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いよいよ本題です。
何故、これから田貫湖が伸びそうな気がするのか。
何故ならば未開発だからです。
これまで検討してきた山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖はそれぞれ、サークル合宿とか釣りとか富士急ハイランドとかウィンドサーフィンとかキャンプといった従来の需要に応えるべく、それぞれの特徴を生かして開発されてきました。
特に山中湖と河口湖は開発され尽くしていると言えるレベル。
そして、それらの開発が想定していたニーズ(釣りやサークル合宿)がピークアウトした時点で、競争力の無い施設から脱落して潰れていきます。
これが東京都心なら潰れた店はあっという間に撤収されて、また新しい業態の店が入居する。そうやって日々変化していきます。集客力が見込めるからすぐに次の投資が入って来ます。
しかしながらこうした観光地では、なかなか新しい業態というのは生まれません。幹線道路沿いは別ですよ。国道139号沿いは通過交通がぎょうさんあるので、ロードサイド店舗系業態なら色々やれるでしょう。しかしそれ以外の、自力で町外れや山の中までお客さんを呼び寄せないとダメな業態となると、なかなかね。
だから潰れた店や旅館がそのまま廃墟として放置されていきます。
これが景観を汚す。観光地には死活問題だと思いますが、どうしようもないです。
潰れないまでもリノベーションや改装に資金を回すほど儲からないので、70年代っぽいお土産や80年代っぽいエクステリアや90年代っぽいインテリアがそのまま使われる。スワンボートとか。
普段、都心で最新のデザインを見慣れている目からすると、うーん、きついね。古臭いのは。
一方の田貫湖とそれを取り巻くエリアを考えてみます。
本栖湖から139号で南下するとすぐに朝霧高原です。左手には雄大な富士山の姿が見えっぱなしになります。
少し走ると道の駅朝霧高原とあさぎりフードパークがあり、更に南下すればパラグライダーのフィールド、その先のY字を右(県道414号)に行くと芝川沿いの渓谷に入るとニジマス養殖場とか白糸の滝とか。
釣りも出来るよ。
そしてニジマス養殖場と白糸の滝の中間地点の山側に田貫湖です。
白糸の滝から国道139号で10キロほど下れば富士宮市の街です。自動車専用道路になっているので10分かかりません。だいたい皆さん時速70kmで走ってますからね。
これが田貫湖エリアの概要です。
何故ここに伸びる可能性があるかというと、前の時代に最適化されて投資されたものが何にも無いから。山中湖なんかもう絶対にサークル合宿の聖地以外になれないくらいにサークル合宿特化で開発されきってしまっているので、サークル合宿ニーズが無くなれば白樺湖や鬼怒川みたいな廃墟になってしまいます。後に引けない。河口湖も富士急ハイランドの絶叫マシン一本足打法です。
一方の田貫湖エリアは、そういう一点張り勝負の対象になっておらず、日本でもあまり見ることの無い雄大で横に広い景観(他にああいうものが見られるのって佐久あたりから見る浅間山、北杜あたりからの八ヶ岳、由布院・九重・阿蘇くらいじゃないですか知る限りでは)しかありません。潰れた民宿や潰れたドライブインや80年代っぽい看板を見ないで済む。
そして渋滞レスで富士宮市街地にアクセス出来るし、富士五湖で最もアウトドアアクティビティに適した本栖湖にもあっという間に行ける。東京からは中央道と東名の2ルートが使える。長期滞在しながらのんびり過ごすのに、これ以上のエリアはちょっと思いつきませんね。
思えば子供が生まれるまでは妻と二人、レンタカーを借りて気が向くままにイタリアやフランスやスペインの田舎を旅して、ここいいねってとこで泊まる、そしてのんびり街を散歩する、それだけの旅を楽しんでいました。絶叫マシンもテーマパークもいらないのです。静かに、のんびり過ごせる空間があれば。
とはいえ、現状ではこのエリアはあまりにもお店が無くて、コンビニが2軒ある以外は道の駅朝霧高原か富士宮市街地に行くしか無いので、そこらへんには少し投資が入ってもいいかなと思いますね。例えばクラフトビール醸造所。まだ1軒も無いですね。70年代っぽい土産物ではないものを売っているショップも私が見た限りでは道の駅朝霧高原と休暇村富士の売店くらいしか無かったですね。もったいないですね。
小規模で地元食材を使った高級レストランもニーズありそうですね。ハムやソーセージの工場兼売店兼レストランとか、あったら買いに行ってましたね。
エンデュランススポーツ専用ホテルなんてのもアリですね。富士山一周のトレランレースありますし、ロードバイクで走りに来る人も多いわけで、尾道、土浦に続く日本3番目のサイクルホテルは田貫湖エリアでも良いんじゃないですか? キャンプ場にベトナム人っぽい父子が自転車ツーリングで来てましたよ。日本はほんと綺麗な国だって言ってました。
キャンプ場やコテージはいっぱいあるんですが、例えばそういうものに隣接して極太wifi回線が飛んでいるコワーキングスペースなんか作るのも良いかもしれんですね。1週間くらい田貫湖エリアでキャンプしつつ、たまにコワーキングスペースで仕事してね。親がコワーキングで仕事している間、子供はウッドクラフトとかレザークラフトとかサバゲーとかMTBとかスノーケリングとかSUPとかの子供向けアウトフィッターが預かって遊ばせとくんですよ。
そんな感じの夢が広がるエリアでした。
や、実際にそうなったら色々値上がりして私は気軽に行けなくなりそうではありますが・・・・(こういう↑ものを作りたいからコンサルしてくれというご相談お待ちしております)
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観光
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詳細
航海カヌー文化復興運動は太平洋諸島の先住民による運動です。そこで、私たちが住む高度産業化社会と先住民社会の関わり方の一つとして先住民ツーリズムに注目して、色々と考えています。
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ここまでの中間まとめをまずは。
山中湖→サークル合宿の場所
河口湖→ショッピングモールや全国チェーンが集まる「街」
西湖→渋滞回避出来る上に便利で静かなので2泊3日キャンプに最適
でした。
では続いて西湖の隣の精進湖と、更にその隣、富士五湖の西側の外れにある本栖湖について考えます。
釣りをするしかない。それが精進湖。精進湖は富士五湖の中では一番小さな湖です。湖の遊びの幅は私見では湖のサイズに正比例しますので、精進湖で出来る遊びは富士五湖の中でも最も幅が狭いと思います。SUPやカヌーや泳ぎや潜りやスワンボートや遊覧船は精進湖には不向きです。やってやれないことは無いですが、ちょっとクルマで走ったらもっと適した湖があるのですから。
しかしながら、釣りに関して言えばこのコンパクトさ、そしてクルマで水際まで乗り入れられるアクセスの良さ、湖畔のコンビニ(イノシシやシカの肉を売っているので有名)など、比較優位の要素が揃っています。
クルマで精進湖に行くと考えたとき、河口湖からは139号の風穴渋滞が怖いのですが、甲府から直接南下してくる国道358号もありますし、富士宮からはスイスイと北上出来ますから、そういう点でも、日帰りで釣りに行くための湖と考えて良いかと思います。東京方面からでも早朝到着なら渋滞無いですしね。
湖で色々遊ぶならやはり本栖湖(風呂と渋滞注意)友人で全国の水辺を知り尽くしたネイチャーガイドに富士五湖でどこがオススメ? と聞いたら、自前でスキルも道具も完結出来るなら本栖湖ですと即答でした。
確かに大きいし水も綺麗だし湖面へのアクセスも良いし、水遊びを色々やるなら断然ここかなと思います。ウィンドサーフィンもいればSUPやカヌーもいるし、スノーケリングやダイビングも。もちろん釣りも。それどころかMTBも見かけましたよ。
こっちはウィンドサーフィン
アウトドア系の遊びのフィールドとしては圧倒的に面白いとこと思います。宿泊はキャンプということになりますが、町営の本栖湖キャンプ場というところがやたらとでっかくて、お盆でもいっぱいにならないくらいなので、そういう面でも安心。
なお、富士山が見える身延町側に浩庵キャンプ場というのがありまして、ここは「ゆるキャン」というアニメだかマンガだかに登場したことで現在非常に混み合っているらしいのですが、利用経験のある友人曰く「トイレ一箇所だし激混みだし、行かない方が良いです」だって。
※個人の感想です
では、本栖湖に弱点は無いのか?
あります。
ロジスティクスとお風呂。
まずロジスティクスですが、富士五湖エリアの「街」である河口湖エリアと本栖湖エリアを繋ぐ国道139号が、風穴の前で慢性的に渋滞しておりまして、ピークシーズンですと通過するのに3時間とか正気かよ。
お風呂事情も悪くて、コインシャワーしかないんですよ。立ち寄り湯に行こうとすると片道20分くらいクルマで走る。ちょっとつらいね。
まあ渋滞は午前中の早い時間帯か夕方なら解消しているので、渋滞情報を見ながら動いて何とかすれば良いですけどね。
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さてさて続いては西湖エリアです。
河口湖エリアとの間の横移動は、峠を一つ越えることになります。
この辺、はっきり言えば寂れています。潰れた民宿とか旅館が道沿いに立ってます。夜にクルマで走るとかなり怖いです。真っ暗だし。しかもトンネル出たところに「株式会社サイコ」って大きな看板があってですねえ。
サイコって言われたら普通はこっち想像するじゃないですか。
以下、ウィキペディアよりあらすじを抜粋。
さらに車を進めるうち、たまたま目に留まったベイツというモーテルに寄る。そこは青年ノーマンが一人で切り盛りする小さな宿で、彼は隣接した丘の上に建つ屋敷に住んでいた。マリオンは宿の応接室で食事をとりながらノーマンの話を聞く。屋敷には母親もいて、数年前から彼が世話をしてきたという。客室に戻ったマリオンがシャワーを浴びていると、突如何者かが刃物を振りかざして襲ってくる。何度も刺された彼女は床に倒れ、絶命してしまう。直後に飛び込んできたノーマンは浴室を清掃し、死体と所持品を彼女の車のトランクに押し込み、近くの沼まで運ぶ。車は4万ドルの札束もろとも、沼の中に沈んでいく。 西湖のほとりの旅館でサイコされる・・・・嫌だなあ。 西湖は2泊3日キャンプに最適なエリアだった!話を戻しますと、西湖エリアでひとけがあるのは3箇所。株式会社サイコがあるトンネルの出口辺りと、立ち寄り湯や旅館やキャンプ場が固まっている真ん中らへんと、古民家群をリノベしてテーマパークにしている「西湖いやしの里」がある西の端っこあたり。そして湖を囲むようにキャンプ場が散らばっています。
釣り客を別にすると観光客が寄り付くのは立ち寄り湯のあたりと「いやしの里」ですね。「いやしの里」は名前やウェブサイトは垢抜けないのですが、行ってみるとここも「日本」を押し出してアジアからのインバウンド需要に注力したなかなかの施設で、山中湖や河口湖の20世紀メルヘンチックなノリが苦手な人にはおすすめです。私は気に入りました。
西湖の良さは、富士山を一周する幹線である国道139号線から外れている(山一つ越えた北側にある)ことだと思います。なのでトラックなど通過交通は皆無。とっても静か。それでいて「町」である河口湖エリアには139号風穴付近の慢性渋滞を通らずすぐに移動出来るし、逆方向の精進湖や本栖湖へも渋滞回避して移動出来るし、エリア内には立ち寄り湯もあるので、例えば2泊3日で富士五湖にキャンプに行くならベストなチョイスだと思いました。
モデルケースとしてこんな感じかな。
1日目
10:00 東京発
12:00 河口湖エリア到着。昼食。
13:30 キャンプ場着。設営。
14:30 設営完了。
18:00 食事
20:00 立ち寄り湯へ
2日目
午前 西湖で釣りとかカヌーとかSUP
午後 精進湖のヤマザキYショップでジビエ肉を購入
夜 ジビエを食ってから立ち寄り湯へ
3日目
11:00 撤収
12:00 いやしの里で食事。その後、散策。
15:00 出発
16:00 上野原IC付近で渋滞を堪能
18:00 帰宅
精進湖・本栖湖編に続きます。
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河口湖は観光地の「町」続いて河口湖エリアです。クルマでも電車でもここが富士五湖の入り口になります。クルマだと中央道の脇道の終点で、IC横に富士急ハイランドがあります。
エリアの南側を縦断するように国道139号線(富士パノラマライン・富士山を一周する片側ほとんど1車線の道ですが河口湖のあたりだけ片側2車線)が通っていて、その両側には全国どこでも見るようなチェーン店が連なっています。マックスバリューやスポーツデポもあるよ。
日本の20世紀高原リゾートのお約束といえば「テディベアミュージアム」と「オルゴールミュージアム」「トリックアート美術館」ですが(どれも初期投資安いから)、河口湖にはオルゴールミュージアムがちゃんと整備されています。これが意外や意外、大人気。富士山が見える立地を生かして、アジア系インバウンドのニーズに徹底的に対応したそのオペレーションや場内デザインは見事でした。
※なお、「テディベア」は山中湖、「トリックアート(の廃墟)」は田貫湖にあります。
河口湖そのものはかつてはブラックバスのメッカだったらしいのですが、最近では全く釣れないらしいです。
チェーン店やイオンがある、こういうエリア、実は観光地には必要です。観光地にも地域住民が居て、そういう人たちだってナショナルチェーンを利用したいし、イオンで買い物するのが便利です。そして我々のような長期滞在客も、細々としたものを買い出したり衣類を洗濯したりという時には、やはりショッピングモールが便利です。
観光そのものはあまり魅力的な場所ではない(我が家は絶叫マシンに興味が無いし、釣りをしようにも釣れてくれる魚が居ない)のですが、でもありがたい場所、便利な場所。それが富士五湖における河口湖の役割ですね。
もしも河口湖エリアにブラックバスの管理釣り場があったら、利用したかったかなとは思います。どうせ湖では釣れないんだからもう。
西湖編に続きます。
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富士山のあたりで9日間の休暇を楽しんで来ました。
我が家は夏休みは毎年、自家用車にキャンプ道具一式を積み込んで漠然とした旅に出ます。初日のホテルだけ取っておいて、あとは現地で気が向くままにキャンプして、気が向くままに移動して、遊んで、帰ってくる。 今年はその行き先を「富士山」に設定しました。富士山。妻も私も息子も、これまでの人生、横目で眺めて通過するだけの山でしたが、いざ近寄ってみたらどんなものなのか。
予想通りのところもあれば、大きく予想を裏切っていたところもありました。先に結論をまとめると
・富士五湖エリアは昔ながらの二泊三日の観光地
・田貫湖エリアは場合によってはこれから化けるかもしれない観光地
です。
順番に説明しますね。
まずは富士五湖について。
富士五湖って有名なフレーズですが、東京に住んでいても案外よくわかっていません。私ら夫婦の場合は「軽音楽部の夏合宿であの辺行ったよね?」という程度。私は1990年の夏に行った。河口湖だったか山中湖だったか憶えてないですけど行った。妻はその翌年。
でも、大学に集合してみんなで移動して、現地では宿と練習場を行き来するだけで、またみんなで移動して帰ってくるので、どこだったのか全くわからんのですよ。本当に。
富士五湖にはそういう使われ方があります。しかも大きいです。特に山中湖エリアです。
山中湖は80-90年代的なサークル合宿エリア。山中湖の周りをクルマで走っていると、大学の合宿所がいっぱい出てきます。東大、日大、専大、慶大。その周辺にはいわゆる「ペンション村」が広がっています。そしてテニスコートがいっぱいあります。すなわち、ココらへんは1980-90年代に「大学生のサークル合宿の受け入れ地」として発展したエリアということです。
テニスサークルが輝いていた時代。オールナイトフジで女子大生ブームの時代。私が今回泊まったペンションにも、当時の写真がいっぱい飾られていました(80年代女子への憧れが刷り込まれている私にはかなりストライク)。20時頃にコンビニに行ったら、夕食を終えて酒の買い出しに来た学生たちで、私がこれまで見たコンビニの中でも屈指の混雑状況だったりしました。
今も昔も夏の山中湖は学生なんですね。
それはそれで良いんですが、家族旅行の目的地としてはやることが何も無いので、我々は早々に山中湖を後にして忍野八海に向かいました。
(続く)
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