊」「日本人の心を折る」方向へ動いているため、それがむしろ「明日にでも起こるかもしれない」と、非常に身近に感じていました。
(実際、放送終了後にオイルショックがあって物価が高騰した頃、トイレットペーパーを買いに並ばされてるときに「まさかほんとに死ね死ね団?」って思ってました)
また、作戦の遂行に障害となるレインボーマンを抹殺、あるいは足止めするために「殺人プロフェッショナル」を世界中から呼び寄せます。
ボスの魔女イグアナ、頭のてっぺんから冷凍ガスを吹き出し続ける三ツ目のアイスリー、毒針・毒糸・毒鎌でレインボーマンを苦しめるフドラ、背中にリュックほどの電池?を背負ったマザコン電気怪人エルバンダなどなど、多種多彩。
アイスリー、フドラ、エルバンダ
あ、特殊能力を持っている上に見た目が異形なので怪人ぽく思えますが、彼らはれっきとした人間です。自分の冷凍ガスで寒がるし、地面に埋めたら窒息死するし、殴れば痛がる。ボスである「ミスターK」だって、早々に左腕を怪我して義手になります。
とまあ…あぁ、やっぱとてもまとめれてないですね。実はこれでもお伝えしたいコトの「さわり」なんですよね。もう好きすぎってのもダメだなと。また出直します。
ところで、ヤマトタケシに修行をつけ、レインボーマンの力を授けたインドの師匠「ダイバダッタ」を演じていたのは井上昭文さんなんです。
インドの聖者・ダイバダッタ
西部警察の浜刑事、時代劇の悪代官役なんかでおなじみの方でしたが、そういえば最近はお見かけしないな、あまりテレビ時代劇もやってないもんなと思って調べてみたんですが。
西部警察の浜刑事
時代劇で悪代官とかヤクザの親分とか
…実は、昨年(2013年)の1月にお亡くなりになったそうです…どんな役柄を演じてても「味のある個性」を持った、いい雰囲気の役者さんで、好きだっただけに残念です。まったく知らなかったんですが、それもそのはず。なぜか報道されなかったようです。
今さらですが、ご冥福をお祈りいたします。
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