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先週Twitterで季語で詠んだものです。一部推敲・詠み直ししています。
1, = 山椒の芽(さんしょうのめ) =
山椒の芽を摘むためにいもうとが開けたままなる勝手口まぶし
2, = 孕雀(はらみすずめ) =
縁側に湯のみを渡る影ひとつ孕雀かも風の豊けし
3, = 春の山(はるのやま) =
昨日よりはつか膨らむ春の山優しき獣の気配増しつつ
4, = 黄水仙(きずいせん) =
先生の机の上の黄水仙その一輪に憧憬の僕
5, = 清明(せいめい) =
なめらかなスマホのシャッター音がある君は清明の風を受けて
6, = 桜(さくら) =
深き夜桜に添へばあやかしは吸い込まれゆく幹の太けり
7, = 花篝(はなかがり) =
ひとはもうまばらとなりて闇の音庭を被へば花篝尽く
・山椒(さんしょう)の芽:仲春の植物季語で「木(き)の芽」とも。香気の強い若葉を摘んでそのまま香味としたり、すり潰して「木の芽和え」や「木の芽味噌」にしたりする。
・孕雀(はらみすずめ):腹に卵を持つ雌雀をいう仲春の生類季語。外見からは解らないが、軒端の巣に頻繁に出入りする姿などからそれと推したものであろう。他の鳥も広く含めた「孕鳥」の傍題も。
・春の山(はるのやま):三春の地理季語で「春嶺(しゅんれい)」の漢語傍題も。冬の間眠っているように見えた山々は春の陽光を浴びて一斉に目覚め、木々が青み鳥が囀りはじめる。
・黄水仙(きずいせん):仲冬の植物季語。三月から四月にかけて香り高い黄色の花を付ける。「水仙」の季が晩冬なのに対して、こちらは花期がやや遅れるところから当季の季語に。
・清明(せいめい):二十四節気季語の一つ。空が晴れ渡って明かなさまを表す熟語をもってこの節気の呼び名とした。暦は今日から晩春に入る。
・桜(さくら):晩春の植物季語で「江戸桜」「大島桜」などの個別名や「朝桜」「夕桜」「桜月夜」などの傍題も。花の盛りを愛でるばかりでなく、開花を待ちわび落花を惜しむ思いをこめて古くから愛されてきた。
・花篝(はなかがり):晩春の生活季語で「花雪洞(はなぼんぼり)」の傍題も。夜桜に趣を添えるために花の下で焚くかがり火。最近では電球によるライトアップが主流になった。
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