ひろちん。のBLOG

西日本と日本海側も油断してはいけない-地震。

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季語短歌19-3-18


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 水雲(もずく) =

 小鉢より水雲はぐらり渦巻きて吸ひ込まれゆくたおをかな海


 2,  = 眼張(めばる) =

 流し台に眼張三匹眠らせて釣果をすでに食べ終えた家族


 3, = 凍解(いてどけ) =

 彷徨のタイムラインに凍解けを告げる声あり画像が淡い


 4, = 蕨(わらび) =

 白髪の女が厨にぢつと立ちわらび茹でたる湯気のまぼろし


 5, = 芦の角(あしのつの) =

 水鳥がひかり切りたる真昼間に淡海の宮を恋ふ芦の角


 6, = 鳥雲に(とりくもに) =

 窓辺には事後の女が座りゐて「鳥雲に」つてつぶやく朝は
 

 7, = 水温む(みずぬるむ) =

 楽園は水温むとふまぼろしに林檎を摘みて溶けゆくふたり



・海雲(もずく):三春の植物季語で「水雲」とも書かれる。ぬるぬるした粘質の海藻で酢の物や汁物に。天平六年(734)の正倉院文書にその名が見え、古くから食されていたことが知られる。

・眼張(めばる):三春の生類季語。メバル科に属する礒魚で煮付や塩焼きにする、その名のとおり大きな眼が特徴。江戸期の『大和本草』(1709)に「目大なる故名づく」とある。

・凍解(いてどけ):仲春の地理季語で「凍解く」「凍緩む」の動詞形傍題でも。冬の間凍結していた大地や水面が、春の暖かな日差しを受けて解け緩むこと。

・蕨(わらび):仲春の植物季語で「早蕨(さわらび)」「老蕨(おいわらび)」などの傍題も。子供の小さな拳を思わせる、渦巻き形の先端を突き出して春の野山に萌え出る。

・芦の角(あしのつの):仲春の植物季語で「芦の芽」とも。この時季に水辺にいっせいに芽生える芦の新芽は鋭く尖っているところから角に喩えてこのように呼ばれる。

・鳥雲(とりくも)に:仲春の生類季語「鳥雲に入る」の短略傍題。越冬した鳥の群が北を目指して飛び立ち雲間に消えてゆく姿をいう。『和漢朗詠集』などに典拠を持つが現代の叙情を盛るにもふさわしい。

・水温(みずぬる)む:仲春の地理季語。春半ばを迎える時分には、寒気が緩んで湖沼や河川の水が次第に温かさを増してくる。それにつれて水底にじっとしていた鮒などの魚が動き出す。

東日本大震災より8年



  = 東日本大震災忌 =

 
校庭に子供が遊ぶ声がする津波の果てのしづかなる海


震災の漁港に帰る船ひとつ傷の癒えない大漁旗掲げ


原子炉の底は海より無言にてデブリはひとつ泡を出したり


8年後ロボットアームが触りたる脆きデブリが映るスコープ



季語短歌19-3-11


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 巣箱(すばこ) =

 校庭に卒業記念の巣箱かけセーラー服と詰め襟は翔ぶ


 2,  = 謝肉祭(しゃにくさい) =

 シナモンの肌に汗湧く謝肉祭サンバで踊れ南十字星


 3, = 啓蟄(けいちつ) =

 鎮守社の山に萌なる衣降り啓蟄を呼ぶ深き地の音


 4, = 東風(こち) =

 やはらかき雨あがりなば東風吹かむ紅き衣の子が軒の下


 5, = 流氷(りゅうひょう) =

 歌声は砕氷船をそつと押す流氷渡る人魚まぼろし


 6, = 椿餅(つばきもち) =

 まだ知らぬ大人の匂ひ湛へたり椿餅持つ少年の手に
 

 7, = 三月十日(さんがつとおか) =

 菩提寺の庭に冷たき雨ぞ降る三月十日の炎含みて



・巣箱(すばこ):三春の生類季語で生活季語としての側面も。野鳥の営巣産卵に人間が手を貸すのは樹木の害虫駆除という実利性もあるが、その根源にあるのは生命を愛しみ育む喜びであろう。

・謝肉祭(しゃくにくさい):初春の行事季語で「カーニバル」とも。カトリック教の肉食を絶つ四旬節に先立って行われる開放的な祭。陰暦に従う行事なので毎年開催日が異なる。

・啓蟄(けいちつ):二十四節気の一つ。「本朝七十二候」には「蟄虫(ちつちゅう)戸を啓(ひら)く」とあり、地中で冬ごもりする虫が戸を開いて穴から出る意とする。暦はこの日から仲春に。

・東風(こち):三春の天文季語。コチは本来季節とは関わりない風位名であったのが、後に道真伝説や東を春とする五行説の影響を受けて、中世期頃から春の風として定着した。

・流氷(りゅうひょう):仲春の地理季語で「氷流る」の動詞形でも。一月中旬から三月下旬のころにかけて北海道オホーツク海沿岸は流氷に閉ざされ、五月下旬頃に「海明け」を迎える。

・椿餅(つばきもち):三春の生活季語。椿の葉を上下に配した餅の薄紅色が春にふさわしい。宇津保物語や源氏物語に「つばいもちひ」の古称が見えるところから日本最初の餅菓子とされる。

・三月十日(さんがつとおか):仲春の生活季語。1945年3月10日、東京は米軍B-29爆撃機の2時間にわたる焼夷弾攻撃を受けてほぼ50%が焼失、火災による死者数は10万人以上に及んだ。

季語短歌19-3-4


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 暖(あたたか) =

 今日の日を暖かと決め少女らは卒業式の校門を出づ


 2,  = 薔薇の芽(ばらのめ) =

 幼子は刺のなかなる薔薇の芽の湛える水に吸はれ青空


 3, = 浅蜊(あさり) =

 浅蜊の身ゆつくり外す箸先に遠く伝はる潮のざわめき


 4, = 耕(たがやし) =

 大都会を耕してゆく営業マン無機質な土スーツに付けて


 5, = 三月(さんがつ) =

 若者は三月に高く帆をあげて広き海へと出でて影のみ


 6, = 芹(せり) =

 雪解けの細き流れに添う芹を摘むひとの背はますます温し
 

 7, = 雛祭(ひなまつり) =

 甘酒の攻撃受けた僕を見てあの子近づく雛祭り戦線



・暖(あたた)か:三春の時候季語で「ぬくし」「あたたかし」などの形容詞や「春暖」の漢語傍題も。日常的には他季にも用いるが、冬の寒さを凌いで迎えたこの時季に用いるのが季語としての本意。

・薔薇の芽(ばらのめ):初春の植物季語。バラの花芽は色も形も種類に応じてさまざま。開花後にどんな華麗な姿を見せてくれるのかという花の生い先への期待までも抱かせてくれる。

・浅蜊(あさり):三春の生類季語で「浅蜊汁」「浅蜊飯」などの生活季語も傍題に。晩春の「汐干狩」には主役の座を占める。

・耕(たがやし):三春の生活季語で「耕す」の動詞形や「春耕」「耕人」などの漢語傍題でも。農家の春は、作物や稲の苗を植え付ける前に凍て固まった畑や田の土を鋤き返してほぐす農作業から始まる。

・三月(さんがつ):仲春の時候季語。暦の上ではすでに春を迎えているものの実際にはその気配の薄かった二月から月が移ると、春が身近に感じられるようになる。

・芹(せり):三春の植物季語で「根芹」「芹の水」などの傍題でも。春の七草の一つで若い葉と茎を食用にする。すでに『日本書紀』歌謡にその名が見え日本人の食生活と関わり深かったことが知られる。

・雛祭(ひなまつり):仲春の生活季語で人形を指す「雛」や「雛飾」「雛の宿」など傍題が多い。穢れを祓う「流し雛」と子供の遊びの「紙雛」が結び付いて年中行事として江戸中期に定着した。

季語短歌19-2-25


  先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。



 1,  = 芝焼く(しばやく) =

 揺らめけるをのこの影の怪しけり芝焼のなか春と交はり


 2,  = 雨水(うすい) =

 冷たくも雨水の雨の淡き靄雲のうへには春ぞあるらん


 3, = 椿(つばき) =

 袖に触るる椿の紅の深くあり深呼吸するビルの谷間は


 4, = 若布(わかめ) =

 鍋のなか軽きみどりに舞う若布厨の湯気をひとり吸ひ込む


 5,  = 春の星(はるのほし) =

 花を待ち霞を呼ぶや春の星山間の村ほつとひかりて


 6,  = 飯蛸(いいだこ) =

 真白なる器に踊る飯蛸が回答を出す春の曲率
 

 7,   = 猫柳(ねこやなぎ) =

 幼子のくもりなき目に戸惑ひて膨らみだけを差し出す猫柳



・芝焼(しばや)く:初春の生活季語で「芝焼」「芝火」などの名詞形傍題も。害虫駆除のために早春に山野や庭先の枯芝を焼くこと。その灰を肥料として芝の発芽をうながす効果もある。

・雨水(うすい):二十四節気の一つ。二十四節気の一つ。立春を過ぎて十五日目にあたるこの時分から、雪が雨になり氷が水になるとされる。暦は初春の後半に移り、春らしさが日ごとに増さりゆく。

・椿(つばき):「白椿」「紅椿」などの個別傍題も多い三春の植物季語。「椿」は漢土では夏に白い小花を咲かせるセンダン科の高木を指し、その実体は日本のツバキとは異なるものであった。

・若布(わかめ):三春の植物季語。古くは《柔らかい海藻》を意味するニキメ(和布)の名が用いられた。一方《硬い海藻》はアラメ(荒布)と呼ばれ、《軟・硬》による呼び分けがあった。

・春の星(はるのほし):三春の天文季語で「春星(しゅんせい)」「星朧(ほしおぼろ)」の傍題も。春の夜空は、凍てつくような冬のそれよりも星の数が減って、大気に潤いが戻ってきたことを思わせる。

・飯蛸(いいだこ):初春の生類季語で「望潮魚」の別表記も。マダコ科に属する小型の蛸で、これを煮ると産卵に備えて体内に蓄えた卵が飯粒を詰めたように見えるところからこの名が生まれた。

・猫柳(ねこやなぎ):初春の植物季語。日当たりのよい川縁などに生えるヤナギ科の低木。早春に銀白色の柔毛に覆われた花穂を付ける。手触りが猫の毛に似るところからこの名が。


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