星谷 仁のブログ

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気になる記事があったので、思うところを記してみたい。
一時は「ジャポニカ学習帳」の半分を占めていたという昆虫の写真が、保護者や教師からのクレームを受けて、2年前から使われていないという。


■ジャポニカ学習帳から昆虫が消えた 教師ら「気持ち悪い」 40年続けたメーカーは苦渋の決断
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141127-00010002-withnews-soci

一部の「気持ち悪い」というクレームのために、これまで多くの子ども達に愛され親しまれてきた「昆虫」という教材を排除して良いものだろうか?

以前どなたかが「昆虫は自然が使わした大使だ」というような事をおっしゃっておられた。
昆虫は身近な存在であり、子ども達の多くは昆虫を通して自然の不思議を感じ科学する心を育む──昆虫は自然に親しみ理解を深めるための仲介者にような存在だ。そういった意味合いだろう。人工物に囲まれて育つ現代人にとって、特に子どもの頃に自然物である昆虫に接することは重要な意味がある──と僕は考えている。

人によって昆虫を「気持ち悪い」と感じることはあるかもしれない。それ自体は悪い事ではない。だからといって「排除」して問題を解決しようとする親や教師の姿勢には賛同しかねる。教育の素材として有意義な部分を説くような指導はできないものだろうか?
ジャポニカ学習帳の表紙の昆虫を見て、実際の昆虫に興味を向ける子だっていただろう。そうした「意義」を、「気持ち悪い」と感じる人がいるからといって捨て去って良いものだろうか?

「気持ち悪い」という一部の人たちの感情的な理由で、「昆虫」という教材を──子ども達の昆虫への(自然科学への)アプローチの可能性を排除するのは理不尽な気さえする。

親や教師が、「昆虫」の教材としての価値を正しく理解していないことも問題だと思うが、ショウワノートが一部のクレームを受けて「排除」を決断した対応にも疑問を感じる。

記事によればショウワノートは《一人でも嫌だと感じる人がいるのであればやめよう、ということになりました》と説明している。

問題が起これば、その元を「排除」して済まそうとする──これは「気に入らないモノは排除しないと気が済まない」昨今の嫌な風潮を是認しているようなものだ。
昨今、問題になる事が多い「いじめ」の元凶は《「気持ち悪い」ものは徹底的に「排除」しないと気が済まない》風土にあると僕は考えている。そこに存在するモノの価値・意味を無視して、単に個人的感情で気に入らないものは有無を言わさず「排除」しようとする──こうした風土を改めない限り、「いじめ」は無くならないだろう。

ショウワノートの《一人でも嫌だと感じる人がいるのであればやめよう、ということになりました》という判断は、《誰かが(自分が)「嫌だ」と言えば「排除」されるべきだ》というクレーマーを増長させ、《キモイもの排除はあたりまえ》という「いじめの土壌」を肥やすことになるだろう。

「ジャポニカ学習帳」がこれまで果たしてきた役割りについて、親や教育者、ショウワノートは、どう考えているのだろう?
子どもの教育にたずさわる人たちが、事の本質をきちんと理解しているのだろうかと、疑問とともに憤りを覚える記事だった。



【追記(2015.07.07)】昆虫写真を排除したことで批判が相次いでいたジャポニカ学習帳だが、昆虫写真が限定復活することになったという記事があったので、続報情報として追記しておく。

■ジャポニカ学習帳、昆虫写真を限定復活 人気投票したら断トツの1位だった(withnews 2015.07.07)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150707-00000002-withnews-soci

ショウワノートとアマゾンが共同で実施していた表紙の人気投票で「昆虫」が上位のほとんどを占めたためだそうだ。
昆虫写真の表紙は《教師や親から寄せられた「気持ち悪い」という声があり、2012年から使われていなかった》というが、やはり子どもたちには人気があったということだろう。
ショウワノートはクレーマーの声よりも愛用者の声に耳を傾けるべきだったと思う。
選ばれた表紙はアマゾンで限定販売され、一般向けについても復活を検討しているそうだ。
これで少しは溜飲が下がった気がする。

閉じる コメント(17)

初めてコメント失礼します。
自分も昆虫の写真が表紙のジャポニカ学習帳を使っていた世代なので、この事を知り驚くと同時に少し悲しい気分になったものです。
最近の若い人はどうも虫が苦手な傾向が強いみたいですね。それ自体は仕方ないのですが、やはりだからといって排除するのには賛同できませんね。いつか復活して欲しいです。

2014/11/27(木) 午後 11:16 [ shoma part2 ] 返信する

> shoma part2さん

ジャポニカ学習帳で育った世代にはショッキングなニュースだったのではないでしょうか。
あの表紙の果たした役割りについて、親や教師、ショウワノートがきちんと理解していれば、こんな事態にはならなかったのではないか……と思わずにいられません。
「排除」についての批判が多ければ、事の本質を検証し直して、また復活する可能性はあるのではないか……そんな思いも込めて記してみました。

2014/11/27(木) 午後 11:26 [ 星谷 仁 ] 返信する

こんばんは♪
私もこのニュースを見た時に星谷 仁さんと同様の思いをしました。
私の子供達もジャポニカ学習帳にはお世話になっていますが(^_^;)
虫嫌いにはなっていません。
長男は私と同様の趣味ですし、次女はカマキリでもミミズでも平気で触れます(^o^)

しかし、虫には全く触れない同僚(男性)が居ます。
やはり、昆虫と接する機会が減り、昆虫の生態を理解出来ない人が増えているのでしょうね。大変、憂慮する事態です(ToT)

おっしゃる通り、嫌いだから排除すると言う事はいじめにも繋がりますね。また、一部のクレームの為に削除すると言うのは「臭い物には蓋」的な事なかれ主義だと思います。

2014/11/28(金) 午前 2:47 [ キヨカズ ] 返信する

> キヨカズさん

昆虫は子どもたちにとって自然を知る入り口となる、うってつけの素材だと思うのですが……キヨカズさんの指摘された「臭い物には蓋」的扱いで排除されてしまうのは残念でなりませんね。

「自然が使わした大使」を遠ざけるような教育環境で、子ども達の自然科学マインドが育つのか心配になります。

2014/11/28(金) 午前 3:52 [ 星谷 仁 ] 返信する

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こんにちは。
長野県についていえば、昆虫好きの少年少女は多くいますし、保護者もムシを含めた自然に触れることには、違和感を覚えていないと思います。もちろん、ジャポニカ学習帳のムシのノートは喜んで使っているように思います・・・目的に関係なく観察するときのメモノートとして持ち歩いているのを見ることがあります。
この件だけでなく、発言をした人のいいなりになる傾向は多少あるとは思いますが・・・
ツキノワグマも人里に出てきたから撃たれるといったことにも多少抵抗はありますが・・・
ジャポニカ学習帳の対応については、私も同じように感じました。

2014/11/28(金) 午前 5:34 [ らいちょう ] 返信する

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恥ずかしながらこのニュースを知りませんでした。
え〜〜もうあの虫さんが付いたノートは売ってないんですか〜

嫌いな人は買わなきゃいいだけだと思います。

こうやってクレイマーが力を持って、クレイマーに気を使って、面白みのない、個性のない平坦な世の中になっていくんでしょうね〜!

会社も頑張ればよかったのに・・・・・

2014/11/28(金) 午前 8:36 ピンちゃんのママ 返信する

> らいちょうさん

むしろ子どものうちに昆虫に接する機会を積極的にふやすべきだと思うのですが……それとは逆の対応に違和感を覚えました。

昨今、周囲の反応に気を使いすぎる風潮があるように感じます。世の中には色んな感じ方をする人がいて、いろんな意見がある。そうした声は聞いた上で、時には批判にブレず筋を通すこも大事ではないかと思うのですが……。

ジャポニカ学習帳の対応については残念としか言いようがありません。

2014/11/28(金) 午前 10:17 [ 星谷 仁 ] 返信する

> ピンちゃんのママさん

>嫌いな人は買わなきゃいいだけだと思います。

そうなんですよね。嫌な人は買わなければ良い。それだけで済む事なのに、好きな人が買う機会まで奪う事はないだろうにと思ってしまいます。

なんで「好きな人」まで「嫌いな人」に合わせなくてはいけないのか……多様性を認めない価値観は不健全な気がしてなりません。

2014/11/28(金) 午前 10:17 [ 星谷 仁 ] 返信する

平成生まれの自分も「ジャポニカ学習帳」といえば
昆虫の写真というイメージです。
カブトやクワガタとかを気持ち悪いと言い出したら
ムシキングや仮面ライダーの怪人、
それこそ昭和ライダーは
飛蝗やトンボ、蜂をモチーフにしたライダーがいる訳ですから
どうせクレームしたのは左翼日教組や潔癖保護者だと思います。
外にでても携帯ゲーム機で遊ぶ子供に異和感を感じます。
ゲーム自体を否定はしませんが、
教師のレベルが落ちて教育自体が腐ってきているのでしょう。

2014/11/28(金) 午前 11:31 SDP(ver.脱亜論) 返信する

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まったくおっしゃるとおりです!
ショウワノートにはもっと毅然とした態度をとってほしかったですね。

2014/11/28(金) 午後 3:35 [ 佛生山孝恩寺 ] 返信する

> SDP(ver.護国聖武士)さん

感じ方は人それぞれで、昆虫を「気持ち悪い」と感じる人がいるのはしかたがないにしても……そうした人が増えているという事は問題だと思います。
昆虫は自然の産物であり自然の多様性の象徴といってもいいでしょう。その「自然のありよう」を「気持ち悪い」と拒絶するような感性は健全なのだろうかと首を傾げたくなります。
誰かが「気持ち悪い」といったらそれを排除する──多様性を認めない寛容性の低い社会に向かっているのではないかという危惧を覚えます。

子どもの頃に自然と接したり、友達と一緒に遊ぶ──身体性をともなう一次体験がをもっと大切にされるべきだろうと考えています。

2014/11/28(金) 午後 3:38 [ 星谷 仁 ] 返信する

> 佛生山孝恩寺さん

本当にショウワノートには毅然とした態度で対応してほしかった……と残念でなりません。

クレームの声ばかりでなく、これまでジャポニカ学習帳を普通に使って育ってきた人たちの声をもっと聞けば、違った判断ができたのではないかという気がしないでもありません。

2014/11/28(金) 午後 3:46 [ 星谷 仁 ] 返信する

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このニュースはほんとにびっくりで、考えさせられました。
「一人でも不快になるのならやめます」って。。。
そうは言っても、たぶんクレームが多かったからではないのかなと
思ってしまいます。
今の時代いろんな人がいるので、クレーマーについてどうこうは言いませんが
それを受け入れてしまうノートの会社の人に対しては、「どうしちゃったの?」とか思います。

私も子供のころ虫が苦手で、今もあまり触れないですし
虫が嫌いな子供の気持ちはよーく分かるのですが
だんだん慣れてきて、かわいいと思えるようになると、すごく世界が広がるんですよね。
何が美しくて何が不快なのか、そういうのは主観でしかないので
いろんな人がいてそれを受容できないとつまらないですよね。 削除

2014/12/1(月) 午前 9:03 [ nori ] 返信する

> noriさん

「え〜!?」というニュースだったので、思うところを記してみました。
「一人でも不快になるのならやめます」って発想は、「負けた子のことを気にして運動会で順位をつけない」という発想に似ている気がします。価値観の多様性を認めず、皆が横一線で並んでいないといけない──みたいな。
昆虫は好きな子もいれば嫌いな子もいる──昆虫好きな子でも種類によって好き嫌いが分かれたりもします。みんな同じである必要はないし、人それぞれの価値観を大事に育てることが教育の現場では求められると思うのですが……。
昨今、許容力が少なくなって何かと「排除」したがる風潮を感じますが、世の中が不健全な方向へ向かっているような危機感を覚えます。

2014/12/1(月) 午前 9:39 [ 星谷 仁 ] 返信する

こんばんは。
・・・お恥ずかしながら、このお話を、今初めて知りました!
他の記事で(ジャポニカが・・・)「え?何の事?」程度でした。こう言う事だったんですか?・・・
・・・ハッキリ言って!「笑わせないでよ!」ですよ・・・
「気持ち悪い?」・・・あ〜!そう思って頂いても結構です!
では、小学校の生活科での飼育観察はどうなってるんでしょうか?虫や生物の飼育観察を通して情操教育してたんじゃないですか?教育者は、何をやってるんですか?(親が虫を気持ち悪がったり(たとえ気持ち悪いと思ったにしても)それを態度に表してどうするんですか?) 危険な生物・虫と想われるものが増えたので、充分な配慮は必要だと思いますけど・・・「気持ち悪い」ものを排除しようとする教育者!・・・「出てこいや〜」ですよ!「解決の仕方が間違ってるでしょう!?」と申し上げたいです!☆

2014/12/2(火) 午後 9:57 [ 今日も、こっそり自然観察! ] 返信する

> 今日も、こっそり自然観察!さん

このところ「昆虫」でブログ検索すると「ジャポニカ学習帳」報道がらみの記事が多くヒットしていましたね。
ニュースでこの件を知った時は激しく違和感と憤りを覚えましたが、多くの人がやはりこの扱いを批判的にみているらしいこと(全うな感覚も多いこと)に、ちょっと安堵しました。
ショウワノートさんも、一部のクレームを気にするばかりでなく、こうした世間の声にも耳を傾けるべきでしょう。そしてよく考えて「昆虫」の復活に修正していってほしいものだと思います。

自然界の創造の極み──自然の結晶である昆虫に、自然の奥深さ・驚き・人間以上の世界の存在を感じるセンスは大事に育てるべきだと僕は考えています。人間は人工物に囲まれて暮らしていますが、自然物の一部である事は動かしがたい事実なのですから。
昨今、先進国ではアレルギーやアトピー等、自分の体を攻撃する自己免疫暴走が増えていますが、自然物を排除したがる感覚が拡大している事と似ている気がします。自然物を忌むことは自らの存在を蝕む事につながっているともいえるからです。

2014/12/2(火) 午後 11:38 [ 星谷 仁 ] 返信する

ジャポニカ学習帳に昆虫写真が限定復活するというニュースがあったので、記事の末尾に追記した。

2015/7/7(火) 午後 4:43 [ 星谷 仁 ] 返信する

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