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(4-5)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/61340407.html
よりつづく
( 6 )
ファビエンヌが、
「紗紗さん、もう麻梨子さんの診察のこと聞きましたか?」
「ああ、聞いています、何かこの町内のひとは全員面倒見て
るから、一度健診に来てくださいって」
「ええ、出来るだけ早いほうがいいです、10分もあれば終わ
ります」
「はい〜、じゃ明日にでもお伺いしますわ」
翌朝、紗紗さんが新聞を取りに戸を開けると、隣のトンコが
地蔵堂の掃除をして戻ってきたところだった。
「夕べはごちそうさまでした、美味しかったわ〜」
「いえいえ、トンコさんは地蔵堂のお世話されていますの?」
「ええ、まあこれは私の仕事みたいなもんなの」
「お地蔵様のお世話ご苦労様です」
紗紗さんが通りを見ると、何やらひとが集まっている。
「おや、何かありましたの?」
「ああ、あれはミカエルのパン屋ですわ、あそこの“だいえっ
とパン(改良型)”が人気で朝から並ぶんですよ」
「だいえっとパン…痩せますの?」
「そりゃもう、どーんと痩せますわ、ふふ」
と言うトンコはふっくら気味であるが。
「それじゃ、私も買ってみようかしら」
「朝食にいいわね、でも並ばないと買えないわ、すぐ売り切
れちゃうの」
「朝は時間があるから並んでみるわ」
「ええ、でもね」
「え?」
「一日に2個以上食べちゃダメよ、注意書きもあるけど以前
何個も食べたひとが大変なことになったの」
「痩せ過ぎた?」
「そりゃもう、そして“どっかーん”、あのときは大変だった
わ、ははは」
(だいえっとパン。n次ビッグバン。参照)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/58970354.html
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/59011339.html
「や、やめとこうかしら」
「一日2個までなら大丈夫よっ、今日は私も買おうかな」
と紗紗さんとトンコは揃ってミカエルのパン屋に並んだ。
( 7 )
紗紗さんが“だいえっとパン”2個をゲットして店の前に戻っ
てくると。
猫が手紙をくわえている。
猫は手紙を地面に置いて「ニャ〜」
紗紗さんが置かれた手紙を取ると猫は地蔵堂のほうへ駆けて
いった。
「なんでしょ?」
封筒には『紗紗 殿』と書かれている。
差出人を見ると『幽界魔術判定所 室長代理 玉之丞』とある。
「ゆうかい-まじゅつ-たまのじょう?」
開いてみると、便せんに『ここでの魔術使用には決まりがあ
ります、読んでおいてください』と書いてある。
一緒に“魔術使用ガイドライン”と書いた薄い冊子がある。
ガイドラインはともかく幽界魔術判定所というのがわからな
い。
魔術なら廣珍堂が詳しいだろうと、商店街の店が開く10時ご
ろに廣珍堂の店へ行った。
「ごめんください」
「おはようございます、紗紗さん、夕べはどうもごちそうさ
までした、町内のオヤジは適当にあしらっておかないとつけ
あがりますよー」
「いえいえ、それよりちょっとお伺いしたいことが」
「はあ、何でしょう?」
紗紗さんは玉之丞からの手紙を出した。
「今朝、猫ちゃんが届けてくださいましたの…」
「おっ、玉之丞さんからですな」
「はい、ご存知ですか?」
「正確には魔術省-魔術判定所-幽界分室…だったかな、まあ
幽界、魔界、冥界、現世などの魔術の行き過ぎがないか監視
しているところです、この町内は幽界に属するので、幽界分
室の管轄です、玉之丞さんはそこの所長(室長代理)です」
「魔術の見張りですか?」
「はい、そういうことです、場所は…知らないほうがいいか
な」
(8-9)
http://blogs.yahoo.co.jp/holahola_123/61344675.html
につづく
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