ぬるい特オタの備忘録

毎日、仕事中になんか歌が脳内再生されてます。その備忘録。

大映特撮映画DVDコレクション

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今号は1952年(昭和35年)に公開された「怪談 深川情話」です。

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販売時のパッケージと中身の冊子、右下クリックで拡大できます。

表紙を開くと公開当時のポスター折り込み、その裏の3ページが「幽霊図鑑」として「吉登世の亡霊」の解説、4ページは「台本とその周辺」として浅井和康さんによる「怪談 累ヶ淵の成立」と題したコラム、5ページが「作品解説」として写真4点と「解説&見どころ」が掲載されています。

4ページのコラムによると、この映画は「累ヶ淵」という怪談の古典を元にしていること、明治の落語家・三遊亭圓朝による「真景累ヶ淵」との類似性があることなどが書いてあります。

また5ページの「解説&見どころ」には「現代では失われてしまった、ゆっくりとその身に迫ってくる恐さを存分に味わえる怪談映画」との解説があります。

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ポスターページと3〜5ページ

6〜7ページは「俳優名鑑」で、6ページに4人(水戸光子さん/長谷川裕見子さん/堀雄二さん/進藤英太郎さん)・7ページに大勢という構成。「演ずる凄絶女優陣と腕達者俳優陣」という煽り文句が示すように、いま主流の「わかりやすく濃い味」ではなく「薄味で旨みのある日本映画」を期待させる配役になっています。

8〜9ページは浅井和康さんによる「特別寄稿」で、この映画の元となった怪談「累ヶ淵」の映画化は明治時代から数多くされていること、監督・脚本をつとめた犬塚稔さんがこの映画を最期に脚本家に専念したこと、脚本にはあるけど本編では削除されているエピソード3つについてなどの解説。また、ガス燈が印象的な脚本の表紙と、映画の1シーンの写真が掲載されています。

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6〜7ページ「俳優名鑑」、8〜9ページ「撮影秘話」、10ページ「資料館」

10ページの「資料館」には2色刷・写真入りのサービス宣材とそのウラ面、大映京都の発行した作品案内の両面、朝日新聞に掲載された広告2種が掲載されています。資料の数は少ないですが、会社として宣伝に力を入れていた跡が見受けられますね。


次号は、1958年(昭和33年)に公開された、毛利郁子さんの「執念の蛇」です。たしか「白蛇小町」が人気が出たので作られたと聞いた覚えがありますが、そのせいか、たくさんの蛇が出てきたような・・・



・・・



申し訳ありません m(_ _;)m
今回はまだ映画を鑑賞できていないため、感想も書けずじまいです。

観たことないし、すごく面白そうな感じなので楽しみにしてたんですが、なぜか今号に限って発売日(火曜日)に届いたんですよ・・・いつもみたいに2〜3日フライングしてくれてたら観る時間があったんですが・・・(涙)
今号は1960年(昭和35年)に公開された「透明天狗」です。同じ吉田鉄郎さんの脚本によるvol37「透明剣士」のオリジナルとのことで、どうアプローチが違うのか楽しみにしていました。

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販売時のパッケージと中身の冊子、右下クリックで拡大できます。

今回はいつもの折り込みポスターが無く、ページ数が少なくなっています。まず表紙を開くと右ページが目次、左ページ(1ページ)が「作品解説」で、大映ニュースで使われたと思われる写真と「解説&みどころ」が掲載されています。ここには「時代劇に透明人間、荒唐無稽のようだがミステリータッチで見どころも多い」ということが書いてあります。

3ページ目には「怪人図鑑」として透明天狗の解説と説明の写真が3点、4ページは浅井和康さんによる「台本とその周辺」が掲載されています。ここには「鞍馬天狗」と「透明人間」の姿がどちらも「黒」を基調としていたこと、和のヒーロー「鞍馬天狗」に洋の「透明人間」を掛け合わせた大胆な企画だったことと、鞍馬天狗の歴史が書いてあります。

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目次と1〜3ページ

4〜5ページは「俳優名鑑」で、4ページに4人(中村豊さん/近藤美恵子さん/島田竜三さん/真城千都世さん)・5ページに大勢という構成。島田竜三さんは顔も声も印象的な方なので、今回の覆面/透明の役に抜擢されたのかもしれませんね。

6〜7ページは「撮影秘話」で、中村豊さん/夢路いとしさん/喜味こいしさんの写真や、撮影風景のスナップ4点が掲載されています。ここの解説には、この映画が「大映の透明人間3作目」であったことと、赤胴鈴之助のような明朗痛快な路線ではない「怪奇特撮時代劇」という新しい路線となったことが書いてあります。

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4〜5ページ「俳優名鑑」、6〜7ページ「撮影秘話」、8ページ「資料館」

8ページの「資料館」には地方版ポスター1点、大映プレスのウラ面が1点の他は、朝日/毎日/読売の各社新聞広告が掲載されています。面白いことに、新聞広告はすべてキャッチコピーが異なってます。

・覆面だけが、刀だけが斬りまくる

・お命頂戴、透明天狗 只今参上

・魔か天狗か、顔のない白覆面が飛んで、斬って走る

・白覆面に首がなく、胴をはらえば身体が消える、空を斬らせてあざ笑う快剣士

同じ映画のような、違うようなという感じですね。4つ目のは完全に「透明」ではなく存在が消えてる解釈ですし・・・もしや、ある程度のストーリーを見せておいて、宣伝文句は各紙に好きに書かせたのかも、とも思えます。


次号は、1952年(昭和27年)に公開された、水戸光子さん主演の「怪談深川情話」です。
水戸光子さんといえば・・・1965年生まれの私にとっては、女優さんというよりも、ルバング島から帰還された小野田少尉が、好きな女性のタイプを聞かれて「水戸光子みたいなひと」とお話しされていた方、という印象の方が強いです・・・すみません・・・。



・・・



中心となる登場人物が少ないせいもあって、透明天狗の正体はすぐにわかります。本誌の解説では「そう思わせといて意外な人物という効果」と書いてありますが、それは難しいです。透明天狗の声も笑い方も、誰がどう聞いても、主人公の友人・佐々木昌之助(島田竜三さん)だし。

なので、おそらく製作したときの狙いは、わりと早いうちに「観客には正体がわかっている」状態に持っていき、そこから透明天狗の復讐の標的=犯人捜しや、天狗の葛藤・正体を明かす過程といった「登場人物の心情やストーリーを楽しませよう」というものではなかったかと思います。

透明になる「南蛮渡来の薬」も、場面によって服まで消えてたり身体だけ消えたりと都合のいい=(良い意味で)細かいことは気にしない=絵的な面白さ優先という代物になっていたり、透明天狗(佐々木昌之助/数馬)にわかりやすい声質の島田竜三さんを起用したのも、同じ理由ではないかと思います。

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自ら頭巾を掴んで脱ぐと、向こうが見えてます
ゆっくり包帯を解く透明人間よりもインパクトあり

主人公・新八郎(中村豊さん)は貧乏長屋に住んでいる若い侍、どことなくやんごとなき方のような雰囲気もあるのに気さくな性格なので「若旦那」と呼ばれて親しまれている。そして、目明かしの清吉(南部彰三さん)の娘・お仙(近藤美恵子さん)は新八郎に想いを寄せている。そこへ、新八郎の友人・同心の佐々木昌之助(島田竜三さん)が赴任してくる。

その頃、目付の館に「透明天狗」と名乗る透明人間が現れ、これから連続殺人をすると宣言していき、巷でも物が勝手に動いたら「天狗が出た」と騒がれるようになる。

ある夜、見回りをしていた清吉の目の前で無人の大八車が走り出し、清吉は透明人間と格闘になる。透明人間は「聞きたいことがある」と言うが、清吉は倒れた材木の下敷きになって死んでしまう。

次に殺されたのは、1人の与力。透明天狗の犯行予告から、かつて大名の不正を隠すために勘定奉行を陥れて無実の罪で切腹に追い込んだ面子が、透明天狗の狙いらしいと判明する。

実は新八郎は、かつてニセの資料を掴まされたことに気付かず、件の勘定奉行に有罪を言い渡した勘定吟味役の息子。自分の父親も、透明天狗の復讐相手の1人となっていることに気づき、透明天狗になりすまして、黒幕である大名の正体を記した訴状を手に入れる。

一方、新八郎が勘定吟味役の息子と知った昌之助は態度が急変。これに気付いた新八郎が、彼の妹・八重(真城千都世さん)から、実は昌之助が勘定奉行の息子・数馬だということを聞き出す。

新八郎は勘定吟味役の父親に、大名の不正を糾弾して数馬の家を復興してもらうよう懇願するが、すでに透明天狗は目的を遂げに来ていた。新八郎の必死の説得、それに対し「俺の正体を知ったならやらせてくれ」と聞く耳を持たない(でも躊躇してる)透明天狗。

このシーンは雪が積もっていて透明天狗の足跡がわかるのですが、前に進んだり、後ずさったり、膝をついたりという表現をすることによって、非情に徹しきれない透明天狗の人間臭さを表現していて秀逸でした。

そしてラストは、悪いことをした人間がすべて処罰されると締めくくります。透明天狗も、理由はどうあれ何人も人を殺めた罪を一身に背負います。


この映画のリメイクと言われる「透明剣士」と較べてちょっと難解な部分もありますが、むしろこれぐらいの難しさの方が、子供に見せるにはいい映画だなと感じました。話そのものも面白いし、感情表現もわかりやすいわりに大人びてますし。

ああ、でも透明剣士も、あの一途な雰囲気は捨てがたいなぁ・・・
今号は1957年(昭和32年)に公開された「怪猫 夜泣き沼」です。入江たか子さんの怪猫シリーズ最終作で、残念ながら入江さん主演ではないのですが、これまでとは違った彼女の演技を見ることができ、またよく出来た時代劇としても楽しめる映画です。

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販売時のパッケージと中身の冊子、右下クリックで拡大できます。

表紙を開くと公開当時のポスター折り込み、その裏の3ページが「妖怪図鑑」として「こま」が取り憑く2人と竜造寺閑斉の亡霊の紹介。4ページは「台本とその周辺」として浅井和康さんによる解説、5ページが「解説&みどころ」となっています。

4ページには、完成映像は台本よりもシーン数/セリフとも少なく、特に登場人物の設定の説明など「男女の関係を扱った場面」が多く削除されているとのことで、これは赤胴鈴之助シリーズが併映に決まったからではないかとの推察があります。

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ポスターページと3〜5ページ

6〜7ページは「俳優名鑑」で、6ページに4人(勝新太郎さん/三田登喜子さん/阿井美千子さん/千葉登四男さん)・7ページに大勢という構成。入江たか子さんは、黒幕の家老・磯早豊前(大邦一公さん)の妹・浪路なので、扱いは左ページになっています。また家老の母親・お杉(小林和奈枝さん)は、vol32「赤胴鈴之助 三つ目の鳥人」で巫女さんだった方ですね。今回もなかなか怪しい役どころでした。

8〜9ページは「撮影秘話」で、撮影中の田坂勝彦監督がらみの写真3枚と、撮影風景のスナップ4枚で構成されています。ここには田坂監督の簡単なプロフィールと、入江たか子さんが翌年に女優業を引退するも、後年 椿三十郎/時をかける少女/麗猫伝説に出演されたことにも触れています。

10ページの「資料館」には、立看板用ポスターや地方版B3ポスター、新聞広告などの宣材が掲載されています。どの宣材にも必ず「主役と怪猫」の勝新太郎さん/三田登喜子さん/入江たか子さんの顔が入っています。


次号は、1960年(昭和35年)に公開された「透明天狗」です。既刊のvol37「透明剣士」が「ホラーテイストだった透明天狗をスポ根ノリにしたもの」とのことだったので、どんな映画なのか楽しみです。



・・・



今作は完全に「勝新太郎さん主演の時代劇」で、入江さんのご活躍はその後ろで花を添えるような形になっていました。個人的にはちょっと寂しいのですが、お家乗っ取り騒動の勧善懲悪もの・馴染みの少ない(高尚なイメージのある)能のエピソード・切れの良いチャンバラといった側面から捉えると、正統派時代劇として良く出来ている映画です。そしてそこに、うまく化け猫をからめて大活躍させてます。

いわば「化け猫映画」と「正統派時代劇」の見事な融合。怪奇映画に寄りすぎることもなく、またvol44「怪猫 呪いの壁」ほどチャンバラ映画に寄りすぎることもなく、かと言って中途半端な印象も感じない、どちらのファンにも見応えのある「エンターテインメント時代劇」といった趣の映画でした。


鍋島藩の家老・磯早豊前(大邦一公さん)が暗躍して、鼓の腕が自慢のバカ殿様・鍋島丹後守(細川俊夫さん)をそそのかし、殿様のご意見番であり鼓の師匠でもある竜造寺閑斉(荒木忍さん)を殺害、忠義な家臣・小森一馬(勝新太郎さん)も放逐させて、お家乗っ取りを謀ります。

(実は「バカ殿様」も元は聡明だったのに、磯早豊前に褒め殺しされ続けて「目が曇ってしまった」とのことで、豊前の母親・お杉(小林和奈枝さん)が用意した「呪いの鼓」を「高級な鼓」と思い込まされるほど。竜造寺閑斉や小森一馬の進言も素直に聞けなくなってます)

そこへ、閑斉のことを心配して追ってきた黒猫の「こま」が、絶命した閑斉の血をすすって化け猫になり復讐を始めます。城内に鼓の音が響くと、呪いの鼓の上に竜造寺閑斉の生首が現れ、磯早豊前を手伝っていた腰元が喉を噛み切られて殺されていきます。

その後、お杉に憑依していた「こま」はいったん追い詰められ額に傷を受けますが、豊前に刺される直前に、豊前の妹・浪路(入江たか子さん)を拘束して素早く乗り移ります。ここの「鼓のバトンタッチ」の演出がさりげなく、かつ観客にわかりやすく、さらにその後に入江さんの顔つきが一変する演出に繋がっています。

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アップになるにつれ、額の傷と隈取りが浮かび上がります

竜造寺閑斉の娘・園枝(三田登喜子さん)の懸命な働きで、やっと自分の愚かさに気付いた鍋島丹後守。閑斉の供養として自ら能を奉納することにし、小森一馬の放逐も取り消します。

殿の洗脳計画が頓挫し、これでは落ちぶれたままになってしまうと焦った磯早豊前は、能のワキ方・大北孫兵ヱ(千葉登四男さん)に、シテ方の殿を殺害するように命じます。

ところがこの企みを「こま」(入江さん)が大北孫兵ヱから聞き出し「なに、殿を?」と聞こえよがしに大声で話したことで園枝が気づき、小森一馬に知らせます。

そして殿と入れ替わった小森一馬が舞台の上で悪事を暴き大立ち回り。そこへ「こま」も参戦して、協力して家老と腹心たちを全滅させます。


悪役に「こま」を憑依させて味方とすることで、主人公が暗殺計画を知る行の無理矢理な印象も薄くなり、また敵の中に潜んで虎視眈々と復讐の機会を狙う「こま」の気持ちも強調した形になっています。

またラストのチャンバラシーンでは、勝さんが「とりゃー、てい、おりゃー」と力強く敵をなぎ倒す後ろで、逃げる家老を入江さんが華麗に追いかけていくという美しい画面も印象的でした。時代劇と怪奇映画の融合を象徴するシーンですね。

素直に、見事な映画だと思いました。

・・・しかし、こうして並べると良い映画が多いですね。できればあと1回だけ延長して、藤村志保さんの「怪談 雪女郎」もラインナップに入れてくれないかなぁ・・・撮影秘話とか撮影中のスナップ写真とか見たいなぁ・・・
今号は1958年(昭和33年)に公開された「白蛇小町」です。入江たか子さん主演の怪猫シリーズに続く「蛇シリーズ」の第1弾で、毛利郁子さんが主演・・・ではないようですが、梅若正二さん&中村玉緒さんの「赤胴コンビ」よりも大きく取り上げられています。

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販売時のパッケージと中身の冊子、右下クリックで拡大できます。

表紙を開くと公開当時のポスター折り込み、その裏の3ページが「妖怪図鑑」としてお巳年(おみね)の亡霊と白蛇の紹介。4ページは「台本とその周辺」として浅井和康さんによる解説、5ページが「解説&みどころ」となっています。

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ポスターページと3〜5ページ

6〜7ページは「俳優名鑑」で、6ページに4人(梅若正二さん/中村玉緒さん/千葉俊郎子さん/毛利郁子さん)・7ページに大勢という構成。和泉千太郎さんと梅若正二さんの安藤家兄弟(新之助と源次郎)の2人の美しさが際立ってます。

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6〜7ページの俳優名鑑、8〜9ページの資料館・特別編

今回の8〜9ページは「資料館・特別編」で、前回に引き続き、大映テレビ室の企画書「怪奇フェスティバル企画書」の後半部分・サンプルストーリーが掲載されています。東映の「千鳥ヶ淵」を現代風にアレンジしたもの、吉屋信子さんの「鬼火」、WWジェイコブズの「猿の手」のアレンジの他、鉄道公安官で有名な島田一男さんのプロット4種が掲載されています。

どれも面白そうなので、実現してて欲しかったですね。現代風にアレンジしたり、当時の雰囲気を再現したりしてTVシリーズ化しても、今の時代なら受け入れられるかもしれません。

10ページの「資料館」には、ポスターや新聞広告などの宣材が掲載されています。エログロ路線で売り込んでいた、ということがよくわかります。


次号は、1957年(昭和32年)に公開された「怪猫 夜泣き沼」です。



・・・


実は4ページの「台本とその周辺」にも「やんわり」ながら書いてあるのですが、ストーリーは支離滅裂と言っても過言では無いというか、なんというか(苦笑)正直なところ、お紺(毛利郁子さん)が蛇と戯れるシーンのインパクトで助かった感じの映画です。

まずこれは、怪談映画とか怪奇映画とかホラー映画ではなく、スリラーです。

20年以上前に、安藤家の殿様の父親(主人公からみて祖父)が殿様の縁談を進めるために、殿様と付き合ってた女性・お巳年(小町瑠美子さん)に無実の罪をきせて追放。お巳年は気が触れて火災事故で死亡。殿様の奥方は祝言の日にお巳年に取り憑かれて首つり死亡。その話にかこつけて、殿様の妾(たぶん)・おすが(朝雲照代さん)とその弟・矢島大助(千葉俊郎さん)が共謀して安藤家を乗っ取ろうと画策してるのを、暴いていく。

今作は幽霊は最初のお巳年だけ、あとはあくまで「首つり死体」とか「お化けに扮装した女性」とかが出てくるだけです。あとは蛇使いの芸人・お紺(毛利郁子さん)が演出で蛇を出してくる程度。

怪奇映画にありがちな「主役またはその関係者がひどい目に遭い、その恨みが襲いかかってくる」を期待してた私は、完全に肩すかしを食らった気分でした。またアナコンダとかの大蛇が出てくるワケでもなく、毛利郁子さんが戯れるのはアオダイショウと・・・大きさや模様からするとヤマガカシかな? つまり日本にいる普通サイズの蛇ばかり。

ただ、ニセモノの蛇は使ってませんでした。たぶん。
(そこに意味があるのか?とは聞かないように・笑)

映画としては、誰が主役がわからない、映像が普通、辻褄が合わない、説明がない、やっと説明が入ったと思ったら長いセリフ(しゃべり続け)と、どうしようもないです。ほぼ1時間と短いので仕方ないかもと思いますが、ちょっと記号(お坊さんだから善人、など)に頼りすぎてます。

それと、最後に殿様が「雨降って地固まる、こんな嬉しいことはない」と言うのですが、いやいやそう言うにはあまりに多くの人が死んじゃったよねとツッコミも入れたくなります。鑑賞後に「ひっでぇ映画だな」と声に出しちゃったぐらい(苦笑)

しかしながら、梅若正二さんのカッコ良さ、中村玉緒さんの可愛らしさと肝っ玉の片鱗、原聖四郎さんのダメ男な表情(個人的に好きなんですよ、この方)、そして「風呂上がりの毛利郁子さんが蛇と戯れるシーン」のリアリティは収穫でした。
今号は1954年(昭和29年)に公開された「怪猫逢魔が辻」です。入江たか子さん主演の怪猫シリーズ、敵役に村田知栄子さん・霧立のぼるさん・橘公子さん・板東好太郎さん、味方(?)役に阿井美千子さんといったvol.49「怪談岡崎騒動」までにお馴染みとなった役者さんが出演されています。

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販売時のパッケージと中身の冊子、右下クリックで拡大できます。

表紙を開くと公開当時のポスター折り込み、その裏の3・4ページが「妖怪図鑑」としてボブテイル三毛猫の美及(みい)と、その飼い主で今回の主役・市川仙女とその弟子・市川登女次の亡霊の解説と、今作が「女歌舞伎」を題材にした映画であるコトの解説。5ページの「解説&見どころ」には、今作が東海道四谷怪談などのエッセンスも取り入れていること、新人スターの勝新太郎さんを起用したことで板東好太郎さんが色悪に転じていることが書いてあります。

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ポスターページと3〜5ページ

6〜7ページは「俳優名鑑」で、6ページに4人(入江たか子さん/勝新太郎さん/村田知栄子さん/板東好太郎さん)・7ページに大勢という構成。

今回の8〜9ページは「資料館・特別編」で、大映テレビ室の企画書「怪奇フェスティバル企画書」の前半部分が掲載されています。

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6〜7ページの俳優名鑑、8〜10ページの資料館

これは「怪奇ロマン劇場」(1969)や「恐怖劇場アンバランス」(1969製作1973放映)など怪奇モノがウケた時代に、大映テレビ室も怪奇番組を制作しよう考えて書かれた企画書です。
「ザ・ガードマン」の怪奇要素を盛り込んだ放映回などが通常よりも視聴率を上げていることを例に挙げて分析しつつ、どういった番組内容・番組構成にしていくかという「方向性」が書かれています。

実現してたら、一時代を築いたかもですね。

10ページの「資料館」には、多種多彩なイラストでの宣伝や、新聞広告が掲載されています。また、地方館のポスターは入江・板東・勝の3大スター共演なのが強調されてます。


次号は、1958年(昭和33年)に公開された「白蛇小町」です。



・・・



当代随一の人気と実力を誇る女歌舞伎役者・市川仙女(入江たか子さん)が、人気も実力も無い板東染若(霧立のぼるさん)の嫉みと、その姉であり舞台のスポンサーである茶屋の女将・板東お粂(村田知英子さん)の妹かわいさから、様々なイジメに遭います。

花道に細工をして踏み抜かせて足にケガを負わせる、幕が下りた後に天井から大きなつづらを落とす、千秋楽を終えた酒の席で上座の横取り、ケガに悪いからと酒を断ると執拗な言葉責め、器を投げつけて顔に切り傷を負わせる、仙女の昔の情夫を使って傷に毒を塗り四谷怪談のお岩のように腫れ上がらせる・・・ここまで約40分、観賞しているこちらがヘトヘトに疲れるほど、これでもかとイジメが続きます。

あげくに、全ての企みに感づいた仙女の弟子・市川登女次(橘公子さん)を、仙女の情夫(だった)妻木源次郎(板東好太朗さん)が殺害し、さらに彼は仙女も手にかける。

この仙女が殺されるシーンは、妻木源次郎と小舟でデートしているときというシチュエーション。ここの映像は舟の上から、岸から、水からといったアングルだけでなく(たぶん)クレーン移動で小舟の側面から俯瞰へとカメラが移動するカットもあるという懲りようです。

また、仙女の飼い猫である美及(みい)が、花道の細工を知らせたり、悪事の犯人をひっかいたりと頑張るのですが、いかんせん言葉が通じないために、どんどん仙女が傷ついていく様が、歯がゆくて仕方ありません。おそらくネコの美及も、たまらなくもどかしかったでしょう。

それだけに復讐劇が、怖くありつつも、爽快でもありました。
改めて、やはりこういう「溜め」が大事なんだなと思います。

特撮技術などはまだ拙いもの。かなり頑張ってはいますが、それでも表現はかなり制限されます。ただその分、できる範囲で最も効果的な手法をあてはめつつ、ストーリーと演出、そして徹底的な溜めと解放で怖がらせようとしています。

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雨の中、ほんとの人間が飛んできます

ラストで、市川仙女の情夫だった妻木源次郎を殺すことなく役人の手にゆだねたのは、おそらく板東好太朗さんに「殺され役」をやらせるワケにいかなかったというのが実情だと思いますが、それがむしろ、市川仙女の情夫への未練を表現しているかのようでもありました。

あと特筆すべきは入江たか子さんの身のこなし。冒頭の歌舞伎こそ上手いとは言えませんが、スタント以外で彼女が演じているシーンでは、かなりの運動量が見られます。足袋をはいた状態でけっこうな高さから飛び降りてピタッと舞台に立ってそのまま追う(悪役は驚いて足を滑らす)シーンなんか、ハッキリお顔が見えた瞬間に「嘘っ!」と思うほど力も必要だし危険・・・体力も根性もある女優さんですね、惚れ直しました。

・・・って、やっぱ彼女の映画は熱が入っちゃいますね (^^;ゞ

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