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先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 郭公(かっこう) =
郭公の声を誘ひて微笑みしジークフリートが背負ふ黄昏
2, = 小満(しょうまん) =
あのひとのブラウスもまた白である小満まぶし天香具山
3, = 冷蔵庫(れいぞうこ) =
真夜中の冷蔵庫からアイスクリームを救い出す魔物の家族
4, = 目高(めだか) =
ふたりしてメダカを見てゐた古池もグーグルマップの上で消えたり
5, = 天道虫(てんとうむし) =
赤い星背中にのせて近づける天道虫の宇宙しづけし
6, = ビール(麦酒) =
女子高生のパフェの向かいで飲むビール君はいつでもバカとつぶやき
7, = 鰹(かつお) =
暖流の青は遥かに唸りたり鰹の跳ねるちから抱へつ
・郭公(かっこう):五月頃に南方から渡来するホトトギス科の夏鳥で「閑古鳥」の別名傍題も。モズやオオヨシキリなどの巣に「托卵」して雛を孵す鳥として知られる。
・小満(しょうまん):二十四節気季語の一つ。草木が茂って天地に満ち始める時季の意を表す呼称。立夏から十五日が過ぎて暦の上では今日から初夏の後半に入る。
・冷蔵庫(れいぞうこ):三夏の生活季語。現代では電気式の生活必需品となって季節感は失われたが、かつては木製の箱の上段に氷を入れて用いたところから夏の涼感に結び付いた。
・目高(めだか):三夏の生類季語。日本の淡水魚では最小。かつては各地の河川や湖沼に生息し、方言名は二千を超える身近な存在であったが、環境悪化により絶滅危惧種に指定されるまでに激減した。
・天道虫(てんとうむし):三夏の生類季語で「てんとむし」の縮約形傍題も。半球形の体型と鮮やかな羽の色が愛らしく子どもに人気のある虫の一つ。同じ科の中に益虫と害虫がいるのも興味深い。
・ビール(麦酒):三夏の生活季語で「生ビール」「ビヤホール」などの傍題も。四季を問わず飲用されるが、冷えたてを流しこむ喉越しの爽快感は当季にふさわしい。
・鰹(かつお):三夏の生類季語。暖かい海を好み、黒潮に乗って春は日本近海を北上し、秋は南下する回遊魚。初めて水揚げされる「初鰹」が珍重されたところから当季の季題に。
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