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『古代ギリシアと民主主義の研究』横地保範
文芸社文庫には時々、掘り出しの逸品がある。
ポリスの特異性、ミケーネとの対比をギリシアの古代史を辿りながら著者はくどすぎるまで自問自答するように繰り返す。これはしかし寧ろ反覆による理解の深度を増すものになり、いつしか口を酸っぱくしてまで掘り下げ掘り崩し掘り興して本質を直観するに至ったものであるようだ。 アテネ(古代)とミケーネ(先史)、アテネ文明と他文明との対比も鮮やかで見事だが、ソクラテスとキリストとの対比も本質直観の妙が存分に発揮されている。 早々に絶版になってしまったものの、再版され読み継がれるべき秀作だろう。 後半部として続刊が予告されている『古代エジプトから生まれた民主主義と一神教』も楽しみである。 |
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