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 昨日、TNTエクスプレス・インターンシッププログラムの最終プレゼンテーションを見て参りました。笑いあり、感動あり、感心ありの充実のプレゼンテーションでした。こないだまでヨレヨレのプレゼンテーションをしていた連中が、よくもまあこんな成長したものです。プレゼンのスキルも別人のようになっていましたし、中身も唸らせるものばかり(実は内心ドキドキだったチキンな俺です)。あの子がこんな鋭い分析を繰り出しやがるのか、おお、こいつも鮮やかなもんだ。

 夢のようでした。二人目くらいでちょっと私の涙腺が緩んでいたのは秘密。

 でも私が本当に感動したのは、プレゼンが巧くなったとか仕事の厳しさを学んだとかの表面的なことじゃないんです。皆、内面が著しく成長していました。インターンシップに行く前は「仕事って辛く厳しいもの」「会社は怖いところ」というイメージだった子たちが、10日間のインターンシップを終えると、「仕事は素晴らしいもの」「会社は魅力的な人が沢山いるところ」「早く自分も社会人になりたい」というように前向きに変化した。仕事とはそれぞれが自分の持ち分を過不足無くこなせば良いというイメージだった子たちが、社員全体で目標と価値観を共有してゆくことの大切さや、社会のため、世界のために働くという考え方の意味を学んだ。そして、いかに多くの人たちに支えられて自分がここに来ているのかに気づき、では自分はどうしたら良いのかを真剣に考え始めた。

 そうなんです。「ただの営業職体験コースでしょ」なんて甘く見てはいけない。お客様にとって最高の営業担当者であるためには何が必要なのか? そもそも営業担当者だけがお客様の相手をしていればそれで良いのか? 違う。全然違う。お客様にとっての価値とは何か、それを実現するために会社は、社員はどう在らねばならないかを、いちいち根源まで掘り下げて学びながら、同時に「何故、TNTの人たちは私のためにここまでしてくれるのか?」を考える。考える。考える。その結果としての、全人格的な成長です。

 多くのインターンシッププログラムが「自分はいかに足りないか」を気づかせるという発想でデザインされているのに対し、このプログラムは「自分はいかに多くを与えられているのか」に気づかせることを一つの目標にしていました。これだけ与えられていて、これだけ多くの人にサポートされて学ぶことが出来た自分は、これからどうしたら良いのか? 

「先生、がんばっていつか、この恩を返せるようになります!」

 それで良いんだよ。そこから再出発してくれたら、我々の意図はだいたい達成だ。

 また、当初からこのプログラムは、新卒採用とは全くリンクしない(TNTエクスプレスは新卒採用をしていない)からこそ、その強みを最大限に生かしていこうという合意形成が出来ていました。学生の品定めとか青田買いとか自社アピールといったスケベ心を徹底的に廃し、少数の学生を手間暇かけて育てる。教育だけをプログラムの目的として、まさにTNTエクスプレスの総力を結集して実施する。そんなプログラムでしたから。実は、好結果が出ることはわかっていました。後はどこまでいくかだけ。そして、私の予想を超えた素晴らしい教育をTNTエクスプレスの方々は実現してくださいました。本当に、本当にありがとうございました。

 それで来年はこれやるのでしょうか? もちろん検討はしますけども、どうかなあ。難しいなあ。今年はTNTエクスプレスと三菱商事ロジスティクスで13人の加藤ゼミ出身者を揃えましたけど、毎年このレベルの学生を1ダース揃えるのは厳しいですし、事前ワークショップもサスティナブルな体制ではやらなかった(今年度1回限りを前提にして7回の半日ワークショップや大量の事前レポートを全部私が指導した)。またやるんだったら、体制はかなり考えないとダメですね。

 最後に、昨夜学生たちに送った「しめ」のメールを転載しておきます。まあこんな感じで終わりましたってことで。

えーと皆さん
 
今日はよくわからない話をして済まない。いきなり振られたのと、真面目な顔で真面目に話したらヤバいかもと咄嗟に計算したのとでああなった。
 
今日は本当に、大学に入ってから今まで色々やってきたことの全てが、この子たちにこのインターンをさせるためにあったんだなあと思ってました。
 
経験の意味って変わるからね。大事なのは、その時その時で目の前にある目標、その価値を確信できる目標に運命を感じていることかもしれないね。博士論文も恵谷さんと知り合うきっかけになった翻訳の仕事も、俺はこの仕事をするために生まれてきたんだなあと確信出来たから。それは、やはり自分のためじゃなくて世界のために働くって感覚だったし、そういう時こそ最高の仕事ができる。最高の仕事が出来た時には自分も大きく成長できる。そして次の仕事に繋がり、新しい運命に出会える。
 
去年の2年ゼミもそう感じた。というより、今の3年生で縁のある学生たちを出来るだけ大きく育てて社会に送り出すのが今の目標かな。
 
そんなわけだから、後期のゼミも盛り上がって行こう!

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